アフリカ最貧国(モザンビーク)で楽しく駐妻生活!

モザンビーク駐妻2年目。夫と中1&小4男子の母。ブラジル駐在(1年)の間に現地で長男を出産。生活情報、旅行記、日本やブラジルとの違いなど、気づいたことをシェアしています。アフリカ駐妻(予定)の方、旅行してみたい方必見!

Ila de Mozambique 唯一の世界遺産 モザンビーク島&周辺



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モザンビークの最初の首都があったモザンビーク島。名前の由来はポルトガル人が渡来した当時、この島を統治していたスルタンの名前なのだとか。そう、ここはもともとイスラム教徒が多い地域。NampulaやNacalaの街中でも道中でも、イスラム教徒をよく見かけました。もちろん島の中でもたくさんのイスラム教徒を見かけましたし、モスクやイスラム教の墓地も。キリスト教の教会や墓地もあり、二つの宗教が共存しているのがここの一番の魅力です

 


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島からインド洋を望む先端にはFortaleza(要塞)があります。占領後にポルトガル人が建設した巨大な建物。専門ガイドがついて案内してくれました(ポルトガル語なので夫が私達に通訳してくれました)。2000年代に修復をしたそうですが、かなり雑草が茂っています。それでも興味深かったのが貯水設備。島の水は海水が混じっているため飲用には適さず、雨水を貯水していたそうです。屋根には貯水槽に続く水路が幾筋もあり、すべり台のようなところもあって子ども達が色めき立ちます(笑) 貯水槽は大きな体育館のような建物。壁には水の跡がありました。


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要塞なので、もちろん砲台や大砲、処刑場もありました。教会も。処刑は銃殺刑でしたが、いくつかの銃のうち実弾が入っているのは一丁だけ。死刑囚は十字架に縛られ、壁に空いた穴から銃を向けられて一斉斉射されたそうです(ほとんど空砲ですが)。


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モザンビーク島はインド航路の要所でもありました。アフリカからインドに向かう船はこの島に係留して季節風を待ったそうです。日本の天正遣欧使節もこの島で数か月過ごしました。島内の外国人墓地に、その使節団の随行員(キリスト教徒)のお墓もあるそうですが、残念ながらお墓にたどり着くことはできず・・・残念。


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モザンビーク島の観光は徒歩をお勧めします。島内にはタクシーがなく、トゥクトゥクだけです。そのトゥクトゥクのぼったくり価格が・・・なんと1時間1人当たり1000mzn(約2000円)。家族4人でディスカウントで3000mznと言われましたが、交渉の末2時間4人で4000mznに。それでも高い!!日本の観光タクシーよりも高い!!島内のホテルに泊まれば、徒歩で無理なく移動できます。私達は本土に泊まって半日だけ遊びに行ったので、結果高くつくことになりました・・・


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私達が宿泊したのは本土の半島の先にあるリゾートホテル。モザンビーク島にはボートで30分~1時間ほどかかります(潮流により変化します)。まず、海が今までで一番きれい。VilankuloのBazaruto(昨年度アフリカNo.1ビーチ)よりも。真っ白な砂浜、透明な水、見渡す限り遠浅の海。(モザンビーク島は岩礁で囲まれ、ビーチはほとんどありません。)ホテルの船着き場から徒歩1分の船道に海藻が生い茂った窪みがあって、たくさんの赤ちゃん熱帯魚が・・・沖合までシュノーケリングにいかなくても、そこにミニ水族館があります。干潮時にはたくさんのカニ・ヒトデ・ウニ。釣りも磯遊びも大好きな子ども達には楽園です。毎日釣り竿と網を持って走り回り、釣った魚をさばいて餌にすることもできるようになりました。釣れたのはウツボとカニでしたが。


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アイランドツアーにも行きました。モザンビーク島のホテルのいくつかが催行しているプライベートツアーで、シュノーケリングや、無人島でピクニックやBBQができます。遠浅といいましたが、干潮時でも200mほど沖に歩くと腰あたりまでの水深になり、船で移動できます。一番の見どころはサンゴ礁と、そこに生息する熱帯魚。長い棘を持つ大きなウニもいて、夫の足に棘が刺さりました・・・要注意です。砂地なので、砂が舞って視界が悪い時もありましたが、それでも飽きることなく鑑賞できました。


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結局のところ、モザンビーク島自体は要塞と街並み見物だけで十分でした。我が家はリゾート目的だったのでビーチがきれいなホテルに泊まって正解でしたが、とはいえ、物価はかなり高い印象です。考えてみれば、すべての物を南アフリカもしくはマプトから輸送しているからなのです。この国は食料自給率が低く、ホテルの食事も、魚介類以外はほとんど南アフリカからマプトを経由して運ばれたもの。生活必需品も然り。輸送コストが上積みされて、この価格になるのでしょう・・・ゆで卵が腐っていたり、カプチーノ用のクリームが切れていたりもしました。朝食にベーコンを追加注文しようとしたら1人400mzn(800円)だと言われました。500mlのペットボトルの水がないときは水筒をもらいました。そういえば、Nampulaの空港では段ボール一箱分の生卵(パック詰め)がターンテーブルを回っていました。地方では卵さえも自給自足できていないということです。


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モザンビーク島は大事な観光資源、外国人観光客目当てのホテルや商店が軒を連ねます。でも地元の人々の生活は貧しく厳しい。数か月前のサイクロン被害の復旧も難しく、NGOの支援物資に長蛇の列ができていました。上半身裸の子、裸足の大人もたくさん見かけました。一方で、海岸近くには豪華な別荘が立ち並んでいました。マプト在住のお金持ち(主に政治家)が、夏休みの時だけやってくるのだそうです。まるで平安時代の日本を見ているようです。下剋上の時がくるのでしょうか・・・


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