かんかんびいこ

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メダカの選別について考える。

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 こんにちは。
本日は夏日らしく、気温もグングン上がり、暑いです。
こんな日は、飼育場の日除けのことばかり考えてしまいます。

 さて、本日は選別についてです。
みなさん色々な考えをもって選別をされていると思います。
選別は次世代に自分の理想の魚を残していくために非常に大切な作業です。
 親魚の選定理想の遺伝子を継承させるための作業。
 不良魚の選別優良個体を効率的に育てる作業。
 サイズ別の選別均等に大きく育てていく為の作業。

 みなさんは選別はお好きですか?

 私は選別作業が嫌いです。特に不良魚の選別
この選別は気持ちの良いものではありませんよね。
 選別から漏れた魚は選ばれた魚ほど手を掛けられることもなくなりますし、手をかける余裕もありませんし。
 なるべく手をかけてくれそうな方に譲ったりしているのですが、それにも限界があります。
 最後は知り合いの熱帯魚屋さんに貰っていただいています。

 金魚の場合、人にあげられないサイズから選別がはじまります。
メダカに比べ最終的に残す魚が少ない分、多くのハネが出ます。
金魚は『生後何日で何回目の選別をして、どれだけ残す』というのが決まっているため、毎年大体決まった数のハネが出てきます。

 毎年『選別せずに全部育てれればいいのに』なんて思ったりもしています。

 さて、メダカの話ですが、異品種で交配をしていない限り、特定の品種以外は、そんなにハネが出ることはないと思います。
特定の品種とは、三色系等の色柄が複雑なものですが、この系統の品種でも親に色柄の良い魚を使ったところで、次が良いとも限らないのが現実です。
 逆に色柄の余り良くない親から綺麗な魚が出ることもあります。
要は柄の出る場所はランダムで運任せって事です。白っぽい魚同士や、赤っぽい魚同士を交配すれば、その傾向に傾く可能性は出てきますが。
 楽しむだけの飼育なら、そんなに数をとる必要性は感じません。

 赤い魚や光る魚は早熟な個体も居ますが、時間が経てば意外と光や色乗りも良くなっていくことがあります。
あまり早く選別をするのは無駄にハネているだけのような気もします。
 その他の品種に関しても時期的に早い選別は無駄に良い芽を摘んでいる可能性があるわけで、勿体ないのかもしれません。

 金魚の愛好家さんに比べ、メダカの愛好家さんは 選別 をしたがる方が多い気がします。
あまり自分の中の法則で成魚になる前の魚をハネるのは可能性を潰していることになっていないんでしょうか。
 尾の開きがイマイチだからハネた魚は偶然調子が悪かっただけではないのでしょうか。
 白一色だった個体が半年後、白勝ちの綺麗な更紗になっていたことってないですか。

 選別は魚の死も意味しています。
なるべく多くの魚を残す努力が出来れば、その中に今までの価値観とは違う綺麗な魚が出てくる可能性もあると思います。
 決して選別とはカッコいい作業ではないと思います。
生き物の優劣を決める作業です。 メダカの場合、よほど血が濃くないかぎり大量に変形した魚が出ることはないと思います。
 環境的に変形しやすい環境が存在するだけです。環境の改善をすれば変形した魚は減ると思います。

 皆さんも不幸な魚を作るために飼育しているのではないと思います。
なるべく管理できる数に手をかけて育てることが一番綺麗な魚を作るための近道かもしれません。私も同じですが、、、。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。

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時代遅れかもしれないけど、楊貴妃のヒレナガって綺麗。

 先日、熊本県長洲の松井さんのところに遊びに行った時に頂いた楊貴妃ヒレナガ。

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今まで、ヒレナガには興味がなかったけど。

よく見ると綺麗なんですね。

いつのまにかパンダ目っぽい感じが消え、鰭に色がのるようになってる何て知らなかった。

 

 ウチは金魚もブリードしているので、長洲にはよくお世話になっていますが。

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自家産 琉金 ↑

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自家産 日本オランダ獅子頭

 

ヒレナガが出た当時全くヒレナガには興味がなく、愛好家さんのお宅で見せていただく機会も多くあったけど、お持ち帰りする事もなく今に至ってたんですが、最近流行りのロングフィン系を手に入れた事により長い鰭に色や光がのってるのが好きになってしまいました。

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鱗光ロングフィン↑

 

 最近のメダカは難しいですが、今後も勉強し続けなければいけませんね。

今回の最後は写真で終わりたいと思います。

 

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メダカの腸活。

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 こんにちは。
今回はメダカの腸活です。

 有名な話ですので、ご存じな方も多いと思いますが、メダカにはがありません。
これはメダカだけに限ったことではなく、金魚や鯉も胃を持ちません。
この他にも胃を持たない魚は結構います。
 胃のない魚のことを無胃魚と呼びます。
その反対の胃を持つ魚は有胃魚です。
 
