フルート/篠笛練習 弱音器(ミュート、防音器)を作る
横笛(フルート・篠笛)用の弱音器を作ってみました。
フルートの音は意外と大きく、習いはじめた頃は練習場所に悩みました。
今はヤマハの室内用防音室(アビテックス)を持っていますが、もっと気軽にだらだらソファの上とかで練習したい。
現代フルートの前身、バロック期に使われていた木製のフルート・トラヴェルソは今よりもずっと音量が小さかったそうです。
歌口も指穴も小さいために出入りする空気量も少なく、自然音は小さくなると。
コンサートホールのような大会場ではなく室内での演奏に適した楽器でした。
つまり、歌口を小さくすると音量が下げられるという理屈。
革で歌口を覆って穴を小さくしたら、確かに音量は下がりました。
弱音器を付けた篠笛で童謡のかなりや、フルートでカチューシャの唄を演奏して比較↓
現代フルートとフルート・トラヴェルソはまるで違う楽器、と言われるように「同じように吹いて音が小さくなる」わけではなく最初は音を出すのに苦労しました。
歌口の大きさを直径約3.8 mm(#200のハトメ、使ったハトメ抜きは3.6 mm)にまで小さくすると、防音室の外で演奏しても許される程度の音量になります。
音が小さくなっても、なんというかしっかり共鳴して響く感覚があるので、篠笛では弱音器なしで思い切り吹くのに劣らず気持ちの良い吹奏感が得られます。
使用する息は少なくなるので疲れにくい。
フルートはサイズの差が篠笛より大きいせいなのか、小さい穴で吹くのは篠笛より難しい。リッププレートの高さが邪魔なのかも?
どちらも音が低めになる、音域が狭くなるという変化があります。
アンブシュアが変わるという点、篠笛ノーマル→篠笛歌口サイズ約6.5 mm(#500のハトメ)弱音器の変化はフルートから篠笛に持ち替えた時くらいの変化に感じました。
3.8 mmは最初は全然音が出なかったのが2-3ヶ月いじってたらなんだか鳴るようになりました。フルートではまだ上手く音が出せない…
弱音器でなかなかやっと音が出るようになったかと思うところでノーマルに戻すと普通に吹けなくなってて焦ります。
なので大事な演奏の予定がある前は避けた方が良いかと思われますが、あれこれしているうちにいつもの笛の音色もだんだん良くなる練習効果がある。という気がします。
一昨年篠笛を始めた時にはかすれて出にくかった、一の音に苦労しなくなりました。
6.5 mmだとまだ少し音が大きいので、防音室の外では3.8 mmの弱音器をつけた篠笛を主に使っています。
弱音器をつけたフルートは篠笛と比べると吹きにくさを感じるけれど、フルートをはじめたばかりの頃、家では指の練習しか出来なかった自分には教えてあげたい。
【材料】
ハトメリング #200(内径約3.6mm) #500(内径約6.5 mm)
革の端切れ
【道具】
ハトメ打ちと打ち皿
ハトメ抜き
ハンマー
ハサミ(カッター)
【作り方】
1. 革の端切れを笛の歌口を覆えるサイズにカット
2. 革にハトメ抜きで穴を開ける
3. ハトメ打ちとハトメ皿でハトメリングをつける
出来上がり
笛に装着。両面テープかマスキングテープで簡単につけ外しできます。