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イギリスお家奮闘記

イギリスのイースター・ミサはコロナの感染対策がバッチリ


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3日遅れですが...

Happy Easter!

 

イギリスは先週金曜日(4月2日)から今週月曜日(4月5日)

までイースター・ホリデーでした。

 

イースターとは、十字架に架けられて死んだ

イエス・キリストが3日目に復活したのをお祝いする日。

春分の日の後の最初の満月から数えて最初の日曜日

と決められているため、年によって日にちが変わるのです。

今年は4月4日がイースター・サンデーでした。

 

イースターは最近では日本でも徐々に定着してきていますよね。

ある調査では9割以上の日本人が「イースターを知っている」

と答えたそうです。

 

イースター・ホリデーは4連休となるので

毎年多くの人が楽しみにして旅行に出かけたり、

家族に会いに行ったりします。

でも今年はまだ海外旅行も禁止されているし、

遠方の家族や友達の家にお泊りするのもダメ。

今年は近場で過ごした人が多かったのではないかな。

 

でもキリスト教国であるここイギリスでも

イースターに教会に行く人は少数派。

クリスチャンにとってキリストの復活を祝うイースター

クリスマスより大事なビッグ・イベントで年間を通じ最大のお祭り。

なのに一番信者数の多い英国国教会でも2019年に

イースターの礼拝に行った人たちは約120万人だったそうです。

これに他のプロテスタントカトリックの信者を加えても

せいぜい200万人前後?

イギリスの人口が約6,800万人だから、3割にも満たない?

 

それでもイギリスの教会は建物も古く歴史があり

内部の装飾も豪華で独特の厳粛な雰囲気を醸し出し

特に英語やラテン語で厳かに行われる礼拝は

たとえ言葉がわからなくても心地よい神聖な響きで

とっても素晴らしいのです。

ましてやイースター礼拝は格別のもの。

クリスマス礼拝と同じく普段教会に行かない人たちや

クリスチャン以外の人にも人気なのです。

 

私たちもイースター・サンデーの午前中

車で15分ほどの距離のタウン・センターにある

カトリック教会のイースター・ミサに行きました。

カトリックでは礼拝を「ミサ」と呼びます。

  

去年のイースターは最初のロックダウン中で公開の礼拝は禁止。

どこの教会でも信徒も聖歌隊も入れず司祭たちだけで

礼拝を行い映像をライブ配信していました。

今年は幸い公開ミサを行うことができたものの、

Covid感染防止のためのソーシャル・ディスタンスが必須で

参加者の人数制限があったため事前の予約が必要でした。

  

そして日曜日。車を飛ばして開始20分前に教会に到着。

外には既に10人く以上の人が並んでいました。

駐車場から歩いてくる時に私たちの前を歩いていた

ラフな格好の20代前後のお兄ちゃんたちもいて、

この人たちもミサに来たのか!とちょっとびっくり。

 

約90人分の予約は満杯。予約してあっても15分前までに

来ないとキャンセル待ちで並んでいる人に席が

譲られてしまうためハラハラしながら受付を待ちました。

受付では名前と席を確認しジェルを手につけてもらい消毒。

渡されたプログラムは必ず持ち帰るようにとの注意書きが。

もちろん参列者全員にマスク着用が義務付けられています。

 

教会内に入ると1列おきにテープで仕切られ劇場のような

列番号の札がかけられていました。

別の家族・グループとは2m位の間隔を開けて座れるよう

席が設けられていて、案内された席へ着席。

私たちは前から4列目の正面で全体を見渡せるとてもいい席でした。

中には2本ある大きな太い柱の後ろの席の人もいて

かなり見づらいだろうなと同情しました。

もう8割以上の席が埋まっていましたが、私語禁止のためとても静か。

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ソーシャルディスタンスで行われる礼拝

(写真はお借りしたもので私たちが参列した教会ではありません)

祭壇の両サイドには綺麗なお花が飾り付けられ、

祭壇の手前中央には十字架をかたどった釘が刺された大きな蠟燭。

そして鐘の音が高らかに鳴り私たちは一斉に起立。

聖歌隊の合唱が始まり特別な装束を身に纏った司祭たちが登場し

荘厳なミサがスタートしました。

 

ミサは聖書朗読、詩篇朗読、福音朗読、司祭のお説教と進み

パイプオルガンの華やかな音色に合わせ聖歌隊が都度

美しい歌声で聖歌を合唱してくれます。

ただし参列者が歌うのは禁止。

まあマスクを着けているので歌いづらいですけどね。

 

