発酵食品ソムリエとは

発酵食品ソムリエとは何だろうと思ったら、小泉武夫さんが理事長をつとめるNPO法人 発酵文化推進機構が開催する「発酵の学校」を受講するともらえる認定証でした。公的な資格ではありません。通信教育のユーキャンでも講座があります。「発酵の学校」、講師陣が面白そうな方ばかりです。

ソムリエ

発酵食品ソムリエとは

最近、発酵食品関係の記事を書いている人の中でプロフィールに「発酵食品ソムリエ」と書いている方を何人か見かけました。何だろうと思って調べてみました。

すると、小泉武夫さんが理事長をつとめるNPO法人 発酵文化推進機構が出てきました。

【公式】発酵文化推進機構
発酵文化推進機構。―農学博士 小泉武夫(こいずみ たけお)主導による、発酵文化の推進ならびにその技術の普及を通して、食品、医薬品、化学製品、再生エネルギー等の分野の、より健全な発展に資することを目的としたNPO法人。

「発酵の学校」を受講するともらえる認定証

発酵文化推進機構が開催する「発酵の学校」という講座があります。全12講座、1講座90分の授業に出席すると、修了の証として「発酵食品ソムリエ」認定証をもらえるそうです。12講座聴き終わるまで、だいたい2ヵ月かかります。

一番最近では、第4期「発酵の学校」(東京開催)開催概要という記事がありました。

2021年6月5日(土)~9月25日(土)までだったのでちょうど終了したばかりです。場所は、東京メトロ「三越前」駅近くのビル。日本橋です。このあたりは、老舗のお茶やさんや海苔やさんやかつお節やさんなどがある界隈です。

費用は税込41,800円です。12回で割ると、1講座あたり3400円くらいなので、安くはないけど高くもない料金設定です。

講義する先生が面白そうな方ばかり

さて、この12回の講座の内容は、発酵食品を一通り網羅していて、きっと初めて聞く人にも飽きないような内容になっていると思います。講義の題目は、上のリンクを開いていただければ見ることができます。

しかし、講師の先生が面白そうな方ばかりです。ほとんどの方が東京農大関係者です。小泉先生は、このブログでも何度も話題にしていて本もたくさん紹介しているので、省略します。

  • 小泉 武夫:発酵文化推進機構理事長、東京農業大学名誉教授、農学博士、発酵の学校校長
  • 金内 誠:宮城大学食産業学部教授
  • 進藤 斉:東京農業大学醸造科学科准教授
  • 小泉 幸道:東京農業大学名誉教授
  • 岡田 早苗:高崎健康福祉大学教授、東京農業大学名誉教授
  • 和久 豊:株式会社ビオック、農学博士
  • 野﨑 洋光:分とく山 総料理長

金内 誠先生

金内誠先生は、宮城大学食産業学部教授なのですが、ご実家が山形県米沢市の金内酒店らしく、そのサイトでプロフェッサー 金内誠の農学コラムを書かれています。これ、面白いです。

プロフェッサー金内誠の農学コラム
プロフェッサー金内誠の農学コラム

進藤 斉先生

進藤斉先生は、東京農業大学醸造科学科准教授です。東京農業大学のサイトで調べてみると、醸造技術分野 酒類生産科学研究室に所属されています。

小泉 幸道先生

小泉幸道先生は、お酢研究の第一人者であり「お酢博士」として有名な方でした。このインタビューを読むと、本当にお好きなんだろうなと思います。

「お酢博士」が語るお酢の魅力とは
Q1 お酢の研究を始めたきっかけを教えてください。 「私は東京農業大学の出身で、日本で唯一、醸造を勉強する醸造…

岡田 早苗先生

岡田早苗先生の名前は覚えていました。男性ですが、早苗さんなのが印象に残ったのと、長野県木曽地方、開田高原のすんき漬けの乳酸菌を分離された先生だったのです。それで豆乳を発酵させてできたのが、マルサンアイの豆乳グルトです。

