タミヤ 1/48 ロッキード マーチン F-35A ライトニングII

F-35は米国ロッキードマーチン社が開発した第5世代に分類される戦闘機です。米国の第5世代戦闘機はF-22とF-35がありますが、現在の運用中のF-15、F-16、F/A-18等の第4世代戦闘機とは圧倒的な能力差があると言われています。F-35はA型、B型、C型の3タイプが存在し、A型は通常離着陸型と呼ばれるタイプです。B型は垂直/短距離離着陸機型、C型は艦上機型となっています。日本の航空自衛隊では現在A型が運用されていますが今後、B型も導入予定です。

2022年5月に開催された横田基地航空友好祭で、航空自衛隊のF-35Aを見学することができました。おそらく首都圏では初めてF-35Aの実機を見学できる機会だったと思います。F-35Aの写真を大量に撮影することができたので、大きなスケールのF-35A模型を作りたいと思っていました。2022年12月にタミヤから1/48スケールのF-35Aが発売されたため早速購入したのですが、やっと完成したので作例を紹介したいと思います。

塗装中のコクピットです。サイドパネルはデカールが付属します。凹凸面へ貼り付けるのでマークフィットは必須です。

エアインテークのパーツ構成です。

機体下部のパーツです。F-35はステルス性を向上させるためにミサイル等の武装を機体内部(ウェポンベイ)に格納することができます。本キットのウェポンベイ内部モールドは凄いです。

塗装指示も詳細なもので、塗装完成後は見ごたえたっぷりです。

注意書きのデカールまで付属されており、中のメカ好きにはたまりません。(^^

前脚の格納庫も凄い情報量です。主脚は格納した状態で組み立てて、機体と接着後に引き出すようになっています。

エンジンノズルは1/5周毎に分割されており、ノズルの外部と内部が別パーツになっています。

F-35は機体下部にEOTS(電子光学照準システム)センサーがついています。これは透明な窓越しに確認できるのですが、窓の透明パーツ用のマスキングシートが付属します。

EOTSの窓にマスキングシートを貼り付けた状態です。接着後にフラットブラックで塗装してからサーフェーサーを吹きました。

機体全体を組み立てた状態です。ここまで到達するのにもかなりの工作が必要です。

ウェポンベイのカバーのパーツ構成です。カバーは内部と外部で分割されていおり、カバーのヒンジ部分を挟み込んで接着するようになっています。ヒンジの接着強度や位置精度が確保できて、非常によく考えられた構成だと思いました。

F-35はステルス能力は犠牲になりますが、主翼下部に武装用のパイロンを取り付けることができます。今回はすべての武装を装備した「ビーストモード」で組み立ててみました。

GBU-31 JDAMのパーツ構成です。これはMk.84無誘導爆弾にJDAM(精密誘導能力を付加する装置)を装着したものです。

GBU-12ペイブウェイII精密誘導爆弾のパーツ構成です。

爆弾の塗装は少々面倒ですが、マスキングで塗り分けてみました。

爆弾類を塗装した状態です。

AIM-120C AMRAAM中距離対空ミサイルのパーツ構成です。

AIM-9Xサイドワインダー短距離対空ミサイルのパーツ構成です。

武装にも詳細なデカールが付属します。

射出シートのパーツ構成です。

キャノピーは実機同様、若干オレンジ色がかった成型色になっています。専用のマスキングシートも付属し、いたせりつくせりです。キャノピーパーツはキャノピーを開けた状態と閉じた状態に2セットが同梱されており、完成後にも交換できます。

今回はウェポンベイを開けた状態で作成したのですが、閉じた状態の一体化したカバーも付属します。これは塗装用のマスキングとして使用しました。写真はマスキングゾルでカバーを仮止めしています。

サーフェーサー塗装後、パネルラインをフラットブラックで塗装しています。

パネルラインのフラットブラックを若干残す感じで機体全体を塗装しています。

デーカールも大量に付属されています。デカールは日本の航空自衛隊の他、アメリカ空軍など9カ国から選択できます。

航空自衛隊とアメリカ空軍はRAMコーティング(電波吸収体による塗装)の色が機体色と異なります。これは付属のデカールで表現します。写真はRAMコーティング等のデカール貼り付け位置の説明なのですが、キットと同じスケールの図で説明されています。なかなかかっこいい説明書でポスターとして飾っても良さそうな出来です。

RAMコーティングのデカールは非常に複雑な形状をしているので、余白部分を切り出すのもかなりの手間がかかります。実際工作時間の3割位はデカールを貼っていた気がします。

RAMコーティングはほとんどがパネルライン上に貼り付けられます。デカールを貼るとパネルラインが若干埋まってしまうので、乾燥後に柔らかいヘラで押し付けてパネルラインの溝を復活させています。ヘラはクレオスのGツール GT57を使っています。これは適度な柔らかさのある素材でできており、デリケートなデカールなどを傷付けることなく作業するのに重宝しています。

射出シートとパイロットを塗装した状態です。ヘルメットの表面はカーボンファイバーのような模様があるのですが、これもデカールで表現されています。

航空自衛隊仕様で完成させました。

EOTSが見えるところが気に入っています。透明部分は実機ではコーティングされているので、コーティングシートを貼り付けると、よりリアルになりそうです。

F-35のコックピットのフロントパネルは全面液晶ディスプレイ表示になっています。写真は稼働状態の表示ですが、停止状態の真っ黒のデカールも付属しています。

パイロット昇降用のラダーも出した状態で組み立てました。これもラダー格納状態が選択できます。

キャノピーを閉じた状態に交換してみました。キャノピーも非常に高い精度で密着します。

航空自衛隊のF-35は現在も導入途中ですが、最終的には147機の導入を予定しており、これは米国に続く2番めの保有数だそうです。F-35は現在9カ国で導入、運用が進んでおり最終的には生産数5000機以上になると言われています。

本キットはタミヤの最新だけあって非常に高い精度でパーツが結合します。ウェポンベイや前脚、主脚のカバーなど強度不足になりそうなパーツは強度を保つためパーツ分割に工夫がされており、とてもユーザへの配慮が行き届いていると感じました。完成まで2ヶ月かかりましたが楽しく工作を進められるキットだと感じました。

コメント

  1. funahide より:

    大作製作完了お疲れ様です。ウェポンベイをおかずに御飯何杯かおかわりできそうですね。

  2. shudo より:

    いつもコメントありがとうございます。思ったより完成まで時間がかかってしまい2ヶ月ぶりの更新になってしまいました。本キットはウェポンベイを鑑賞できるように鏡の上に飾っておきたい感じです。(^^

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