![生活者の食生活に影響を与える野菜価格高騰調査、約7割が生活費増加を実感](https://www.commercepick.com/wp-content/uploads/2025/01/main_4813e9c0107145219f8042117eea8595.jpg)
生活者の生活満足度向上を目指す、くふう生活者総合研究所(以下、くふう総研)が実施した緊急調査では、野菜価格の急激な上昇が生活者に与える影響を探るために、5,250人を対象に調査を行いました。
農林水産省が発表した「食品価格動向調査(野菜)」によると、令和7年1月13日の週における主要野菜8品の全国平均小売価格が平年と比較して、キャベツが337%、ねぎ145%、レタス174%、たまねぎ117%、トマト146%、にんじん142%、白菜250%、大根174%という状況が明らかとなり、全体的な価格高騰が目立ちました。
この調査から、生活者がどのように日々の食生活を守る努力をしているのかが浮き彫りになりました。
■「野菜の価格についての調査」結果サマリ
・約7割が「生活費の増加」、約6割が「野菜不足を感じる」と回答
・6割以上が「特売日や値引き商品を狙う」、コスト軽減の工夫が求められている
・「価格高騰を感じる」「購入を控えた」野菜で最も多かったのは「キャベツ」
・鍋料理は多様な具材を組み合わせて工夫している
・「もやし」「豆腐」が野菜高騰の際の人気食材!「もやし炒め」「うどん・そば」が人気レシピ
■調査概要
調査テーマ:野菜の価格について
調査エリア:全国
調査対象者:チラシ・買い物情報サービス「トクバイ」ユーザー 5,250名
調査期間:2025年1月24日(金)〜1月26日(日)
調査方法:インターネットによる調査
この記事の目次
続く野菜の価格高騰に、約7割が「生活費の増加」、約6割が「野菜不足を感じる」結果に
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調査で「生活費が全体的に増加した」と回答したのは64.4%で、次いで「野菜が不足している」と感じている人が54.6%、また「食べたいメニューを作れない」との回答も43.1%に達し、多くの生活者が何らかのストレスを抱えていることが伺えます。
6割以上が「特売日や値引き商品を狙う」。安価に入手するための工夫が常に必要
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多くの人々が野菜の価格高騰にどのように対処しているかを尋ねたところ、「特売日や値引き品を狙う」との声が61.7%と最多で、次いで「安く購入できる店を探す」が54.8%に上りました。生活者はできる限り低価格での購入を目指して奔走していることがわかります。また、農家の直売所や道の駅を利用する人も多いようです。
さらに「別の安い野菜を選ぶ」という意見が55.4%、安定した価格のカット野菜を利用すると答えた人も37.1%にのぼります。これにより、削減ではなく、工夫して野菜を取り入れる方法を選んでいることが伺えます。
「価格高騰を実感」「購入を控えた」野菜の中で最も注目されたのは「キャベツ」
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具体的に価格高騰が気になる野菜を尋ねたところ、最も多くの人々が「キャベツ」の価格上昇を感じており、約9割がその影響を認識しています。1月14日から16日の全国平均小売価格は1kg当たり553円で、平年比337%増加しています。そのため、「購入を控えた」とする声が半数以上を占めました。
一方、白菜は約7割の人々が価格高騰を認識しているものの、影響を受けての購入控えはキャベツほど多くなく、「大根」や「ねぎ」においても同様の傾向が見られます。冬の定番鍋料理に使用する食材は、価格高騰にかかわらず購入される傾向が強いとされています。
逆に「レタス」や「トマト」については、購入を控える傾向が顕著に現れました。
アンケートからは次のような意見が寄せられました。
・お好み焼きをしなくなった(60代・女性)
・お弁当にトマトを入れなくなりました(40代・女性)
・サラダが減少した(60代・女性)
・鍋は大量に野菜を食べられるため、少々高価な食材でもその際には購入することがあります(40代・男性)
冬の定番鍋料理は、具材や種類を工夫して楽しむ
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調査期間中に鍋料理を作るとの回答をした2,223人(全体の42.3%)に対し、高騰した野菜の影響について問うと、「特に変更なし」と回答したのは15.3%にとどまり、高価な野菜を避け、安価な野菜を選ぶ傾向が56.0%、「高価な野菜を使わない鍋料理にする」との回答が41.4%、さらに「野菜を減らし安価な食材で体積を増やす」との声も41.2%あり、冬の鍋料理を知恵と工夫で楽しむ生活者の姿が浮かび上がります。
野菜高騰の中、頼りにされる食材は「もやし」「豆腐」!人気メニューは「もやし炒め」や「うどん・そば」など
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調査で、野菜価格高騰時に頼りにしている食材を尋ねたところ、「もやし」が79.4%で最も好まれ、次いで「豆腐」が60.6%という結果が得られました。さらに、厚揚げやこんにゃくといった価格変動の少ない食材も人気で、ボリュームを確保できる食材が選ばれていることが示されています。
・もやしを使った新たなレシピにも挑戦(70代以上・男性)
・白菜が高騰しているので、もやしの鍋が増えています(60代・女性)
・もやし鍋を多く作るようになっています。安価な肉の特売品とともに食べることが増えました(60代・男性)
・冷凍野菜への抵抗が薄れ、積極的に活用しています(50代女性)
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人気のメニューとしては「もやし炒め」が50.6%で1位、続いて「うどん・そば」が48.2%と接戦で、必要な具材が少なくても満足感が得られるレシピが支持されていることがわかります。
・もやし炒めや焼きそばでキャベツをもやしに置き換える工夫をしています(60代・女性)
・高騰したキャベツの代わりに、もやしや餅を使ってお好み焼きを楽しんでいます(50代・女性)
このアンケートでは、生産者の努力への理解や、高値で購入されなかった野菜が廃棄処分され、食品ロスに繋がるのではないかという懸念が多く寄せられています。
依然として野菜の価格高騰が続く中、生活者たちは日々の食卓を守るためにさまざまな工夫を凝らしている様子が明らかになりました。
出典元:くふう生活者総合研究所