どうもくろです

前回の続き
祖母が亡くなる前の日から書かせて頂きます。



祖母が亡くなる1日前の夜
私は友人の家で食事をしておりました

祖母の元気な姿を見てとても安心して楽しく友人と過ごしていた所父から電話


『ばーばが危篤状態だから今病院に居る』


私は取り乱しました

祖母はあれだけ元気になったのになぜ⁉️と




『うん……元気になったんだけどなぁ』


その切なそうな声に何も言えなくなりました



『もしかしたらがあるかもしれないから…
一応お前の会社の番号教えて』


私は震える声で父に番号を教え電話を切り

友人たちには申し訳ないけれども
その日は家へ帰宅しました





そうして次の日の夕方

私の職場に父から電話がかかってきました



『…ばーばが亡くなりそうだから早くおいで』


その声はとても落ち着いていたけれども
言葉では言い表せない程の深い悲しみがこもっていました


その言葉を聞いて受話器を置いた私の様子に
元々状況をお話していた会社の先輩がすぐに気付きそっと肩を抱いて下さりました


そして急いで父と祖母のもとへと向かいました



ここからは母から聞いた父目線の話です




危篤状態の祖母のそばにずっと居た父



そんな父をお医者様は病室の外へ


そして父に
もう祖母は助からないと伝えました



その言葉を聞いて父は涙を流し医者に懇願しました



母は家へとにかく帰りたがっていた
死ぬ前に最後にもう一度家へ連れて帰ってあげたい



とても優しいお医者様で時間もあまりないにも関わらず急いで準備をしてくれ祖母は家へと帰る事が出来ました



そう、私が会社から向かったのは病院ではなく祖母の自宅だったのです


お医者様には本当に本当に感謝しております



祖母の自宅へ着くと祖母が居間で寝ており
父と父の兄がその傍らに寄り添っていました



私は祖母のそばへと近づき祖母の手をそっと握りましたがもう祖母の呼吸は浅く
いつ亡くなってもおかしくない状況なのだとひと目で分かりました


そんな祖母に父は笑いながら何度も何度も思い出話を話しかけておりました


そうしたら祖母の目からひと粒の涙が流れました


その涙を拭きながら父が

『…泣かないでよ』

と涙を流しました



それが私が初めて見た父の涙でした


その姿があまりにも悲しくて今でもその時の状況は鮮明に覚えております



そうしてしばらくすると母が仕事場から駆けつけてきました


母が来ると父も少し安堵し笑顔が戻りました

父の兄もです


居るだけでその場を明るくする事が出来る母


母が来た事で明らかに空気が変わり父も父の兄も母と楽しく会話をはじめました


そうして祖母に

『お義母さん来たよー』

と明るく話しかける母


心なしか祖母も安堵してるように見えました


そうして5分程談笑していたらふと

私は祖母の呼吸が明らかにおかしくなった事に気づきました


慌ててみんなに声をかけ祖母の周りに寄り添い祖母に声をかける私達


祖母の呼吸はどんどん荒くなります


そして一度息が止まったかのように見えましたが
再度また浅く呼吸をはじめる祖母


それが最後なのだと悟った父と父の兄は涙ながらに祖母に感謝の言葉を必死に伝えておりました


『今までありがとう 本当にありがとう』と

私も祖母にありがとうと伝えました


そうしてその直後皆に見守られながら祖母は自宅にて息を引き取りました


これが祖母の最期の時の話です


この話の続きはまた次回話させて頂きます