「酒呑む器たちの本 近代から現代へ」
この書籍は主に戦後に活躍された物故陶芸家で、
現代の巨匠、人気陶芸家の酒器を写真で紹介した書籍です📙
あるコレクターさんが長年自身で集めた酒器を図録として自主出版したものです。
とても素晴しいコレクションで見応え十分です🍶
写真と共に作家名、作品名、購入先、サイズが載っています!
↓ほんの一部ですが写真に📱撮ったので見て下さい。
(東海陶芸の陶芸家だけにさせて頂いています)
【荒川豊蔵】
上の写真が豊造の主の技法、志野の酒器(徳利と盃)です。
口が広がった豊造らしい碗なりの盃です。
下はこれも豊造釉技のひとつ黄瀬戸で、
サヤと言う筒にいれず裸で窯に入れ、釉が薪窯の炎で溶け縮れた釉、焦げて独特な雰囲気です。
【加藤唐九朗】
上の唐九朗の志野ぐい呑は素晴しく、特に左のぐい呑は名古屋の百貨店の個展の際、
当時その個展の図録に載っていた作品です。
下の酒器は唐九朗では珍しい備前、信楽の作品です。
唐九朗は志野や黄瀬戸、織部だけでなく多くの種類の焼き物も手掛けられていました。
【岡部嶺男】
織部のぐい呑、灰釉の徳利。黄瀬戸の盃。
愛知県瀬戸出身の嶺男らしい瀬戸の伝統の釉薬の酒器ぞろいで美しいです。
【鈴木 藏】
現代の生きる陶芸家の中で一番人気が有り、評価が高いと言われる志野技法人間国宝です。
上下どちらの作品も旧作で近年の柔らかな火色と違う、以前の赤色が強く出た力強い意匠です。
【加藤孝造】
岐阜県美濃の陶芸家で瀬戸黒技法で人間国宝です。
桃山時代と同じ様式の穴窯で志野、瀬戸黒、黄瀬戸を手掛けられています。
【加藤卓男】
美濃の物故大陶芸家のひとりで人間国宝に認定されていました。
写真のラスター彩、青釉、載っていませんが三彩技法は誰でも美しいと言ってしまう作品群です。
【七代 加藤幸兵衛】
加藤卓男先生の息子さまで、卓男の多種多彩な技法を受け継ぎ継承しておられます。
写真のラスター彩の酒器は非常に高貴で気品がありますね。
【鯉江良二】
愛知県常滑市出身の陶芸家で最近(2020年)癌で亡くなられました。
この写真の引出し黒作品は良く鯉江先生が用いていた釉技のひとつでした。
【三代 山田常山】
愛知県常滑市で初の人間国宝に認定されました。
常滑急須の陶芸家ですが、焼き締めで作られた写真の酒器は雰囲気があって良いですね。
【林 正太郎】
現代陶芸家の中で非常に人気のある美濃土岐市の陶芸家です。
独特な厚い志野釉、釉のヒビ、派手な色彩が荒々しく男性好みの作風ですね。
【原 憲司】
桃山時代の黄瀬戸をこよなく愛する原憲司先生の黄瀬戸の徳利とぐい呑。
自分は六角のぐい呑よりも左側の胴紐ぐい呑が欲しいですね。
どうでしたか😄❓
とても素晴しい希少なコレクションの数々が一同に載っていて壮観です✨
他にも紹介はしていませんが、、、
北大路魯山人、備前の金重陶陽、川喜田半泥子などなど
焼き物好きな方なら誰もが知るビックネームばかり、すごいです😲❗❗
いったいこの書籍のコレクターさんはどんな職業をしていたのかな・・・(笑)
大企業の社長?、資産家?、はたまた・・・
あまり詳しくないですが、加藤唐九朗の志野ぐい呑は非常に人気がありコレクター垂涎の的で、
作品の善し悪しもありますが、今でも100万から600万位で取引されるそうです💦
バブルの時代はもっとすごかったとか💸💸💸
そんなぐい呑🍶を何点もお持ちなコレクターさんなので、
自分の様な普通なサラリーマンではないでしょうね(笑)
ただひとつこの本でガッカリしたことがあり、
それは購入先の大半をヤフーオークションが占めていること😢💧💧
【鈴木五郎】
上の写真の五利部ぐい呑とロス織部ぐい呑。
これを見れば紛れもない本物ではあるのは分かります❕
自分も鈴木五郎先生の織部ぐい呑を持っているですが(以前デパートで買った)、
なかなか良い値段でじっくり見て考えて新品新作を買ったので思い入れもあります❗
でも写真のぐい呑はヤフオクで画面だけで購入した作品。←作品は素晴しいですよ!
加藤唐九郎や荒川豊蔵など○○○万の酒器をお持ちのコレクターさんなので、
そこは現物を見て納得した酒器を集めて欲しかったな・・・と思ってしまいました😢💧
この 「酒呑む器たちの本 近代から現代へ」 を見て、
自分もずっと先のいつか、自分の酒器のコレクションの図録を作って見てもらいたい📚
その頃は陶芸家の方が何名か亡くなられている方もいると思いますが、
20代後半から始めた酒器🍶のコレクションの歩みと出合い、
そして思い出を見てもらいたいなと、この本で感じました😊✨✨