韓国には「キム(金)」を苗字とする人が多いのは有名である。
僕の大学院同期生は休学している人も含めて9人だが、そのうちの実に4人が「キムさん」である。
そして、その4人のうち2人が男性なのだが、彼らの名前はそれぞれ「キム・ドンフン(김동훈)」と「キム・ドンギュ(김동규)」という。
彼らは苗字の「キム」だけでなく名前の一文字目である「ドン」まで同じなのである。
僕はこれを心の中で「金ドン問題」と呼んでいる。
実際、授業でも先生が二人の名前を逆に呼んだり、ゴッチャになって「キム・ドンギュン」と呼んだりということがままある。
そう、韓国人でも間違えるのである。
しかも「キム・ドンギュン(김동균)」はキョンアさんの甥の名前である。
先日、僕宛てに小包が届いた。
何かなと思って差出人を見ると「キム・ドン※※(김동※)」となっている。
韓国では個人情報保護のために名前の最後の一文字が隠されていることが多いのだ。
僕は最初、同期のキム・ドンフンさんが何か送ってくれたのかと思ったのだが、よく考えてみると彼は近所に住んでいるので小包を送るはずはない。
ということは、甥のキム・ドンギュンからか?
しかし、彼なら受取人の名前にキョンアさんの名前を書くだろう。
じゃあ、一体誰が……?
で、しばらく考えてから、それが広州で知り合った韓国人キム・ドンミン(김동민)さんからだとようやく思い当たった。
そう、4人目の「金ドン」がいたのである。
そんなわけで、韓国の「金ドン問題」、非常に深刻です。