若者のYouTubeとTikTok利用実態調査:視聴頻度と購買行動の関係

最近、YouTubeやTikTokが若者の生活に急速に浸透しています。この傾向を受けて、株式会社PRIZMAは、10代から30代の男女510名を対象とした「動画(YouTube、TikTok)の若者の利用実態と購買行動に関する調査」を実施しました。この調査は、視聴頻度、視聴時間、人気ジャンル、そしてこれらのプラットフォームが購買行動に与える影響を探るものでした。

調査結果は、若者がYouTubeやTikTokを通じて商品やサービスをどのように認知し、動画視聴が購買に結びつくか、さらには広告に対する印象についても深く掘り下げました。


調査設問

Q1. YouTubeやTikTokの視聴頻度を教えてください

Q2. テレビとYouTubeやTikTokのそれぞれの1日あたりの平均視聴時間を教えてください

Q3. よく視聴する動画のジャンルは何ですか?(複数回答可)

Q4. YouTubeやTikTokを用いて情報収集をする際に、どのような内容を調べますか?(複数回答可)

Q5. YouTubeやTikTokの商品紹介動画や広告に影響を受けて購入したことはありますか?

Q6. 購入した商品は何ですか?(複数回答可)

Q7. 商品を購入した理由は何ですか?(複数回答可)

Q8. YouTubeやTikTokでの広告や商品紹介についての印象を教えてください

Q9. Q8で「とても役立つ」または「やや役に立つ」と回答した理由は何ですか?(複数回答可)

Q10. Q8で「あまり役に立たない」または「全く役に立たない」と回答した理由は何ですか?(複数回答可)


10代から30代におけるYouTubeやTikTokの視聴頻度、視聴時間の比較結果

「Q1. YouTubeやTikTokの動画の視聴頻度について教えてください」との質問に対し、集計された回答によれば、「毎日数回(64.7%)」が最も高く、次いで「毎日1回(10.6%)」という結果が得られました。

YouTube視聴

この結果は、多くの若者がYouTubeやTikTokを日常的に利用していることを示しています。特に「毎日数回」との回答が過半数を超えており、これらのプラットフォームが日常生活に浸透していることが明らかとなりました。

次に、視聴時間に関する「Q2. テレビとYouTubeやTikTokの視聴時間について教えてください」という質問の回答も集計されました。

視聴時間比較

全ての年代で、YouTubeやTikTokの視聴時間がテレビを上回る傾向が見受けられ、特に20歳未満および20〜29歳の層では3時間以上利用する割合が高く、これらの動画プラットフォームが主要な娯楽メディアとしての地位を確立していることが示されました。


視聴する動画のジャンルや収集する情報の内容についての調査

続いて「Q3. どのようなジャンルの動画をよく視聴しますか?」と尋ねたところ、得られた回答は以下の通りです。

動画ジャンル

20歳未満では「音楽・ライブ映像(63.8%)」が最多で、次いで「エンタメ・お笑い(52.0%)」「ゲーム実況・解説(48.0%)」「Vlog(日常動画)(27.6%)」という結果が得られました。

20〜29歳では「音楽・ライブ映像(53.3%)」が最も多く、続いて「エンタメ・お笑い(50.7%)」「ゲーム実況・解説(32.5%)」「グルメ・料理(27.9%)」が挙げられました。

30〜39歳では、「エンタメ・お笑い(55.5%)」が最も多く、次いで「音楽・ライブ映像(48.4%)」「グルメ・料理(31.0%)」「商品紹介・レビュー(25.8%)」が挙げられています。

この結果から、音楽やライブ映像が全世代で人気であると同時に、20歳未満ではゲーム実況、30代では商品紹介に対する興味の違いが明確に表れています。

さらに「Q4. YouTubeやTikTokを通じてどのような内容を調べますか?」という質問に対し、「趣味・推し活関連(42.1%)」が最多で、次いで「ファッション・美容(27.6%)」「料理やレシピのアイデア(24.7%)」「旅行先や観光地(24.1%)」が続きました。

