脂肪をエネルギーにする

脂肪をエネルギーにすることについていくつか記事を書いています。それぞれの記事について簡単に説明します。

脂肪はエネルギーになるために脂肪酸がβ酸化されアセチルCoAまで分解される

脂肪をエネルギーにするには、まず脂肪を分解し、グリセロール(グリセリン)と脂肪酸にします。さらに脂肪酸を炭素数2のアセチルCoAにする必要があります。

脂肪はエネルギーになるために脂肪酸がβ酸化されアセチルCoAまで分解される
脂肪が体の中でエネルギーとなるためには、脂肪から脂肪酸が切り離され、さらに分解されてアセチルCoAになる必要があります。アセチルCoAをつくる行程は、脂肪酸からアシルCoAに変わった後、アシルCoAのβ位に二重結合ができ、二重結合に水が...

アセチルCoAとは酢酸のことか

アセチルCoAの構造式を初めて見た時、複雑な形で「こりゃダメだ」と思ったのですが、よくよく説明を読んでいくと、酢酸を補酵素Aが運搬しているのです。アセチルCoAの本質は運ばれている酢酸です。

アセチルCoAとは酢酸のことか
この記事では、アセチルCoAは、酢酸を補酵素Aが運搬していく形であり、アセチルCoAの本質は、酢酸であることについて書きます。私と同じように化学を勉強して来なかった人の中には、アセチルCoAの意味が分からない人がいるのではないかと思って記事...

TCA回路-脂肪を燃やす

アセチルCoAはミトコンドリアのTCA回路に入ります。TCA回路では、アセチルCoAの2個の炭素は、CO2になり排出されます。その間に、補酵素NAD+がNADH+H+になり、FADがFADH2になりそれぞれ水素と電子を受け取ります。また、GDPがGTPになります。これらは次の工程で、ATPをつくるために使われます。

TCA回路-脂肪を燃やす
脂肪酸はβ酸化を受けて、炭素数2のアセチルCoAになりTCA回路に入ります。TCA回路で行われる反応では、ATPはつくられません。補酵素NAD+がNADH+H+になり、FADがFADH2になりそれぞれ水素を受け取ります。また、GDPがGTP...

脂肪からATPをつくる-電子伝達系

電子伝達系では、NADH+H+とFADH2が持つ電子を酸素に渡して水ができます。その間、15~16個のプロトンH+がミトコンドリアマトリックスから外膜と内膜の間、膜間腔に移動させられ、マトリックスと膜間腔の間にプロトンH+の濃度差ができます。それを解消するためにATP合成酵素を通り抜け、その時にATPができます。

脂肪からATPをつくる-電子伝達系
電子伝達系では、ミトコンドリアのTCA回路からできた物質(3NADH + 3H+ + FADH2)から電子を取り出し、プロトン(H+)の濃度差をつくって、その濃度差をもとにATP合成酵素が働き、ATPがつくられます。1個のアセチルCoAから...

脳でエネルギーとして使われるケトン体について調べてみた

低糖質食を続けたり絶食するとケトン体が脳のエネルギーになると知られています。どのように使われるか調べてみたら、ケトン体がそのまま使われるのではなく、アセチルCoAに戻されて使われます。

脳でエネルギーとして使われるケトン体について調べてみた
ケトンは化学的に特定な構造をもつ物質の総称ですが、ケトン体は、アセト酢酸、3-ヒドロキシ酪酸(β-ヒドロキシ酪酸)、アセトンのことを指し、肝臓でアセチルCoAからつくられます。絶食している時など、ブドウ糖が著しく少ない状態でつくられます。...

脂肪を食べるのは他の生き物が貯蔵していたエネルギーを横取りすること?

ところで、脂肪はエネルギー源として実にすぐれているものですが、食べ物として脂肪を食べることは、ほかの生き物のエネルギー源を横取りすることなのかもしれませんね。

脂肪を食べるのは他の生き物が貯蔵していたエネルギーを横取りすること?
太るのは簡単ですが、やせるのは結構大変です。また、脂肪は消化されると、脂肪酸を1本つけたグリセリン、モノグリセリドと2本の脂肪酸に分解されますが、体内ですぐにまたもとの脂肪に戻ります。そして、脂肪はカロリーが一番多く、エネルギー源としては最...
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