こんにちは。
気が付いたら、人生の半分以上オーストラリアに住んでる事になっていた、シングルマザー歴23年、リメディアルセラピスト、桔梗のブログの部屋へようこそ
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私の背丈ほどもある野生のリリー。
4月25日木曜日はANZAC Day(アンザックデー)の祝日だったので、娘アリスとブッシュウォーキングをすることにした。
以前ツアーガイドをしていたときには、日本人観光客の方々を週1〜2回の割合で4kmの世界自然遺産の綺麗な滝がある山歩きコースを案内していたので、かなり脚力には自信があったのだが、リメディアル(治療)セラピストに転職してからは山歩きの回数は減り、特に2021年7月に人工膝関節置き換え手術をしてからリハビリは続けていたものの、山歩きはしていない。
平地の17kmと山歩きの17kmは全く違う。
(大丈夫か?私)
と一抹の不安はあったけれど、やってみなければ分からない。
しっかり山歩き用のブーツを履いて家を出た。
果たして、スプリングブルック国立公園ツインフォール(双子滝)の4kmのウォーキングコースは人で溢れていた。
歩きやすいコースだし、滝と一緒にとる写真が結構インスタ映えするので人気がある。
殆どスニーカーやランニングシューズを履いていたが、中にはクロックサンダルで歩いている人もいた。
歩きやすいとはいえ結構勾配もあるし、雨が降るとかなりぬかるむコースでもある。特に雨が降るとLeech(ヒル)が脚にまとわり付くので、サンダルはやめた方がいい。(しかもヒルに吸われた場所は血が止まりにくいので血だらけになる)
さて、途中から17kmコースへ入ると途端に人が減った。
コースの最初は下り。
知らない人も多いと思うけれど、実は下りの方が膝にくるのである。
上りはお尻やハムストリングス(太ももの裏の筋肉)にもかなり負担がかかっているし、何より心肺機能に負担がかかるからキツく感じるのだ。
私みたいに膝の置き換え手術をした人間にとっては、下りの膝負担が半端ないのであった。
今年は雨が多い年なので、滝からは十分な水量が流れ落ちていた。
そして、道がめっちゃぬかるんでいた。
アリスと私はちゃんとした山歩きシューズを履いていたのだけれど、ランニングシューズで来ていた人たちのシューズはドロドロだった。(後で分かるのだが、上りの方は全然ぬかるんでいなかった。滝が多かったからかも知れない)
雨が降ると樹が湿って重くなったり地盤が緩むせいもあるのか、大木が山道の上に倒れて、それを切って道を通している箇所が幾つもあった。
ここまでチェーンソーを持ってくるのも大変やったと思う。
大木の断面
実はこのコースは滝の宝庫で、10ヶ所以上の滝がある滝巡りコースでもあるのだ。
滝があると、アリスに写真を撮ってもらった。
森の中で聞こえるのは、鳥の声、滝の音、そして小川の流れる音だった。
この水の音がまた森の中で聞くと心地良い。
さて、滝が沢山あるということはその水が流れ込むストリーム(小川)が存在する。
森を抜けて小川に出た。雨が多かったせいか、結構な速さで水が流れている。
そこで気付いた。
私:「アリス、橋があらへん😮」
アリス:「ホントだ!でも、これ渡るんだよね?」
道は小川の向こうに続いている。
ということは、何が何でもこの小川を渡らなければならない。
しかし、あるのは小川の中に点在する岩のみ。
一本目の小川はまあ問題無く渡り終えたのだが、二本目の小川は一本目より流れが速く、しかも川幅も広かった。
私:「これ、どう考えても岩の上を跳んで渡れってことだよね?岩の上で滑ったら落ちるやん😅」
アリス:「ヤバくない?」
しかも続く長雨で水量が多くなっているため、普段であれば渡り石に使えるであろう岩が水に浸かっているので、岩から岩へ結構な距離をジャンプしなければいけない場所がいくつもあった。
