バレンタインデーのチョコレートにおいて、 “マイチョコ(自分チョコ)” “感謝チョコ”など、女性にとってのバレンタインが多様化している様子が窺えます。
そのような状況を踏まえて、日本インフォメーション株式会社(本社:東京都中央区、社長:斎藤 啓太)では、実態を把握するための調査を、2020年から毎年継続しております。今年も同様の目的で実施し、新型コロナウイルスや物価上昇のバレンタインチョコレートにおける影響も含め、2023年のバレンタイン事情について、幅広い年代の女性900人を対象に聴取を行いました。

■主なファインディングス

  • 「今年チョコをプレゼントする予定あり」は63%で、昨年と同様。最も予定しているのは「20-30代(既婚)」で、78%が「渡す予定あり」と回答。
  • コロナの影響が少なかったと考えられる2022年との比較では、属性間での差が縮まってきており、どの属性でも半数以上が「渡す予定あり」と回答。コロナ禍を経て、より多くの層で楽しむイベントに。
  • プレゼントする予定のチョコの内容では、「女子高生」は「友チョコ」メイン(79%)。「20-30代会社員(未婚)」は「本命チョコ」(57%)、「20-50代女性(既婚)」は家族チョコ中心と、属性間で差がみられるのは、これまでと同様。
  • 新型コロナウイルスの影響による変化自体は、全体的に減少傾向。とはいえ「女子高生」等、若年層を中心として「手作りのチョコレートを渡すのをやめる」は、引き続き高め。
  • 物価高・値上げの影響で、いずれかのチョコをやめる等まではいかないものの、全体の45%は値上げを実感。スーパーでの購入予定や、手頃感重視の傾向が高まる。
  • 今年の予算計は平均4,244円で、これまでで最も低い数値に。プレゼントする予定の人数も平均4.8名と、初めて5.0名を下回る結果に。

■主な調査結果
1)今年のバレンタイン準備する?

  • 「今年プレゼントする予定」は、「昨年プレゼントした」とほぼ同値で63%となっており、2022年とも同水準となっています。最も予定しているのは「20-30代(既婚)」で、昨年同様78%が「渡す予定あり」と回答。2020年との比較では、各属性間での差が縮まってきています。40-50代会社員(未婚)でも2023年は、半数以上が「今年プレゼントする予定」となっています。(図表1)


2)どんなチョコを贈るの?

  • 今年プレゼントする予定を聞くと、全体では「家族チョコ」が58%と高いですが、「女子高生」は「友チョコ」、「20代会社員(未婚)」は「本命チョコ」が最も高い等、属性間で差がみられます。「20-30代(既婚)」「40-50代(既婚)」は「家族チョコ」が最も高いですが、「20-30代(既婚)」は本命チョコの割合も46%と高く、パートナーを家族としてより、本命としてもみている、そんな様子もうかがえます。(図表2)

3)新型コロナウイルスや物価高・値上げの影響による変化はある?

  • 新型コロナウイルスの影響としてあてはまるものでは、2022年との比較では、「すべてのチョコを渡すのをやめる」「手作りのチョコレートを渡すのはやめる」等で、数値が下がっており、コロナの影響が薄れつつあるようです。とはいえ若年層では「手作りのチョコレートを渡すのはやめる」が、特に新型コロナウイルスによる影響を受けており、数値が高めとなっています。尚、最近の物価高や値上げラッシュは、いずれかのチョコをやめる等までへの影響は、それほど及ぼしていなそうです。(図表3)

4)バレンタインデーで、値上げを実感している?

  • 値上げを感じてはいるようで、全体の45%が「実感する」または「やや実感する」と回答しています。最も実感しているのは「20-30代(既婚)」でTOP2は54%となっています。(図表4)

5)バレンタインチョコレートの総予算/贈る人数合計は?

  • 今年のバレンタインデーの予算合計は、平均4,244円。渡す予定の人数・計は、平均4.8名で、2021年、2020年同様に、1月時点の予定ではそれぞれ昨年より若干低めとなりました。2020年以降、上昇傾向にあった今年の予算と費用ですが、2023年では減少しています。人数・計は引き続き、減少傾向となっており、渡す予定の人数・計は初めて5人を下回っています。(図表5)

6)贈る相手/目的別の予算と人数は?

  • 最も予算をかけるつもりなのは、2022年同様に、やはり「本命チョコ」で、1個当たりの金額は平均2,179円です。次いで「マイチョコ(自分チョコ)」が高く(同1,877円)、自分へのご褒美には予算をいとわない傾向も、引き続きみられます。2023年の傾向としては、「本命チョコ」を除き、「昨年プレゼントした」より価格は減少。外出の機会が増えたからなのか「義理チョコ」の個数自体は、5.9個プレゼントする予定と上昇していますが、価格は減少傾向で、バランスをとる形となっています。(図表6)

7)チョコレートの購入場所は?

  • 購入予定場所としては「デパート・百貨店」が全体で最も高く37%、次いで「スーパー」が28%となっています。昨年「デパート」に次いで2番目に高かった「ECサイト計」は17%にとどまっています。実店舗で購入したい気持ちもありつつ、お手頃感も求めている、そんな様子がうかがえます。(図表7)

8)チョコレートを選ぶ基準は?

  • 選ぶ基準としては、2022年までと同様、全体的に「美味しさ」「味の好み」が中心ですが、2022年にはやや減少傾向にあった「価格の手頃さ」が、全体的に数値が上昇しています( 「本命チョコ」を除く)。「高級感」は「マイチョコ(自分チョコ)」を除いて、減少傾向に。「義理チョコ」などは、よりわかりやすく「パッケージデザイン」より「ボリューム感」重視へと、昨年との比較では、身の丈消費への志向が見られます。(図表8)

物価高・値上げの影響で、いずれかのチョコをやめる等まではいかないものの、値上げを実感している様子が浮き彫りになりました。スーパーでの購入予定や、手頃感重視の傾向が高まっています。若い女性を中心に、昨年から更に厳選した相手に予算をかける傾向が高まっているようです。新型コロナウイルスでコミュニケーションの機会が減っている昨今、多くの人への感謝をというよりも、本当の気持ちを伝えるよいきかっけなっているようです。
以上、令和のバレンタイン事情2023 ~女性たちのホンネ~でした。 

■調査概要
調査地域:日本全国
調査対象:15~59才の女性
サンプルサイズ:900サンプル
調査方法:インターネット調査
調査実施時期:
(今回)2023年1月25日~1月26日
(3回目)2022年1月19日~2022年1月20日
(2回目)2021年1月22日~2021年1月25日
(1回目)2020年1月24日~2020年1月28日
出典元:日本インフォメーション(株)調べ

合わせて読みたい

コマースピックLINE公式アカウント

コマースピックメルマガ