生命の循環

春分の日を境に晴れの天気が続く。

ここ数日、風も強い。

春一番だろう。

つくしも出てきた。

平地では菜の花が咲いているが、当地は山間にあるので、まだ咲かない。

山間は日照時間が少なく、少し気温も低い。

梅の花が咲くのも遅かった。

昨日は、今年初めてのカナヘビを見た。

赤ちゃんだ。

この暖かさで、孵ったのだろう。

息子にこのことを話すとしきりに羨ましがっていた。

息子はカナヘビがなにより好きなのだ。

低学年の頃、息子はカナヘビといつも共にあった。

捕まえたカナヘビを飼い、卵も孵化させた。

ただ、その過程で命のはかなさも知った。

以来、息子は生き物を飼うことをしなくなった。

命の大切さ。

失うこと。

別れが来ること。

生き物を飼うことの責任。

束縛と自由。

何がその生き物にとって幸せなのか。

そんなことを息子は知ったのだ。

私も生き物を飼うことを良しとしない。

自分自身が飼われたくないからだ。

私は自由な環境の中、自由に生きていたい。

今でも、捕らえたクワガタやカブトムシをたまに飼うこともあるが、それもすぐに放す。

自然の中でいる方が彼らにとって良い。

ただ、人に作り変えられた動物たちもいる。

犬や猫、うさぎなどのペットたち。

あとは牛や豚、鶏などの家畜たち。

人と生き物は、いろんな関係性がある。

畑の植物や庭木なども同じく飼っている生き物だと私は思う。

動物、植物で違いはない。

同じ生き物に変わりはない。

私も生き物を飼うことを良しとしないと言いながら、飼っている。

また、私は自然だなんだと言いながら、人が育てた家畜の肉や作物を食らう。

いつまで経っても、矛盾を抱える。

自然の循環を壊さぬように。

それを求めているが、これが本当に難しい。