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【幼児】おすすめ性教育絵本5選!子供の心と身体を守る為に【小学生】

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今回は、我が家の8歳&6歳兄弟へ実際に読み聞かせている性教育絵本5冊をご紹介します(2022年2月時点)。

 

我が家では、長男が6歳(幼稚園年長)、次男が4歳(幼稚園年少)から、性教育絵本の読み聞かせをスタート。

もう少し早くても良いかとは思ったのですが、私が子供の性教育について勉強して方針を決める時間が必要だったので、このスタート時期になりました。

今回ご紹介する以外の性教育絵本もチェックはしてみましたが、今時点では「自分で購入しよう」と思えたのが、この5冊です。

2人兄弟を育てている一般家庭の例として、ご参考にしてみてくださいね。

 

なお、我が家における性教育への考え方、参考にしている親向け性教育本については、別記事で詳しく取り扱っておりますので、そちらをお読みください。

 

ehonmusubi.hatenablog.jp

 

 

 

『いいタッチわるいタッチ』

 

 

対象年齢:幼児から(未就園児にも読ませられる内容です)

 

低年齢の幼児への性教育の入り口として、最初に読み聞かせる絵本にぴったり!

内容は性被害に対する防犯がメイン、と言っても、性に関する説明はほとんどありません。

更に、主人公は犬の子供達ですから、読み聞かせる側の大人が戸惑うような生々しい表現はないですよ。

作中に出てくる性に関する用語は精々1箇所、それもサラッと胸やお腹と列記して触れているだけ。

 

「口と水着で隠れる場所は自分だけの大切な場所」と幼児にもわかりやすく語りかけるので、我が家の次男は初めて読んだ4歳時点ですぐに理解しましたよ。

お父さんお母さんの抱っこなど、幸せな気持ちになるのが、いいタッチ。

あなたの大切な場所を触られたりして、、嫌な気持ちになるのが、わるいタッチ。

キックやパンチもわるいタッチだよ、と描いているので、子供同士の暴力への注意喚起にもなります。

 

性教育なんて幼児にはまだ早いと考える方や、できれば避けて通りたい方も、この絵本ならばハードルが低いと思うので、オススメですね。

実際、私も初めて読んだ時は恐る恐るでしたが、読んでみたら拍子抜けするくらい、読みやすかったです。

「口と水着で隠れる場所は自分だけの大切な場所」と幼児にもわかりやすく語りかけるので、我が家の次男は初めて読んだ4歳時点ですぐに理解しましたよ。

ふたつのタッチを通して、まずは身を守る、自分を大事にするとはどういう事か、を伝える。

それだけでも、性教育の第1歩、性被害に遭わない為の防犯になる、と教えてくれる優れた1冊です。

 

詳しくは、下の別記事でも述べていますので、読んでみて下さいね(↓)。

 

ehonmusubi.hatenablog.jp

 

『だいじだいじどーこだ?』

 

 

対象年齢:3歳から(幼稚園児向き、小学校2年生になる事には物足りないかも)

 

口・胸・性器・お尻を「とくべつだいじなところ」、プライベートパーツと呼び、人に見せない触らせない、という性教育の初歩を教えてくれます。

パンツを巡る楽しい問答で、序盤の掴みはバッチリ!

平易な文章と今風の可愛らしい絵で、大人も子供も読みやすさは抜群です。

防犯への呼びかけもあり、もしもの時には「ダメと言う・逃げる・大人に話す」の3ステップをするように、と紹介。

更に、もし何かあっても君は何も悪くないよ、と子供の心のケアも忘れません。

 

子供用ページで、性器を表現する単語を使われているのは2箇所のみですから、性教育に抵抗を感じる方にもハードルは低いはず。

「自分の身を守る」「自分の身体を大事にする」を徹底的に教えてくれますよ。

ページ数こそ絵本と言える短さですが、幼児向け性教育に必要な要素をぎゅっと詰め込んであるので、1冊目の性教育本としてもオススメです。

 

個人的には、「写真や動画を撮らせない」という、現代ならではの注意喚起を盛り込んであるのがお気に入り。

小さな子供は、「写真を撮らせて」と言われれば警戒感ゼロで撮らせてしまう可能性が高く、写真や動画がネットに流出する怖さも知りません。

自分を取り巻く世界に悪意が存在する事も知らないのが、小さな子供。

その子供が自分の身を守る為に、まずは「自分の大切な場所は撮らせない」という意識づけを優先するだけでも、役に立ちますよね。

 

『おちんちんのえほん』

 

 

対象年齢:3歳から(幼稚園児向き、特に男子向き)

 

いや、これ、タイトルがド直球~~~!

ストレートすぎる表紙にビックリでしょうが、どうか引かないでくださいね。

タイトル通り、幼児、特に男の子への性教育の絵本として優れた一冊なんですよ。

 

内容は、性差による体の特徴の違い、プライベートゾーン、防犯、妊娠から出産の簡単な仕組み、そして大切な命として生まれてきた「きみ」へのメッセージ。

性教育とは自己肯定感を育み、自分も他者も大事にする為の学びという観点に立ち、のびやかで温かみのあるタッチの絵と優しい語り口で、ストレートに性を教えてくれます。

 

ただし、そのストレートさゆえ好みは割れそう……。

性や身体の仕組みをおおらかに真っ直ぐに捉え、マイルドに描かれているので、個人的には非常に好感が持てます。

しかし、精巣や卵巣の仕組みを成人男女の全裸で説明するので、人によっては抵抗があるやもしれません。

性行為について、具体的な言及はされてませんけどねー。

また、科学的事実のみを述べるの留まらず、「お父さんもお母さんもみんなも、大切な君が生まれるのを待っていた」というようなメッセージ性が強い絵本。

我が家の息子達はそのメッセージがすとんと腑に落ちたようですが、家庭の事情や方針によっては、メッセージ性が邪魔になる場合もあるかも?

