選択的シングルマザーになるために必要なこと

選択的シングルマザーになるために必要な要素と妊娠するための選択肢について説明します。

投稿日: 2021年06月20日
更新日: 2023年01月26日

選択的シングルマザーになるために必要なこと

選択的シングルマザーとは

選択的シングルマザーとは、計画的にシングルマザーを選択する経済的、精神的に自立している母親のことを指した言葉です。1981 年にアメリカの心理療法士ジェーン・マテス氏が提唱しました。

ジェーン・マテス氏が掲げた選択的シングルマザーの定義には、未婚のカップルや事実婚のカップルは含まれておらず、結婚しているときに母親になった人、死別、離婚によりシングルマザーになった人も含まれていません。

選択的シングルマザーになる理由

選択的シングルマザーになる理由は、人それぞれだと思います。ここで紹介している理由はあくまでも数ある中の一つとしてご理解ください。

結婚したい相手がいない

結婚して共に生活したいと思える信頼できるパートナーの不在により、結婚できない、結婚しない選択をする人が世の中にはたくさんいます。

以下のような観点で父親として相応しい人にめぐり合い、結婚に至るのは誰にとっても容易いことではありません。

  • 父親としての資質を備えているか
  • 子供を産むことを望んでいるか
  • 育児、子供の将来に協力的であり続けるか
  • 経済的な余裕があるか

妊娠、出産できる年齢の制限

妊娠できる可能性は、年齢の増加とともに減っていきます。結婚することに年齢の制限はありませんが、妊娠できる年齢には制約があるため、結婚を待たずに 20 台 ~ 30 台 のうちに妊娠、出産をしたい意思が選択的シングルマザーになる理由になります。

年齢が若いうちに、子供を産みたい時に産むことができるのが選択的シングルマザーのメリットです。

名字を変えなくても良い

日本国内では選択的夫婦別姓制度の議論もありましたが、選択的シングルマザーの場合はそもそも結婚しないので必然的に氏名はそのままになります。

結婚しないので、離婚もありません。氏名の変更に伴う様々な手続きが不要になります。

親権者が母親だけになる

出産後に父親に認知してもらうことなく選択的シングルマザーになれば、父親との意見の相違によって発生しうる面会交流権、養育費、遺産相続などといった親権にまつわる紛争や問題から解放された状態を手に入れることが可能になります。

一方で、選択的シングルマザーになった母親と生まれた子供が、父親に頼ることができないということも意味しています。

選択的シングルマザーになるには

母親と子供

経済的自立と精神的自立が選択的シングルマザーの定義の中に入っていましたが、これらが必要な理由や背景を考えてみます。

経済的自立

「経済的な理由により子供を安心して育てられないことがあれば、それは社会全体が解決しなければならない問題である」

このような認識は北欧の福祉制度が充実した国家では広く受け入れられていますが、日本国内においては自己責任論が根強く残り、子育て支援策が充実しているとは言えない状況が続いています。

夫婦と子供 2 人以上の家庭という"理想の型"を定めて生み出された様々な社会の仕組みや慣習が、"型から外れた人"を置き去りにし、生きづらくしています。

母子家庭で生まれた子供が安定した養育環境を得るためには、母親の経済的自立が求められてしまうのが日本の現状です。

精神的自立

夫婦で話し合って決めることも、選択的シングルマザーの場合は父親が意思決定に介在せず、母親が主体的に決めなければなりません。

意図せずして妊娠してしまい、躊躇いながら出産する女性よりも、計画的に妊娠して出産する選択的シングルマザーの方が母親としての適性が高い傾向にあるのではないでしょうか。

一人で抱え込まないことも大切

経済的自立、精神的自立と続けて、突然こんな事を書くと矛盾しているように思われるかもしれませんが、 一人でなにもかもやらなければならないということはないのです。 友人、親族、公共機関、支援団体など頼れるものは必要に応じて頼り、悩みを一人で抱え込んで自身を追い込みすぎないようにした方が良いです。

また、選択的シングルマザーになるのであれば、自分の身に万が一の事があっても子供の安全、健康が脅かされないように備えることも検討しましょう。

妊娠するための選択肢

結婚せずに妊娠するための、現実的に選択できる可能性のある方法を紹介します。

結婚しないことを条件に交際相手と妊活

交際している相手がいれば、妊娠するために協力してもらえるかもしれません。出産し、そのまま結婚しなければ選択的シングルマザーになることができます。

そういった協力をしてくれる、信頼できる相手がいなければこの方法は選択できません。 また、もし無事に子供を産むことができたとしても、父親として「認知」するかどうか、双方の最終的な意向が合致しなければトラブルに発展するリスクが存在します。

精子バンクの利用

一度凍結した精子は解凍した後、運動率が下がります。そのため妊娠する確率も下がってしまいますが、 精子バンクなら多数のドナーの中から自分でドナーを選ぶことができます。

ただし、日本国内の医療機関、精子バンクでは法的に婚姻している夫婦以外への精子提供は行われていません。精子バンクを利用して妊娠するには、国外の精子バンクを頼るしかありません。

精子提供

医療機関として公的に認められた精子バンクではなく、医療機関を介さずにシリンジ法やタイミング法による提供を行っている個人、団体が存在します。

様々なリスクが存在する選択肢であるため、最後の手段として捉えるのが良いと思います。当サイトのブログ記事などをよく読んで提供を受けるか判断してください。



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