すまいるBlog
大人の発達障害と、夫婦問題
こんにちは。
夫婦カウンセラーの北村です。
近年、「大人の発達障害」という言葉がメディアでもクローズアップされています。
当相談室でも、
「相手は掃除が出来ないからADHDなのでは?」
「共感性がない相手はASDだと感じる」
または、「自分はネットにある特徴に該当している気がする」等のご相談が増えています。
◆大人の発達障害とは?
発達障害とは、持って生まれた特有の性質で、本人が生きていく中で生きづらさや支障がある状況のこと。
発達障害というと子どもの問題というイメージですが、子どもの頃は目立たなくても、成長とともに対人関係の不器用さが顕在化して、日常生活や職場、家庭内で困難を抱え、専門外来に受診する人が増加しています。
発達障害には、ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)、ADHD(注意欠如・多動症)等があり、同じ障害でも特性は様々です。
◆ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)とは?
ASDの特性は、コミュニケーションの場面で人とのやりとりが上手くいかなかったり、特定のことに強い関心を持ち固執したりします。
ASDには大きく2つ、知的障害を伴う自閉スペクトラム症と、知的障害を伴わないアスペルガー症候群があります。
知的障害を伴わないアスペルガー症候群ですと、子どもの頃は少し風変わりと見られる程度でも、社会に出てから仕事や家庭内で表面化してくるケースが多くあります。
また、比較的男性に多い傾向があります。
- 自分の気持ちを相手に伝えたり、相手の気持ちをよみとることが苦手
- 場の空気をよめない
- 抽象的なことが理解できない
- 特定のことに拘りが強かったり、固執してしまう
- 共感性がない
- 他人への関心が乏しい
- 思ってることを何でも口にしてしまう
◆ADHD(注意欠如・多動症)とは?
不注意や多動性、衝動性などの特性があります。
大人になってADHDと診断される方は、子どものころから症状に悩んでいたというケースが多いのですが、本人の努力により目立たなくある場合もあります。
- 発達年齢に比べると落ち着きがない
- 仕事で不注意やケアレスミスが多い
- 部屋の片づけが出来ない
- 感情のコントロールが難しい
- 衝動で人を傷つける発言をしてしまう
- 些細なことでイライラしてしまう
◆発達障害における夫婦問題
このような「発達障害」は、一つの「個性」でもあるのですが、婚姻生活を続けていく上で、夫婦不和になったり、どんなに改善しようと試みても、相手との隔たりを目の当たりにして疲弊してしまう方が多くいらっしゃいます。
考え方として注意したいのは、発達障害の特性を持っていることが悪いわけではないですし、それに対応できない自分が悪いわけでもありません。
また、障害の有無に関わらず、「どんなに話し合っても通じない」「心無い言葉を言われる」「相手が考え方を変えてくれない」と悩んでいる夫婦はたくさんいます。
コミュニケーションがとれない=発達障害とは限りません。
もし、パートナー本人も生きづらさを感じているようでしたら、夫婦で一緒に受診してみるのも一つですね。
いずれにしても、自分と異なる相手と生活していくには、相手の性質を知り考えようとすることが、改善の一歩なのだと思います。
夫婦関係カウンセリング
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