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私達は、実は二つの世界に生きている。

それを聞いて多くの人は「現実世界はわかるけど、もう一つの世界ってなんだ?」と思うであろう。

映画のマトリックスシリーズは、現実と思うこの世の中は実は作られた世界であることをテーマに素晴らしいSF作品として大ヒットした。

しかし、私が言うもう一つの世界は間違いなく、誰にでもある世界だ。そうあなたにも必ずあるのだ。

それは、『睡眠中の夢の中の世界』である。

現実世界は、行動を自分でコントロールできるが、夢の中ではあまり意志は働かない。
どちらかと言えば、なすがままに現象が動いていく感覚である。


面白いのは、夢が過去の経験に縛られているのではなく、過去との関連はなさそうな全く新しい設定の夢があることだ。

登場する人物も会ったことのない、全く知らない人が出てくることが多い。

夢については、過去からたくさんの研究者がいて、夢を見る理由や仕組みなどを研究している。

私達は、人生の4分の1から3分の1の時間を寝ている。そして睡眠中の約4分1のレム睡眠の時間に夢を見ている。

つまり、1日に8時間眠る人は、合計2時間夢を見ていることになり、1日24時間の12分の1となる。

90歳まで生きた人は、約60年間を現実世界で生き、7年ほどを別の世界で生きていることになる。

この7年を無駄にしないために、夢をコントロールする方法を私は研究しており、すでにそのシステムも開発している。

まだ、完成までは至っていないが、試作機で臨床試験中である。これが出来れば睡眠時にこのシステムを取り付けることで、望む夢に近づくことができるのだ。もう一つの世界も楽しく生きられると言うことなのだ。


しかし、問題は多くの夢は目覚めると覚えていないと言うことだ。

つまり、このシステムが有効かどうかはなかなか判別しにくいのである。

このシステムは1000万円で販売を開始する予定だ。

これを利用することであなたの無駄に生きてきた人生の7年間を価値あるものにできるのだ。

安いものではないか?


今回は特別にこの読者の方に、この試作機を半額の500万円でお分けしたい。私の研究開発費にあてさせていただく。


このシステムが本当に効いているかどうかって?

信じるか信じないかはあなた次第です。




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槙島源太郎

作家兼発行人

年齢、住所不詳。謎に包まれるユーモア小説作家、槙島源太郎が贈る笑いの数々。

ビジネス書の作家としても活躍中。

現在まあまあ週に一度のリリースを目指して書き続けている。

夢は世界を笑いに包み、平和を取り戻す脚本家兼映画監督。