主に歴史の本を読む

歴史だけに限定したら苦しくなったので”主に”をつけた。読書の記録。

33 忘却のしかた 記憶のしかた  を読む

2021-09-02 12:25:45 | 日本史

【概要】

第一章 E・H・ノーマン、日本、歴史のもちいかた

第二章 二つの文化における人種、言語、戦争

第三章 日本の美しい近代戦

第四章 「愛されない能力」ー日本における戦争と記憶

第五章 被爆者ー日本人の記憶の中の広島と長崎

第六章 広島の医師の日記、五十年後

第七章 真の民主主義は過去をどう祝うべきか

第八章 二つのシステムにおける平和と民主主義

第九章 惨めさをわらうー敗戦国日本の草の根の風刺

第十章 戦争直後の日本からの教訓

第十一章 日本のもうひとつの占領

 

【感想】

アメリカの 日本昭和前期の歴史を主に研究している(と思う)大学教授の本ー論文集。

特に戦争あたりの歴史につきいろいろ本を読んできたことをブログにも書いてきたが

はっきり言って どれも「まあ大きな違いは無いな!」という感触であった。

それに対し この本は 日本国外から見ただけあって 一味ちがう本である。

特に 第四章:愛されない能力   は結構耳がいたい人も多いのではないか?

日本国民は皆「戦争被害者」ということになってしまっており 加害者である

ポイントがほぼ抜け落ちてしまっている という指摘。確かに 最近本屋にある本は

そんな本が多い、「被害者」であることに加えて 「中国、朝鮮は日本が占領したから

発展した」などということを 声高に主張するものもある。ちょっと黙っていてくれ、

 

著者も指摘しているが 「天皇に責任が無いとしたら 一般国民の誰に戦争加害者の

責任があるといえるのか? と考えるのは当然である」 とごもっともな指摘。

これまで読んできた(日本人が書いた)戦争の本は えらく天皇に甘いなあ~

と前から思っていたのであった。

 

 


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