千秋楽にふさわしい熱戦でした。

 

　関脇同士の対戦となった若隆景―阿炎戦。ハラハラドキドキの連続でした。

　

　阿炎の強力な突き、押しに何度も土俵際まで押し込まれながら、俵に足をかけてしのぐ若隆景。阿炎がさらに突いて、押す。若隆景が土俵狭しと回り込み、頭をつけ、出し投げ気味に揺さぶって、最後はグイッと寄り立てました。

　

　息つく間もない激しい攻防相撲は、大歓声に包まれました。

　

　取り組み後、敗れた阿炎が「いい相撲だったと思います」と振り返りましたが、その通りです。今場所最高の一番でした。

　

　大関全員カド番かと注目された貴景勝―正代戦。この一番も見ごたえありました。

　攻防の末、貴景勝が突き落としで下して勝ち越し、何とかカド番は逃れました。こういう激しい大関相撲は、もう少し早く見せてほしかったなあ。

　

　三場所ぶりの優勝を引き寄せた照ノ富士は、あちこちに故障を抱えながら立て直し、ここまでこぎつけたのは、立派の一言に尽きます。

　

　中堅力士たちの活躍も土俵を盛り上げました。

　

　さあ、次は若手力士の出番。

　

　生きのいい相撲を、名古屋でぜひ。

　

　若手が奮起すれば、中堅、ベテラン力士はさらに燃えます。

 

 

 
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