横綱照ノ富士が阿炎(あび)に敗れて、一歩後退。
一方、御嶽海は2敗を守ってふたたび優勝争いの先頭へ。初場所の優勝争いは、千秋楽に持ち越される展開になってきました。
照ノ富士ー阿炎戦を振り返ってみると、先般も御嶽海が敗れた取組のブログで書きましたが、どうして負けられないと、守りの心境に入った横綱と、「先場所と同じく胸を借りるつもりで行った」と、あくまで挑戦者の気持ちで向かった阿炎。その気持ちの差が出たような気がします。
立ったその瞬間から、阿炎は徹底して突いて突いて、さらに突いてのけぞらせ、右からいなして崩してさらに突く。ひざの状態が完ぺきとは言えない照ノ富士は、このすばやい動きについていけませんでした。
一方、終盤になると、何となく浮ついたようにも見えてきた御嶽海。この日はどっしりしていて、表情が落ち着いていました。
取り口も慌てることなく、左から下手を取られると攻めきれなかった宝富士の左を封じ、おっつけて後ろ向きにする力相撲で完勝しました。
緊迫した終盤ともなると、気持ちのあり方が、動きや顔にも色濃く出てくるものですね。
さあ、今年最初の場所は、泣いても笑っても、23日が千秋楽。
高ぶる気持ちを静め、力を出し切った、いい相撲に期待しています。