慢性病や不定愁訴には鍼灸と東洋医学がすごい理由!

鍼灸師

はり施術

志鍼塾 塾長の石丸です。今回は「鍼灸・東洋医学はすごい!」についてお話しします。

こちらは何度もお話している内容ですが、あらためてはじめての方のためにもお伝えしたいと思います。

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1400年以上も前から続く医学

東洋医学は582年に今の中華人民共和国から日本に入ってきました。582年というと聖徳太子の時代ですが、そこから今まで続いている医学になります。

ここ最近では西洋医学が壁にぶつかっていることで漢方や鍼灸が少し伸びてきていますね。大学病院やそのほかの病院で漢方を出すようになっていることも西洋医学が壁にぶつかっている証拠のひとつでしょう。

582年に伝わった1400年以上前のものでありながら博物館にも入らず、これだけ文明が発達した現代でも使われているものは東洋医学だけだと思います。1400年も前のもので今でも使われているものがほかにあるでしょうか。

東洋医学は「昔は鍼やもぐさで人に刺したりしてやっていたんだ」「すごい原始的だね」とはならず、今でも使われています。それはなぜかというと、東洋医学がそれだけすごいものであり、奥深いものがあるからです。

科学が万能ではない

これに加え、科学が万能ではないことも東洋医学が今でも使われている理由のひとつです。病院(西洋医学)は科学に基づいていますが、科学ですべてがわかるわけではありません。

宇宙のすべてが科学でわかるでしょうか。わかっていないはずです。皆さんも習ったかと思いますが、東洋医学では実際の宇宙を大宇宙、人体を小宇宙としてそこからはじまります。つまり、人体は宇宙なので科学でわからないことが多いわけです。

高血圧にしても95%以上の方が本態性高血圧であり、原因不明の高血圧です。過敏性腸症候群の原因もストレスや自律神経とされていますが明確にはなっておらず、潰瘍性大腸炎や円形脱毛症も西洋医学では原因不明とされています。

これらのことからも科学が万能ではないといえます。科学はこの世の中の普遍的なすべてのものをひとつの角度から見ているにすぎないため、わからないことが多いわけです。

ひどい頭痛で病院に行ったところ、検査の結果、医師からは「脳は大丈夫です」といわれたとします。これだけ痛いのに何でもないわけがないと不満に感じるでしょう。腹痛で病院に行っても「何でもありません」といわれたという話もよくあります。ぎっくり腰でレントゲン、MRIを撮ったからといって何も映らないわけです。このように科学は万能ではありません。

東洋医学は経験医学

しかし、東洋医学は経験医学です。

  • 「こうすると、こうなった」
  • 「ああすると、そうなった」
  • 「こうすると、どうなった」

とする事実だけを集め、理論は後付けです。ですので、そこに科学的根拠がないといわれたとしても科学は万能ではないため、治しさえすればどうでもよいことです。

東洋医学は経験医学であることに加え、本来は博物館に入っていてもおかしくないほど昔から続くものです。ですので、東洋医学はきちんと行えばそれだけすごいものだといえます。

東洋医学と慢性病

東洋医学のすごさをとくに発揮できるのは慢性病の患者様に対してです。そのほかにも不定愁訴や多くの症状を抱えた患者様に東洋医学は強いです。

まず慢性病でいうと、たとえば高血圧の患者様に「あなたは高血圧なので一生、薬を飲んでください」というのが西洋医学、病院であり、これは治療ではありません。一生、薬を飲むことが治療でしょうか。私は違うと思います。慢性病には高血圧のほかに下記のようなものがあります。

  • 慢性鼻炎
  • 慢性的な頭痛
  • 慢性膵炎
  • 慢性胃炎
  • アトピー性皮膚炎
  • 潰瘍性大腸炎
  • 風邪をひきやすい

このように続く病が慢性病です。「頭痛持ちです」「生理痛でピルを飲んでいます」「季節の変わり目にはよく風邪をひき腰が痛いです」など、その人の特徴的な症状に東洋医学は非常に強いです。

しかし西洋医学は慢性病に強くないため、風邪も片頭痛も病院では治せません。なぜ鍼灸・東洋医学で慢性病を治せるのかというと、五臓六腑を高めるためです。

木火土金水と肝・心・脾・肺・腎について習ったと思いますが、このバランスが崩れることで症状は出ます。東洋医学ではバランスが崩れたその時の症状も整えますが、そもそも弱いから症状が出ているので、そこを高めることで治していくわけです。

東洋医学と不定愁訴

次に不定愁訴についてです。先ほどお話したように科学は万能ではないからこそ不定愁訴となってしまうわけです。不定愁訴とは漢字の通り定まらない訴えですが、これは科学では定まらないだけであり東洋医学では定まります。

色体表や東洋医学の生理学などを使うと東洋医学では「この人は肺虚です」「この人は肺虚です」などと定まります。

東洋医学と多くの症状を抱えた患者様

最後に多くの症状を抱えた患者様については志鍼塾の皆さんはよくおわかりだと思いますが、主訴が肩こり、頭痛の患者様がいたとします。整骨院やカイロ、整体のほか、整形外科や脳神経外科に行ったとしてもそこで肩こり、頭痛の症状が治せるでしょうか。私も鍼灸整骨院やカイロなどで働いた経験がありますが、はっきりいうと治りません。

