Amazonで有名なフライホイールを新規事業開発に応用する方法

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Amazonのフライホイールの解説 ビジネスフレームワーク
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駆け出しプロデューサー
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新規事業を検討していますが、本当に自分が考えたビジネスモデルや成長戦略で事業が持続的に回るのかが不安です。事業の成長ドライバを整理するのに使えるフレームワークなどはないでしょうか?

BizDevPro
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「起業の科学」で有名なユニコーンファームの田所雅之さんも解説していましたが、Amazonのジェフ・ベゾスが90年代に導き出したフライホイールという考え方を知っておくとよいと思います。Amazonはフライホイールで描いたビジネスモデル通りに成長しています。今回はフライホイールについて解説します。

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新規事業開発とは本来関係のないフライホイールという言葉の意味

そもそもフライホイールとは?

新規事業開発やマーケティングでフライホイールという言葉が使われますが、そもそもフライホイールは新規事業開発やマーケティング領域で定義された言葉ではありません。

フライホイールとは「弾み車」や「勢車」と呼ばれるようなのですが、回転運動の遠心力・慣性の法則を利用して回転のムラを抑えてスムーズに回転運動をするための部品を指します。

フライホイール

回転速度を安定させたり回転の運動エネルギーをエネルギー源にする働きがありますので、これにビジネスになぞらえたのがフライホイール戦略とかフライホイール効果というわけです。

新規事業開発におけるフライホイールの活用のポイント

Amazonのフライホイール効果とは?

今となってはGAFAの一角であるAmazonもスタートアップ期はもちろんですがありました。Amazon創業初期の段階(90年代)に創業者であるジェフ・ベゾスはAmazonの考えるビジネスモデルがどのように成長するのかを簡単なスケッチを元にアウトプットしました。その時のスケッチがフライホイール効果の原型です。

ジェフ・ベゾスがスケッチしたフライホイール効果

上記の見方ですが、Amazonのビジネスモデルとしては、まずは商品を低コストで提供できる仕組みを整え、徹底した低価格を実現します。その結果、顧客の満足な購買活動に繋がりますので顧客のUX(ユーザーエクスペリエンス)が向上し、リピーター化しますので、Amazon全体のトラクション(顧客需要というような意味です。)が増えます。市場が活況になれば参入してくるサプライヤーが増えますので、品ぞろえが充実し、顧客の選択の幅が広がり(本だけでなくAmazonで何でも買えるようになっていますよね、私も何でもAmazonです。。)、顧客のUXがさらに高まり、この好循環が回り続けるわけですね。

上記の通り、取引量それぞれの打ち手が作用してうまくビジネスが回る仕組みになっている事がよくわかると思います。これがフライホイールと言われる所以です。

Amazonのビジネスモデルの根幹にはこの仕組みがあるのですが、事業の成長と共に常に見直しを図っており、この回転力を強めている事がわかります。最も良い例は以下の例がわかりやすいかと思います。

Amazonのフライホイール効果が強化された例

上記を見てお分かりになると思いますが、右にカスタマーレビューが追加されています。Amazonを利用した事がある方も多いと思いますが、その際、Amazonのおすすめだけを参考に購入するのではなく、レビューを参考にする事があると思います。このレビューの機能を実装する事がより高いUX(ユーザーエクスペリエンス)を実現し、事業の成長を加速させます。

ここで重要なのが単に事業を加速させるための仕組みが増えたという点だけでなく、このレビューのデータです。20年以上蓄積されたレビューのデータはちょっとやそっとでは追随した後発企業が蓄積するのは不可能です。この点が圧倒的な優位性になっています。リーンキャンバスでいうところの「圧倒的な優位性」の項目ですね。

リーンキャンバスについてはこちらの記事で解説していますので合わせてご覧ください

フライホイールも一度作って終わりではなく、常に改善や強化を図りる事でより強固な仕組みにしていくことが重要です。

マーケティング施策でのフライホイールの活用について

ビジネス手法としてフライホイールを活用するという点で、これまで述べた通り、CX(顧客価値)を向上させる戦略を描くのに有効なツールであるため、マーケティング施策においても活用もされています。

HubSpotのウェブサイトなどで解説されていますし、私はマーケティング施策としての活用については詳しくはありませんので簡単な紹介に留めたいと思います。

マーケティング施策ではよく「ファネル」が活用されますが、「ファネル」は顧客を獲得するまでにフォーカスされており、これまで解説したようなビジネスが循環するような考え方がありません。

一方でフライホイールについては中核に顧客を置き、営業・マーケティングやサービスが循環しビジネスを成長させるための仕組みを可視化できるため、マーケティング施策においても「ファネル型」から「フライホイール型」への移行がされています。どちらか一方ではなく、それぞれの特性を理解した上で使い分けていく事が重要であると言えます。

ファネルとフライホイールの比較
ファネルとフライホイールの比較
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