今回は変電設備について学習していきます。
変電設備
変電所の種類
変電所は、発電所でつくられた電気を効率よく需要地に届けるために、電圧を変圧する施設です。変電所の種類と役割を理解しましょう。
超高圧変電所
電力消費地に近い場所に設置され、257kVまたは500kVから154kVに降圧する
一次変電所
超高圧変電所から送電されてきた154kVを、一部はそのまま鉄道/大工場に送り、残りは66kVに降圧して二次変電所に送る
二次変電所
一次変電所から送電されてきた66kVを、一部はそのまま大工場に送り、残りは22kVに降圧して配電用変電所や大口需要家へ送る
配電用変電所
二次変電所から送電されてきた電気を高圧6.6kVに降圧して、配電用変圧器(柱上変圧器)や大口需要家の高圧受電設備に送る
電路の中性点接地方式
電路は大地と絶縁されていなければいけませんが、配電線路を除く送電線路では、保安上の必要から送電路の中性点が接地されています。
中性点の目的
①1相地絡発生時に起こる健全相の電圧上昇を抑制し、線路や機器の安全を確保する
②保護継電器の動作を迅速かつ確実にして、事故範囲の拡大を防ぐ
③抵抗接地や消弧リアクトル方式は、地絡電流を抑える
変電所の電圧調整設備
変電所では、需要家が受電する電圧を一定に保つために、電圧調整を行うことも大切な役目です。そのために設置されるのが調相設備とタップ切替変圧器です。
調相設備
負荷と並列に接続し、負荷の変化にともなって発生する無効電力の変動を調整するためのものです。
以下の3つがあります。
・分路リアクトル:遅れ無効電力を供給して、進み無効電力を減らして、受電端電圧の上昇を抑えます。
・電力用コンデンサ:進み無効電力を供給して、遅れ無効電力を減らして、受電端電圧の降下を抑えます。
・同期調相器:同期電動機で、遅れ・進み両方の無効電力を供給します。
負荷時タップ切替変圧器
電圧タップ切り替えが送電したまま行える開閉機構をもつ配電変電所の変圧器
まとめ
①地絡継電器を確実に作動させるために送電線路を接地する
②超高圧送電線路の中性点は直接接地
③一次、二次、三次送電線路の中性点は抵抗接地またはリアクトル接地
④配電線路は地絡しても大きな電流は流れないので非接地
今回は変電設備について学習しました。第1種電気工事士の試験には必須の項目となりますのでよく理解しておきましょう!
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