しかし橋が無い以上、ジャンプするか水に浸かりながら小川を渡るかの二択しかない。
とりあえず、小川を渡る前にランチにする事にした。
腹が減ってはジャンプも出来ない。
おにぎりとミューズリーバーを頬張っていると、私たちが来た時に休憩していた若い女性二人組がこの小川を渡ろうと四苦八苦していた。
彼女達はジャンプせずに、大きな岩に捕まりながら渡り石に足をかけ、横伝いに川を渡ろうとしていたのだが、その内の一人が足を滑らせ片足が小川にはまった。
私:「あ、落ちた」
アリス:「かわいそ~。シューズびしょびしょ」
これを見たアリスと私は違う選択をすることにした。
とにかく出来るだけ平らな大きな岩のある場所を選んで、必要最小限の距離をジャンプする方を選んだ。
なんと、ジャンプ力もバランスも衰えていなかった。
しかも、手術した膝での着地でもバランスが崩れることはなかった。(イエ〜イ)
出発前にコースの詳細を読むと、このコースは5~6時間かかると書いてあった。
11時15分頃に歩き始めたので、普通に歩けば遅くとも午後5時15分頃までには戻れる計算だ。
単純に計算すると3㎞を1時間で制覇すればいいのだけれど、途中休憩も入れたりするし、写真を撮ったりする時間も入れての移動なので、楽に進める所は足を速めて移動した。
下りでちょっと膝に疲れを感じていたが、この小川を越える辺りはアップダウンはあるものの比較的なだらかな道だったので問題無く距離を稼げた。
が、下った後は当然上りがある。
さすがにこの上りはキツかった。最初に書いた通り、上りは心肺機能に負担が掛かる。
2022年4月に母が亡くなってから何度も日本とオーストラリアを行ったり来たりしている私だが、滞在中駅では必ず階段を使うようにして心肺機能をあげるトレーニングはしていたものの、定期的にやっていた訳ではなかった。
そして、ふくらはぎやハムストリングス、中殿筋が張り始めた。
道を塞いだ大木を切って道を作っている
この上りで、アリスと私は何度も休憩を入れた。5分程休憩してストレッチするだけで、足の筋肉はかなり楽になる。
やっとのことで4㎞コースの合流点に行きついた。
ここまで来ると、仕事で何度も歩いた勝手知ったる道になる。残りは2㎞弱なので気が楽になった。
そしてとうとう最後の滝、ツインフォールに到着。
この時点で午後4時。
まだ結構人がいて、滝をバックに写真を撮っていた。
2人で休憩していると、一人旅の男性がアリスに写真を撮ってくれないかと頼んできた。
アリスは子供の頃から何度もここを訪れているので、どう撮ったらいい写真になるのかを心得ている。
彼だけでなく、アリスは他のグループの記念撮影も手伝ったりしていたので、なんとここで30分の滞在となってしまった。
もう秋なので、陽が落ち始めると気温は急激に下がる。歩いているうちは暖かいのだけど、休憩に入った途端に身体は冷え始める。
しかも滝つぼにいるので霧のような水しぶきが漂っていて、更に体温を奪っていく。慌ててバッグの中からヒートテックを取り出して着た。
滝の裏側から。寒くてヒートテックを着込んでいる
出発地点に戻って来たのは午後5時であった。
最後のツインフォールでの30分を半分にカウントしても、約5時間半で17㎞のコースを制覇した計算になる。
結構良いペースではないか?
さて、家に帰って私は膝とふくらはぎに消炎剤を貼って寝た。
アリスは液体消炎剤を何度も塗り直していた。
翌日は酷―い筋肉痛を覚悟していたが、軽い筋肉痛で仕事にも問題は無かった。
膝関節手術から3年弱。
膝も心肺も17㎞の山道を制覇出来るまでに回復した。
めっちゃ嬉しい一日だった。
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