 当たり前ですが、無胃魚と有胃魚では消化のスタイルが違います。
大き目の餌(海老や魚など)を丸飲みにして胃で時間をかけて消化するタイプが 『有胃魚
小さめの餌(プランクトンや微生物など)を飲み込んで咽頭で砕いて腸で消化するタイプが 『無胃魚
 
 咽頭とはの喉にある歯のことで、上下合わせると1000本程あるそうです。

 有胃魚に比べ無胃魚は消化が早く、水温にもよりますが約2時間ほどで消化を完了します。
餌は少しずつ何度かに分けて与えましょう。』って言うのはこのためです。
 これに加え、餌の大きさは小さい方が消化吸収に良いと私は思っています。

 さて、メダカは無胃魚だということは分かりました。
メダカの場合、消化器官はだということです。
 人間にも『腸活』という言葉があります。『健康のために腸を元気にしよう』ってことですね。
 メダカは消化器官が腸のみなので、人間以上に腸が健康に及ぼす影響が大きいはずです。

 金魚の愛好家さんは当たり前のように行ってありますが、整腸剤(ミジンコ培養やゾウリムシ培養に使うやつ)を与えるのも有効的で、与えた後の太く長いフンが排泄されます。
 おそらく、消化能力の向上とともに吸収率も上がっているはずです。

 あと、腸は浮袋にも影響を与えます。
腸と浮袋は繋がっています。水面から取り込んだ空気を腸に送り、腸から浮袋に送って浮力の調整をしているわけです。

 メダカの腸の働きは、消化吸収だけではないってことですね。
メダカは浮袋の異常が原因で体調を崩すこともあります。
俗にいう転覆病は体形から起るもの浮袋の異常で起るものとがあり、ずっと立ち泳ぎしてるメダカも浮袋の異常です。

 腸の働きは想像以上に健康に影響を及ぼしています。
 
 メダカの愛好家さんには、色の揚がりを気にする方が多いですが、健康な個体ほど発色の良い魚が多いと私は思います。
色揚げ飼料や高たんぱく飼料は消化に悪いことが多いです。
1日数回餌を与えるのであれば、その数回の中で消化に良い餌を与えてはいかがでしょうか?
少し手間はかかりますが、胚芽餌などをすり潰して与えると良いと思います。
 あと、餌の与えすぎにも注意が必要です。
無駄に内臓に負荷をかけると吸収率は落ちます。

 健康なメダカは色柄関係なく綺麗です。
時間の制約があり中々メダカに時間を掛けられない方も多いと思いますが、出来る限り手をかけてあげれば綺麗な魚になると思います。

 餌は1日1回でも構いません。時間を掛けて育った魚は、鱗の並びも良く、きめの細かい綺麗な魚になります。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。


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メダカ飼育にエアレーションは必要なのか。

こんにちは。
今回はエアレーションについて書きたいと思っています。
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 エアレーションはメダカ飼育に必要か。についてですが。
私的な意見では、室内は必要。屋外は不要。屋外で密飼いの場合あった方が良い。程度で考えています。

 エアレーションをするとエアーストーンからでた気泡から酸素を取り込んで溶存酸素が増える。と、思っている方も多いと思いますが。
 気泡から酸素を取り入れている量は実は少量であって、おもに水面から酸素は取り入れられています。
 取り入れられた酸素は水槽上部に溜まりやすい為、エアレーションで水を回して水槽全体に酸素を巡らせるわけです。

 屋外の場合、風や水温差で容器内に水流がうまれます。エアレーションがなくても酸素の循環は出来てると考えます。
メダカ飼育には空気が当たる面積の広い容器の方が成長が早いのはこのせいです。
 
 室内の場合、風通しも良くありませんし、水温の変動も緩やかです。水が回りにくい環境になっているため、酸素が上部に溜まっている状態になります。酸素を回すためにエアレーションが必要になってきます。
 
 野外の密飼いは生態が多いおかげで、多くの酸素を必要とします。
メダカは酸欠に強い魚ですが、溶存酸素が少ないと、成長に時間がかかったり、酸欠で死んでしまったりします。
エアレーションはあった方が安心できます。

 しかし、余裕のある方は屋外でも屋内でもエアレーションを行っていただいても構わないと思います。
エアレーション自体が悪いことはありませんし、屋外でも風通しの悪い場所はあります。
 
でも、ひとつだけ気を付けていただきたいのが、夏場、直射日光の当たる時間が長い場所はエアレーションをお勧めしません。
 夏場は直射日光で表水温が35℃を超える場合があります。
そこにエアレーションをしてしまうと上昇した表水温をかき回して容器全体が高水温状態となり、最悪全滅の危険性があります。

