【百年続く鍼灸院の作り方】成功したいなら先ず人を幸せにすること!

経営

お灸施術

志鍼塾 塾長の石丸です。今回は「成功したければ、まず人を幸せにする」についてお話したいと思います。

自分以外の人を幸せにすることが実は成功につながるというお話です。きれいごとに聞こえるかもしれませんが、そうではないことをお伝えします。

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患者を幸せにする

自分が1人で鍼灸院を経営している場合、常に患者とやり取りをします。この場合は患者がまず自分以外の他人となり、鍼灸院としても患者たちが自分たち以外になります。この患者たちを幸せにしていくとどうなるでしょうか。

まず、口コミとしてよい評判を話してくれるでしょう。「あそこの鍼灸院はよかったよ」と周囲に宣伝をし、新しい患者を紹介していただける可能性が高まります。適正な金額で症状を改善した結果、患者に喜んでいただければ次の患者にもつながっていくわけです。

患者を不幸にした場合

しかし、この患者を不幸にした場合はどうでしょうか。患者を単なる金儲けの道具と考え、わざと高額な回数券を売りつけ、改善がみられなかったとします。回数券分の売上はあったからと次の患者狩りに走っているようだと、この患者は悪い口コミを伝えてしまうでしょう。「結構なお金を使わされたけど、結局よくならなかったからあそこはあまりよくないよ」といわれてしまっても仕方がありません。

これは当然のことです。たとえば、期待して訪れた飲食店が味もサービスも悪く、金額だけが高ければ知人を連れて再度、訪れようとは思わないでしょう。

回数券を購入しているからと渋々、施術を続けたとしても、改善がみられなければ最終的な感情がどうなのかは考えればわかることです。

私は回数券を否定しているわけではありません。患者のために販売しているのであればよいと思います。しかし、鍼灸院の売上だけが先行されるべきではなく、その場合は患者もこちらの味方にはなってくれません。

このような考え方では長い目でみると滅びていくのではないかと思います。ですので、まずは患者の症状を治し、幸せにしていきます。金額はそれぞれかと思いますが、患者の満足度が高い方がよいと私は考えています。

従業員の待遇と未来

次に、皆さんの鍼灸院が晴れて拡大し、従業員を雇うようになったとします。この時、もっと稼ぐためにこの従業員をボロ雑巾のように扱ったとしたらどうでしょうか。おそらく従業員は辞めたいと思うでしょう。

従業員は自分と同じ感情を持っていると思ってください。自分が成功したいと思っていれば、従業員も100%成功したいと思っています。ですので、しっかりとした待遇と未来を提供しなければいけません。

従業員を幸せにする

ある院の従業員から聞いた話では、その鍼灸院は初任給が非常に高いそうですが次々と従業員が辞めていくそうです。なぜかというと、将来的なビジョンがなく金儲けばかりしているからだそうです。

そのような環境では従業員の心は痛んでいきます。オーナーはベンツを乗り回してよいのかもしれませんが、従業員はどんどんと疲弊していきます。従業員が直接つながるのは患者なので、患者の幸せを考えさせてあげられるような鍼灸院の仕組みをつくらなければいけません。

回数券の販売や物販ばかりを強要すると、従業員は疲弊し、心が院から離れてしまいます。そのような鍼灸院で働いていた方には共感いただけると思いますが、従業員を雇うようになった場合は、従業員を幸せにしなければいけません。

目標達成の協力者

対患者だけの1人経営の時は患者を幸せにします。そして従業員を雇うようになった時には従業員を幸せにします。

ではどのように従業員を幸せにすればよいかというと、従業員は使用人ではなく「自分の目標を達成する協力者」だと考えてください。この協力者にはしかるべき待遇をしなければいけません。

さらにこの従業員は経営者とは違いピュアな部分があります。税金や経営などで頭の中が忙しい経営者とは異なり、治療家魂だけで従事しているわけです。ですので、しっかりと患者と向き合い、患者に喜んでいただける仕組みづくりをすると従業員も伸びます。そして、伸ばした後にはこの従業員の将来までしっかりと考える必要があります。

利他の精神

従業員をボロ雑巾のように扱い、患者からお金をむしり取るようなシステムでは患者からだけでなく、将来的には従業員からも反感をかいます。

こうなると独裁政治同様にルールで縛っていくしかなくなります。これは幸せな職場でしょうか。このような職場が未来永劫、続くとは思えません。

100年続く企業はすごいといわれますが、そのような企業は利他の精神を持っています。鍼灸院でいうと、利他の「他」は患者や従業員、そして社会です。

私は医療の本質は「患者を減らすこと」だと考えています。このような考えであれば、社会が味方になってくれます。「世のため、人のため」といいますが、これは何かというと患者を減らすことです。

患者だらけの国では生産力が落ちます。しかし、健康な人ばかりの国であれば高い生産力を保てるので、「社会よし」が非常に重要となります。

三方よし

「従業員よし」であれば、自分の目標達成の協力者になってもらえます。1人でできることは限られています。

お金を支払っていただく患者にはしっかりと治す治療を行い、従業員が生き生きと働けるような待遇や治療法、理念を提供すれば患者からも従業員からも助けてもらえます。さらに社会からも助けてもらえると、自分・鍼灸院が盛り上がっていきます。

これがまさに「三方よし」です。自分・鍼灸院よし、患者・従業員よし、社会よしの三方よしであれば未来永劫拡大し、100年続く鍼灸院になると思います。

人を幸せにし、導いてもらう

もちろん、マーケティング手法などで一時的に売上を上げることは可能です。しかし、それがずっと続くでしょうか。私は続かないと思います。患者もバカではありません。従業員もバカではありません。従業員にもそれぞれの人生に対して自分と同様の願望があります。

まずは患者、従業員と考えた結果、社会貢献ができるとみんなが協力をしてくれ、成功に導いてもらえるわけです。

冒頭でお話しした通り、「成功したければ、まず人を幸せにする」はきれいごとではありません。そうしなければ結局いつかは滅びてしまうと理解してください。

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