情報収集

YouTubeやTikTokは娯楽だけでなく、趣味やライフスタイルの情報収集にも利用されており、「推し活」や「ファッション・美容」に関する情報が特に多く収集されている状況が見受けられます。また、「旅行先や観光地」に関する情報を調べることで、購買意欲が高まる傾向もあるようです。


YouTubeやTikTokを通じた商品紹介動画による購買行動

次に、商品の購入における影響を探るため、「Q5. YouTubeやTikTokの商品紹介動画や広告に影響されて買ったことはありますか?」という質問を投げかけ、その回答を見てみます。

得られた回答は以下の通りです。

商品影響

この調査から商品紹介動画は、広告に比べてより多くの購買に影響を与える傾向が明らかになりました。具体的には、20歳未満の層において商品紹介動画の購入率は36.2%、広告は20.4%。20〜29歳ではそれぞれ38.3%と21.4%、30〜39歳では32.3%と23.9%と報告されています。これから、商品紹介動画が購買率を高めているということが分かります。


YouTubeやTikTokを経由した商品の種類と購入理由

「よくある」「時々ある」と応えた方に、「Q6. どんな商品を購入しましたか?」と尋ねたところ、その結果は以下の通りです。

商品種類

商品紹介動画においては「食品・飲料(36.6%)」が最も多く、次いで「グッズ・雑貨(29.9%)」「ゲーム・アプリ課金(28.1%)」が上位に見受けられました。

広告においても「食品・飲料(36.6%)」が群を抜いており、その後「ゲーム・アプリ課金(32.7%)」「グッズ・雑貨(25.7%)」が続く結果となりました。商品紹介動画は日用品や趣味関連商品の購買を促進し、広告ではデジタルコンテンツやアプリ課金などの消費行動が見受けられました。

さらに「Q7. 商品を購入した理由は何ですか?」という質問に対する回答も興味深いものでした。

購入理由

最も多かった理由は「動画内で商品の使用感や効果が分かりやすかったため」で、特に家電やガジェットは63.2%、食品類は55.7%の割合で見受けられました。また、「配信者自身が実際に使用して良いと感じたから」という理由も多く、家電・ガジェットや本・漫画・電子書籍でも高い割合を示しました。

「配信者が信頼できると感じたから」との回答は、特にグッズ・雑貨や書籍で高い割合が見受けられ、商品の購入理由には動画の情報量や配信者の信頼性が重要要素であることが分かります。


YouTubeやTikTokの広告や商品紹介への印象について

さらに全員に対して「Q8. YouTubeやTikTokでの広告や商品紹介に対する印象について教えてください」と質問し、その結果も集計しました。

広告印象

全世代にわたって「やや役に立つ」という回答が最多であることが確認できました。特に20歳未満では「とても役立つ」という意見が多く、若い世代ほど動画内広告や商品紹介を前向きに受け止めている傾向が顕著です。

一方、20代や30代では「あまり役に立たない」という否定的な意見が増える傾向にあり、年齢が上がるにつれて広告や商品紹介に対する評価が厳しくなっていると考えられます。

さらに、「Q8」で「とても役に立つ」または「やや役に立つ」と答えた方に対して「Q9. その理由を教えてください」と尋ねたところ、最も多かった回答が「商品の特徴や使用方法が具体的に分かりやすいから(49.8%)」で、次いで「購入を迷っていた商品に関する情報を得られたから(34.8%)」「信頼できる配信者や広告主が紹介していると感じたから(30.4%)」との結果が得られました。

広告理由

視聴者は具体的で明確な商品情報や配信者の信頼性に価値を感じており、購入を迷っている商品や通常とは異なる商品に出会えることも広告や紹介動画の魅力として挙げられました。

一方、「Q8」で「あまり役に立たない」または「全く役に立たない」と回答した方に「Q10.その理由を教えてください」と聞いてみたところ、最も多かった回答が「広告や紹介内容が大げさで信頼できないと感じたから(33.2%)」で、続いて「購買への誘導が強く感じるから(33.2%)」「自分には必要のない商品が多いから(31.3%)」「広告が頻繁で鬱陶しいと感じるから(28.9%)」が挙げられました。

出典元: 株式会社PRIZMA

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