真夏の昼間にメダカが浮いていないのは表水温が高い為、水温の低い表層より下にいるからです。

 これから、気温が上がり活発になるメダカですが、高水温期は色んなトラブルが起きます。
エアレーションだけではなく、色んな事に気を使いながら飼育しなければいけませんね。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。

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水替えについて。『突然全滅のメカニズム』

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 こんにちは。
 今回は水替えについて書きたいと思います。
水替えの話をすると、水質や頻度のことを書かなければいけなくなるわけですが、
水道や井戸は場所によって水質が違うわけで、頻度に関しても場所により大きく変わってきます。
 水質や場所が違うがゆえに、インターネットなどで調べたことが自分の飼育に合わなかったりすることがあると思います。
環境1つ1つに答えがあるといっても過言ではありません。

 しかし、前回も書きましたが、透明な飼育水が魚にとって快適な水とは限らないことは確かです。
グリーンウォーターに関しては濃度を維持することが大切で、濃い過ぎるグリーンウォーターは魚の状態が分かりづらく、放置し続ければヒレが溶けてバサバサになる原因にもなります。
 夏場によく見られるんですが、SNSなどの写真で尾ひれの先端がガタガタになってる魚がいます。
あれは水替えの頻度が低い容器に居た個体で、軟条の間の膜が薄い先端から溶けているんです。
 決して新種や体形異変ではなく水替え不足なんです。

 『じゃ~グリーンウォーターって駄目なの?』ってなりますが、成分的には植物性バクテリアなので悪いことはないハズです。
むしろ、常に新水よりは良いのかもしれません。
 色揚げの効果も期待できますし、少なからず餌にもなっています。

 ベストな水替えの頻度はグリーンウォーターが濃くなってきたタイミングで飼育水を3分の1~半分ほど底水から捨てて、新水を足す割り水が良い気がします。底の沈殿物は放置するとドンドン溜まっていって後の処理が面倒です。なるべく取り除いた方が良いです。
このことに関しても毎日の観察が重要で、状態に応じて水替えをする日を決める必要があります。

 断定的に『何日に1回水替えをしましょう』なんて言えません。

ちなみにですが、PSBを使用するとグリーンウォーターになりにくくなります。
管理は楽になりますが、冬場に使用すると春まで透明なままな事もあります。

水温が低く、水の酸化が緩やかな冬場は水替えをあまり行わないと思います。
底でジッとしてる魚は暖かい日にグリーンウォーター中のプランクトンなどを食べていますので、
PSBを投与した冬場の透明な水は魚を痩せさせる原因になります。

 次に『朝は元気に泳いでいたのに、夕方見たら全滅してた』って経験ありませんか?
この現象はよく話題に上がります。
人によっては容器の設置場所が悪いのが原因だと言う方もいます。

 私は突然全滅の原因はアンモニア中毒だろうと思っています。
最近、メダカの愛好家さんが良く言われる生物ろ過は容器を並べて水を張っているだけの状態では機能しません。
 物理的な濾過に使用されているフィルターや床材に住み着いたバクテリアの働き生物ろ過が行われるため、フィルターがない場合、アンモニア亜硝酸→硝酸塩のサイクルが出来ません。水を張っただけの容器にバクテリアをどんなに添加しても意味がないんです。

 アンモニア中毒とは
バクテリアや魚、沈殿した有機物などから出たアンモニアは水素と結合して無害アンモニウムイオンに変換されます。

 しかし、アンモニアと水素の結合には限界があります。
限界値を超えるとアンモニアのままで残存し蓄積されます。

魚は尿や鰓からアンモニアを排泄しています。容器内のアンモニア濃度が高い場合、排泄されるはずのアンモニアは魚体の中に蓄積されたままになり、中枢神経に影響を及ぼします。

 水槽にフィルターを設置した金魚では頻繁にアンモニア中毒が起こらないのは生物濾過サイクルが整っているからです。

 水を溜めただけのメダカの場合、比較的アンモニア中毒のリスクが高いのは容易に考えられますね。
 朝元気に泳いでるように見えるだけで本当は苦しい状態のはずです。
実はよく見ると変な泳ぎ方をしています。
腰を使って泳いでいるような変な泳ぎ方です。
この状態で放置すると、ほぼ全滅状態になることが多いです。

 やはり飼育は十分な観察と水替えが基本です。
バクテリアを添加したから大丈夫ってことはありません。
 
 可愛がりすぎてもダメな場合があったり、放置しすぎてもダメだったりと、
魚の飼育は難しく奥が深いようですね。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。


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