 

ちなみに、長男は6歳頃から読み始めたのですが、「赤ちゃんはいのちのもとからできてるんだ!僕たちは大切な存在なんだね!」と受け止めて納得。

性描写に関しても、図鑑で生き物の仕組みの絵を見ている感覚らしく、何の違和感もないようです。

 

『とにかくさけんでにげるんだ わるい人から身をまもる本』

 

 

対象年齢:3歳から(幼稚園~小学校低学年向き)

 

子供に誘拐や性被害から身を守る方法を教えてくれる、防犯メインの性教育絵本。

残念な事ですが、世の中には子供をターゲットにした卑劣な犯罪があるのは紛れもない事実……そんな犯罪は絶対に許せないし、子供を守るのは親や周りの大人の役目!

でも、犯罪を未然に防ぐ為、子供自身に身を守る知識を身に付けておいて欲しい。

そんな時に役立つ、まさに「わるい人から身をまもる本」です。

 

具体的な身体の仕組みなどの説明はありません。

性被害及び誘拐への防犯をテーマとした、6つのエピソードを掲載。

公園やデパート、自宅などの様々に場面を変えて、知らない人、知っている人問わず、嫌な気持ちになる事をしてくる人がいたら?という具体例で、子供へ性被害に遭わない為の防犯を意識づけてくれますよ。

内容的に、性教育絵本の2冊目、3冊目として読むと、丁度良いように感じます。

これはぜひ、男女問わず、読んでみてほしいですね。

そして、題名を覚えるだけでもOK、何かあった時はとにかく叫んで逃げましょう!

 

子供が成長すれば、それと共に親の目が届かない部分がどんどん出てくるんですよね。

我が家でも、「人に親切にする事と自分の身を守る事は別」と伝え、段々と防犯意識が身に付いていくように、と読み聞かせ中です。

 

詳しくは、下の別記事でも述べていますので、読んでみて下さいね(↓)。

 

ehonmusubi.hatenablog.jp

 

『あっ!そうなんだ!性と生 幼児・小学生そしておとなへ』

 

 

対象年齢:幼児~小学生(幼稚園年長~小学校中学年向き)

 

男女の体の仕組みや妊娠出産だけでなく、生と死・家族の形・ジェンダー・性被害・性的いじめ等を真正面から取り扱います(LGBT・避妊・不妊・性感染症は取り扱ってません)。

ごまかしは一切なし!

イラストを駆使し、男女の生理現象も、性行為も、出産で赤ちゃんが出てくる姿も、事実をストレートに載せてます。

恐らく、これさえ読めば、小学6年生までに必要な最低限の性知識は身につきます。

あくまでも最低限、今の小学6年生にはこれにプラスアルファの知識(LGBT・避妊・不妊・性感染症など)が必要とは思われますが、基本知識を客観的に説明。

本全体の約4割を占める大人向け解説もお役立ち、小学生向きの秀作ですよ!

 

しかし、この赤裸々さには、大人側の好き嫌いが分かれるでしょうね~~。

知識が充実すればするほど、どうしてもリアルさが強くなるのは仕方がない事。

この絵本も例に漏れず、内容の充実度は優れている一方で、なかなかの生々しさです。

気になる方は、事前に内容をチェックした方がよいかもしれません。

もしくは、最初に読みやすい性教育絵本を入口として選んで、こちらは2冊目にすると読みやすいかも?

 

ちなみに、私も、最初目を通した時はギョッとする部分もあり、息子達へ見せるのにはかなり抵抗が……。

でも、性に対して恥じらいや揶揄する気持ちがない年頃は短いんですよね。

デリケートな性の知識を揶揄したり敬遠したりせず、素直に受け止めるには、多感な思春期では難しい!

こちらが性教育を躊躇っている間に、性に関する被害や加害に関わってしまえば、取り返しがつきません。

ポルノなどのコンテンツから間違った知識を得るのも困るし……と悩みながら、試しに7歳長男の見える場所にそっと置いておいたところ、図鑑を見るのと全く同じ興味の示し方で読んでます。

長男的には新発見が山盛り載っている絵本らしく、真剣な顔で読み込み、時には「へ~~、そうだったんだぁ!」と声を上げながら納得。

生き物として当たり前の事実=性、を知る第一歩として、役に立っているようですよ。

 

 

まとめ

性教育絵本とひと口に言っても、内容や方針は千差万別です。

性行為について知るだけが性教育ではなく、命の大切さ、自分がここに今いる意味を知るのも性教育。

絵本に描かれている「性」の教えも様々な段階がありますので、ぜひ年齢に応じたものを選んであげてほしいです。

 

性教育と聞いても、どう実践すれば良いのか躊躇う方も多いでしょう。

けれど、どうか放置せず、子供と向き合って考えてみて欲しい、と私は思っています。

男女問わず、年齢問わず、誰にでも性に関する被害者にも加害者にもなる可能性があります。

性の知識を正しく身につけないが為に、将来の選択が阻まれたり、関わる人との関係が上手くいかないという可能性もあります。

そんな可能性から子供の未来を守る為にも、適切なおうち性教育をしていきたいですね。