いつになったら冬がくるのだろうと思っていたら今朝は少し冷えたようです。心地よく冷気を感じています。山小屋の薪ストーブを焚いている部屋に入り、からだを温めます。
今、目の前に見えている景色です。窓の外に色づいたフウの木、いつのまにか大きく育ちぼくの目を楽しませてくれます。いつものようにSPotifyから流れてくるジャズの音色、ダイアナ・クラールのオータム・イン・ニューヨークが聞こえてきました。彼女はエルビス・コステロの奥さんでしたね、年もぼくと近いです。
先日同い年の友人が訪ねてきました。この離れの山小屋でコーヒーを飲みながらくだらない話しを延々としていました笑
「そういえば、この山の奥に金持ちの医者が建てた別荘があったけどどうなったかな。」
あまりにも退屈なのでストーブに薪をくべながら友人に話しました。
「へえ、そんなところにあるんだ。行ってみたいな。」
「もう、何年も行ってないけど立派なログハウスで、ガレージにはベンツを入れっぱなしらしいよ。」
「今から行ってみようぜ。」
まるで子供のふたりです笑
白いタープにはカタビラをつけてロープはボーラインノット、もやい結びのことですね、そばの木に結びつけています。山に暮らすとこんなことも学ぶのです。仕事には役に立ちませんがキャンプでは役に立ちます笑
日向ぼっこをしながら何気なく手に取った本を読んでいます。
わが為さむこと世に尽きて
長き日を
かくしもあはれ物を思ふか
石川啄木「一握の砂」秋風のこころよさ
結核により28歳の若さで旅立った歌人です。一握の砂とは、流れゆく時の中に消えるささやかな生という意味といいます。ぼくはもう長く生きすぎたのかもしれないなとふと思いました。