途中聞いたことのある歌が流れたのでプログラムを見ると

ヘンデルの「ユダス・マカベウス~見よ勇者は帰る~」でした。

オリンピックなどのスポーツ大会の表彰式でおなじみの曲ですが

元々はイギリスの王権争いでの勝利を祝って作られた曲だったんですね。

教会で聞くとまたより厳粛な味わいで感動しました。


www.youtube.com

 

ミサの最中司祭たちがお香の入った香炉を何度も振るので

教会内は得も言われぬ良い香りで満たされ雰囲気は最高潮!

いよいよミサのハイライト・聖体拝領を迎えます。

キリストが最後の晩餐で弟子たちに配ったパンに見立てたホスチア

と呼ばれる薄いお煎餅みたいなウエハースを頂くのですが

ここでも徹底した感染防止の対策が取られています。

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聖体拝領(写真はイメージです)

聖体拝領は通常時はミサの途中に行われるのに対し、

パンデミック中はミサ後いったん司祭たちが退出した後に行われます。

司祭はミサ中着ていた刺繍の施された重々しい袖なしの上着を脱いで

白い装束だけになっていました。

続いて聖体拝領時の注意事項が司祭から口頭で説明されます。

  • 係りの指示に従い間隔を開けて並ぶこと。
  • 指定された場所で間隔を開けて頂くこと。
  • マスクは聖体拝領の直前に外し、拝領したら速やかに着用すること。
  • 通常聖体を頂くときに言う「アーメン」は言わないこと。

等々。

 

聖体拝領は2列に分かれ間隔を開けて3人ずつ行われ、

司祭は3人終わるごとにジェルで手を消毒していました。

なのでホスチアはちょっぴり消毒ジェルの味が?!

みんな黙々と聖体を頂き、またマスクを着け直して自席に戻り

ひざまづいて静かに祈りを捧げていました。

 

ミサの後普段なら懇親のお茶会みたいなものも開かれるの

でしょうけど今年はもちろんなし。

他の人たちに近づいたりお喋りするのさえ禁止。

私たちも速攻で教会を後にしました。

  

去年3月の最初のロックダウンの時は教会の公開礼拝は

イースター礼拝も含め3ヶ月近く禁止され

ライブストリーミングでの礼拝を余儀なくされました。

その間教会は公開礼拝再開に備え、感染防止のための

厳格なガイドラインと行動手順を作成。

再開後はどの教会でも上記のような徹底した感染対策を

実施し、教会内での感染をほぼゼロに抑え込みました。

 

にもかかわらず11月の2回目のロックダウンで政府は

再び公開礼拝を禁止。

イギリスの教会のリーダーたちはこぞって政府に猛抗議しました。

クリスチャンが全部で100万人くらいしかいない日本と違い

彼らの政治的な発言力が強いというのもあるのでしょうが、

自分たちの感染対策に絶対の自信を持っているだけでなく

とりわけパンデミックという苦しい時期に信仰の自由を保護し、

教会が信者の心のケアをしなければならないという

強い責任感があったのだと思います。

 

彼らの抗議の甲斐あって政府は12月から公開礼拝の再開にGO。

クリスマスもイースターもイギリス中で無事公開礼拝が行われました。

でも残念なことにロンドンのあるポーランド系の教会では

グッド・フライデー(4月2日)のミサ中に警察が乱入。

ソーシャルディスタンスが不十分でミサは違法として

ミサを中断する事件も起きています。

 

この件については教会側と警察で主張が食い違っており

詳細はよくわからないのですが、

この教会でも私たちの行った教会と同じく事前予約で

人数制限していたようなので密ではなかったのでは?

と思いました。

Police show up at Polish Catholic church AGAIN today for Easter Sunday Mass | Daily Mail Online

 

ともかく、今回参列した教会のイースター・ミサは

儀式も装飾も音楽もとても美しく、司祭のお説教にも感動しました。

私たちも含め参列したすべての人たちが励まされ、癒され

幸せな気持ちになったと思います。

そしてCovidの感染対策もかなりしっかりとられていながら

すべてが粛々と乱れもなく行われたことに驚きと共に感心しました。

改めて教会スタッフの努力と組織力と統率力に感謝したいと思います。

 

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