Jeep Gladiator

息子は大きな車、しかもごつい車に興味があるようだ。

我が家は去年車を買い替えた。

20歳以上のステップワゴンから、軽自動車に乗り換えた。

半分とはいかないまでも、相当に車は小さくなった。

学校の送り迎えで、学校の駐車場に止めると、他の車で隠れて見えなくなる。

そこに車が止まっていないかのように見える。

私学に通う家庭の車は総じて大きい。

我が家は、そんな家庭の中で、車の小ささだけは一番だ。

私が車に興味を持たないので、必要最小限の機能だけの車となった。

私は中途半端が嫌いなので、極に向かう。

息子は大きくなったら、Jeepに乗りたいと言う。

なるほど。

いいセンスをしている。

Jeepはかっこいい。

息子とネットでJeepについて調べてみたら、息子の欲しいモデルはラングラーというモデルだった。

さらに調べると、グラディエーターともっとごついモデルがあった。

これは相当にかっこいい。

息子は大きくなったら、グラディエーターを買うのだそうだ。

息子のそんな姿勢を見ながら、人の欲というものについて考えさせられた。

私には、物欲がない。

ないことはないが、ほとんどない。

車もこれが乗りたいだとか、服もこのブランドが着たいだとか、時計はこれが欲しいだとか。

こんな家に住みたいだとか。

ステイタスなんかも興味がない。

若い頃はあったが、今はない。

息子が欲しい車を見て、私も少し欲しくなったが、本当に欲しいかとなれば別にどうでもよい。

私は必要になったものを買う。

そんな感じなのだ。

果たして、何かを得たいということを私はあきらめているのだろうか。

物欲は何も悪いことではない。

欲は、人が前に進む大きな大きな原動力だ。

私は、あるものの中で何かをしていくという習性となってしまったのか。

足るを知るということだろうか。

無い中で満足しているということだろうか。

循環する生活を成し遂げたいという夢であり想いはあるが、これが欲かと言えば少し違う。

必要だと感じるから、そうしなければならないということをやっているだけなのだ。

環境に応じて生活しているだけなのだろう。

ただ、欲もまた大切なものだ。

何かを成し遂げる人間は総じて強欲だ。