32歳軟弱獣医師の考察 〜黄疸はマジで危ないよ〜 その2 | みなとまちアニマルクリニックの「裏」ブログです。

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こんにちは。こちらは「非公式」ブログです。書いている内容は、あくまでも著者の一意見であり、賛否のご判断はお任せします。読み飛ばす程度に呼んでください。僕は自戒のつもりで書いてます。

黄疸が起きてる。

 

何が原因?と考えるのが僕らの仕事です。

 

猫なんかは特にそうですが、ビリルビンの高値は放置するべきでありません。

 

 

ビリルビンはこういう旅をしてくるわけです。

 

どこの街に寄ってる時に災難にあうのか。

 

それを検証していきます。

 

大きく分けると「肝臓より前か」「肝臓か」「肝臓より後か

 

という分類になります。

 

肝臓より前が原因の黄疸を「肝前性黄疸」と呼びます。

 

赤血球がぶっ壊されてビリルビン産生が亢進状態になる黄疸のことです。

 

赤血球がぶっ壊される原因は「感染」「がん」「自己免疫」「中毒」などです。

 

肝臓における抱合反応やそれに続く排泄の家庭でエラーが起きることによる黄疸を

 

「肝性・肝後性黄疸」と呼びます。

 

要は肝臓そのものが障害されるパターンの黄疸を肝性

 

胆汁流出路の障害によるパターンの黄疸を肝後性と呼びます。

 

ちょー厳密にいうと肝臓内にも胆管は通ってるので

 

肝臓内の胆管で閉塞が起こった場合なんかは分類できませんが

 

逆にそこまでわかってるなら分類する必要がないわけです笑

 

治療して患者さんが今より少しでも改善するのが目的であり

 

この分類は治療対象を見つけるためのものだからです。

 

次回は黄疸が起こった時の(多くは肝疾患のことが多い)の臨床兆候について書いていきます。