発酵豆乳のお話:大豆を知る・楽しむ:マルサンアイ株式会社
大地のおいしさから、新しい幸せを。おみそと豆乳の「マルサンアイ株式会社」のオフィシャルサイトです。

私も、木曽のすんき漬けが人気らしいという記事を書いています。

和久 豊先生

和久豊先生は、株式会社ビオックの副社長さんです。

種麹(麹菌)の研究・製造 ビオック
種麹(麹菌)の製造・販売、麹、醸造用微生物の培養、製造、企業概要、種麹、麹菌の研究実績、味噌用、醤油用、清酒用、焼酎用各種種麹(麹菌)の紹介など

もともと種麹屋さんなのですが、サイトにはこのように書かれています。

株式会社ビオックでは、糀屋三左衛門時代から築き上げてきた技術をもとに、米、麦、大豆などの従来から麹原料としてきた穀物はもちろん、今まで麹にしていなかった穀類や豆類、根菜類、野菜類などの麹加工技術を開発しております。

麹は、醤油・味噌・酒に広く使われているのですが、乳酸菌より地味に感じるのは宣伝不足だからでしょう。でも、麹について知って行くととても面白いのです。これからきっと麹を使う人が増えると思います。

野﨑 洋光先生

野﨑洋光先生は、ウイキペディアにも記事がある料理人です。『分とく山』総料理長と書かれていました。検索したら出てきた、このシェフインタビューがとても面白いです。

■野﨑洋光/『分とく山』総料理長 | Share Spirits

そして、たくさん本を出されているのですが、この本が気になっています。読んでみようと思いました。レビューを読むとレシピ集ではないそうです。

小泉先生始め、どの先生も好きで仕事をしている雰囲気が伝わってきます。好きで仕事をしている人とそうでない人は雰囲気でもわかりますが、話を聞いたら一発でわかります。この講座を聞いたら楽しいだろうなと思います。

発酵食品ソムリエは仕事に役立つか?

発酵食品ソムリエは、受講終了証みたいなもので、公的な資格ではありません。でも、発酵食品が好きな人にとっては、小泉先生の「発酵の学校」を受講したんだと思ってもらえますね。

「私は発酵食品が好きです」と思ってもらえるでしょう。資格ではないけど、履歴書に書いてもよいと思います。特に、発酵食品の会社に応募するときにはよいかもしれません。発酵食品といえば小泉先生は代表みたいな先生です。発酵食品が好きなんだなと思ってもらえます。

また、すでに発酵に関することをお仕事にしている方なら、プロフィールに発酵食品ソムリエと付け加えるメリットはあります。

ただ、発酵についての専門家の資格ではないですから、受講したら仕事につながるわけではありません。

発酵食品ソムリエ講座

発酵文化推進機構が認定する発酵食品ソムリエは、通信教育のユーキャンでも取得することができます。

発酵食品ソムリエ資格取得講座|通信教育講座なら生涯学習のユーキャン
発酵食品ソムリエに関する幅広い知識と、実践スキルを持つ「発酵食品ソムリエ」。ご自身やご家族の健康的な食生活が実践できるように。

こちらは、2冊のテキストで勉強して、だいたい3ヵ月で知識とスキルを身につけることができるそうです。指導は、最長6ヵ月まで受けられます。

添削課題集が一緒に届くので、2回提出し添削を受けられます。3回目は自宅で受けられる試験です。不合格の場合は3回まで再受験できます。合格基準は70点以上です。

質問も1日3問まですることができます。

受講料は、一括払いなら、32,000円(消費税込)。
分割払いなら、2,980円×11回(11ヵ月) = 32,780円(消費税込)です。

NOTE

この記事を書いていて、東京農大の公開講座のことを思い出しました。かなり前のことですが、世田谷区の中央図書館に定期的に仕事に使う本を借りに行っていました。最寄りの駅は桜新町ですが、改札口の近くにいつも東京農大の公開講座の案内があって面白そうだなと思っていました。

思い出して調べてみると、世田谷キャンパスで実施する講座一覧がありました。赤ワインのティスティングや味噌づくりなど農大らしい講座があります。

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