ここでこの患者様によく話をきくと、肩こり、頭痛の主訴ほかにも鼻の症状、過敏性腸症候群、心房細動、円形脱毛症など多くの症状を抱えていました。しかし、患者様も治療院も過敏性腸症候群や心房細動を治せるとは思っておらず、治し方も知らないわけです。また、整骨院などでは自分が扱う症状だとも思っていないため、そのほかの症状はもちろん主訴も治せないわけです。

体は目玉だけが宙に浮いているわけではなく、すべてつながっています。ですので、肩こり、頭痛を治そうと思うならそのほかの症状もまとめて治さなければいけません。そうでなければ治りません。百歩譲って肩こり、頭痛が治ったとしてもそのほかの症状は放っておかれてしまいます。

木火土金水や肝・心・脾・肺・腎の相生・相克関係で当てはめていくと多くの症状を抱えた患者様でも治ります。それをいちいち西洋医学では肩こりは「背骨が曲がっていて猫背だからですよ」「姿勢が悪いからですよ」といい、頭痛は「ストレートネックだからですよ」とされてしまいます。本当にそうでしょうか。私はあまり姿勢がよくありませんが、肩こりも頭痛も感じたことはありません。

肩こりの原因は長時間のPC作業だといわれるかもしれません。しかし、オフィスでPC作業をしている人に「肩こりがある人?」ときいてもそこにいる全員が手をあげるわけではありません。

猫背、ストレートネック、PCは悪条件ではあるけれど絶対条件ではありません。主訴のほかの症状を聞き出して治療していかなければ、結局は治りません。

森をみて木を治す東洋医学

何度もお話していますが、東洋医学は森をみて木を治します。肩こり、頭痛に困っているとしてもそのほかにどのような症状があるのかをひとつひとつきくことで肩こり、頭痛の原因を見つけ出します。

そしてそのほかの症状がたとえ心房細動であっても東洋医学であれば治せます。東洋医学はすべてをまとめて治すことが可能であり、それは東洋医学にしかできません。

多くの症状を抱えた患者様はどこに行っても治してもらえず困っています。だからこそ鍼灸氏が治してあげなければいけません。

鍼灸師は東洋医学の専門家

そのためには東洋医学を行う人が増えなければいけません。東洋医学をもっとも勉強している人は鍼灸師のはずです。しかし、現状は鍼灸師の20人に1人でも本気で東洋医学を行っている人がいるでしょうか。多くの鍼灸師が本気で東洋医学を行っておらず治すことができないために回数券を売っているのでしょう。

回数券を売ること自体に問題はありません。経営を成り立たせるために売りつけるのではなく、患者様を治すための通院には回数券の方がお得だからとオススメするのであればわかります。しかし、利益のためだけに患者様を囲い込んでいるとしか思えないケースも多々あります。また、最近は高価格設定の治療院も多く、どういうつもりなのかと思わざるを得ません。
「医は算術ではなく仁術」といわれるように医術はお金儲けのためではなく世のため、人のため、患者様のためのものです。こういうと、「きれいごとばかりいっている」と思うかもしれません。

しかし、私の町田の治療院は国内で最も多くの顧客を抱える鍼灸整骨院専門の会計事務所から日本で1番売り上げが多い治療院だといわれています。これが正しく続けてきた結果です。患者様は困っているからこそ、最終的に「医は算術ではなく仁術」の考えが勝つわけです。

医は算術ではなく仁術

「医は算術ではなく仁術」といわれるように医術はお金儲けのためではなく世のため、人のため、患者様のためのものです。こういうと、「きれいごとばかりいっている」と思うかもしれません。

しかし、私の町田の治療院は国内で最も多くの顧客を抱える鍼灸整骨院専門の会計事務所の代表からも「日本で1番売り上げが多い鍼灸院だ」といわれています。これが正しく続けてきた結果です。患者様は困っているからこそ、最終的に「医は算術ではなく仁術」の考えが勝つわけです。

東洋医学も算術ではない

少し話がそれてしまいましたが、鍼灸・東洋医学のすごさがおわかりいただけたでしょうか。鍼灸の学生や鍼灸師の方が今、壁にぶつかっているのであれば東洋医学を勉強しましょう。

現在、東洋医学を行っているところは少ないので、認知度を高められると独り勝ちできます。町田の当院が日本で1番の売り上げとなっている理由はここにあります。私は医を算術ではなく仁術と考えて経営していますが、それでもこの結果です。

実は当院も周囲の値上げにともない50円値上げをして料金を5,000円台としました。しかし最近では7,000円、10,000円、50,000円と算術でしかない値段設定の院が増えています。50,000円の施術とはどのようなものでしょうか。50,000円の院では当院の10倍の治癒力が本当に出せるのかと疑問に感じます。

この算術になってしまっている現状は非常に醜いと思います。お金が必要なこともわかりますが、少しやりすぎではないでしょうか。10年、20年前の鍼灸とは変わってしまっていることが非常に残念です。

世のため人のために

町田の当院ではベッド17台を設置していますが、土曜日などは145名ほどの患者様が来院されます。これは当院が算術ではなく仁術で行い、しっかりと治しているからこその結果です。

鍼灸・東洋医学は本当に素晴らしいものです。この鍼灸・東洋医学を「世のため人のため」「三方よし」「先義後利」で世の中の人のために続けていくことが結局は勝利につながります。100年続く企業とはそういうものなので、ぜひこの考え方を忘れないでいただきたいと思います。

今回は「鍼灸・東洋医学はすごい!」についてお話ししました。

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