23. 訛りますが、なにか?

 ブログを始めてから、今まで通り過ぎていたものが目に飛び込んでくるようになりました。

そして今日は、
『酒造りの神様・医薬の神様』

と、書かれた看板を発見しました!



高知市の石立十字路(いしだてじゅうじろ)と呼ばれる交差点から、神田(こうだ)方面へ少し入り、橋を渡ってすぐ右手。
細い路地の入り口に、その看板はあります。
『松尾神社』
なになに、興味しか湧かーん。




小さい路地なので、歩きです。

路地の脇にある祠さん、くらいの想像で角を曲がります。

・・・おっと、路地ではなく参道だったとは。

鳥居をくぐった先にある神社は、ものすごく古くも見えないけれども。
『千三百年(鎌倉時代)設立』
・・・おっと、ものすごく歴史が。
予想を越えてきます・・・いや、予想が浅いのか 笑




そして、説明板には「大高坂城三代目城主 大高坂松王丸」と書かれています。


①高知城のある山が、大高坂山という名であること。
②長宗我部氏の前に、高知城にお住まいだったのが大高坂氏であること。

③市役所のそばに、大高坂松王丸さんの石碑があること。


くらいは知っています。



長宗我部元親さんや山内一豊さんのパンチが強すぎて、情報が少ないんですよね。



『南国土佐へ来てみいや』さんのブログを参考にさせてもらい、『土佐国古城略史』という本を借りてみましたよ。

「三代目松王丸の墓は、神田村八枚橋(今の三ノ瀬橋)の南、芳野路の右傍田間にある」


松尾神社は、三ノ瀬橋を渡ってすぐです。しかも南側。
確かにここで間違いないようですが、墓?







面白いのはこの先。


「後世松王丸を訛って松尾神社と云う」


なんと、松王丸からの松尾。
地名とか、すぐ訛りますからね。

それにしても、かなり略してます。
またもや予想を越えてきましたよ。



そして、酒造りの神様として名高いの『松尾神社』と合わさっていったのでしょうか。
高知の酒造家さんたちの篤い信仰もあり、今に至るようです。




神社の名前や信仰が変わったというより、ご利益が増えてパワーアップした印象ですね。



松尾神社



酒造り、医薬の他にも、農業や温泉の神様と書かれてあります。

幸せには欠かせないものばかりじゃないですか(個人の感想)
禁厭(きんよう)の神様でもあるそうです。
禁厭?生まれて初めて聞く言葉。


「まじないで病気や災害をふせぐこと」(コトバンクより)


みんなの平安を引き受けてくれてる神様なのですね。



大高坂氏の六代目松久万丸さんが祭られた神社があるということで、そちらにも行ってみました。
高知市の西久万(にしくま)にある『松熊神社』です。

こちらも、墓所が神社になったようですね。



説明板には、大高坂城の最後の城主だと書かれています。
「生涯、諸民の安堵を念じ、亡くなってからは皆の病災苦難を取り除いてくださる」
的なことも書かれています。
慕われていたのを、ひしひしと感じます。




「昭和21年に、市役所構内の大高坂神社を合祭した」とも書かれています。
『土佐古城略史』によると、市役所のそばにあったのは四代目のお墓のようです。
つまり、四代目長門守さんもここに座すということでしょうか。



松熊神社



こうして一族でお祀りされて、今でも慕われているってすごいですね。
よい城主だったのでしょう。
機会があれば、一代目・二代目・五代目も探索してみます!

スタンプラリー気分ではないですよ、決して。

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