志願者減の流れ…大学附属校 直前動向と併願校

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志願者減も附属・系属は激戦必至
法政、青学、明大中野系減の背景
日大系は総じて志願者減少傾向
流れが割れた大妻系3校
・二の足踏んでいる?芝浦工大附属

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志願者減も附属・系属は激戦必至

難関校とともに人気を二分していた大学附属・系属中学も昨今は志願者が減少傾向です。ただ、人数は減っても熱望組は依然として果敢に受験をしてきます。

実力伯仲、少数精鋭の激戦になることは必至で、もしかたら志願者数は「参考程度」にしかならないのかもしれません。第1志望校対策とともに併願プランのしっかりした立案が受験成功のカギを握ります。

法政、青学、明大中野系減の背景

大学附属系の志願者減の波は人気の「MARCH」系にも訪れています。東京都三鷹市の法政大中1回目は前年比24%減(76人減)の232人が出願。2年連続の志願者減の背景には、実質倍率が4倍前後と1回目の入試にしては「辛い」のと、法政に合格できる偏差値帯の他校へ進めば、大学進学時に偏差値で見た場合「法政以上」が期待できるという見方があります。神奈川の法政第二も男女とも約10%減で推移しいます。

これは青山学院中等部などにもいえることで、まだ締め切り2日前の数字ですが青学も男子は前年比11%減(45人減)の363人出願にとどまっています。中学入学時から「将来は青学」と決めるより、可能性を求める考えが親御さんに強く表れています。

法政大中受験の場合、男女とも3~4割以上が法政第二を併願する傾向で、男子はその他に2日に青学や明大中野を受ける子も多く、大学附属系で志望校を固める層が主流です。

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青学は2日が入試日。1日の受験校としては男子が早大学院、成城学園などが中心。最近は芝浦工大附属を受ける子もいます。3日は慶應義塾中等部、明大明治の2回目にチャレンジします。男子より難易度が高い女子は1日に成城学園、立教女学院、学習院女子に加え早稲田実業に挑戦する層も。2日午後に香蘭女学校、3日に慶應中等部や再度成城学園、学習院女子という流れです。

ただ、単に大学が保証される以外に魅力的な「オプション」が付いていると「MARCH」系でも受験者数はそう変わりません。大学進学時に約3分の1が看板学部の法学部に進める中央大附属は1日の1回目入試で男女で22年度比6%減(30人減)の484人が志願。隔年現象を繰り返す学校なので、人気が落ちたというわけではなく、落ちても「若干」で止まります。

英語教育という「オプション」がある立教系は立教女学院が前年比18%増(53人増)の353人、系属校の香蘭女学校1回目は6%増(23人増)の411人がそれぞれ志願。同じ1日入試のため併願はできませんが、香蘭は2日午後に2回目入試があり、立教女学院志望組があらかじめ出願、残念だった場合にチャレンジする流れができています。

明大系は3年後に系属校入りをする男子校の日本学園の登場で、23年度はやや異例の年になります明大中野が締め切り3日前の数字ですが、前年比25%減(258人減)の784人が出願。明大中野八王子も男子は同10%減(23人減、締め切り3日前)。数字だけ見れば、人気に陰りとみるかもしれませんが、両校とも受験しても合格する確率が低い子が抜けるだけの話で、むしろ実力拮抗、ミスが命取りになる厳しい入試になります。

明大中野熱望なら2日の入試の前に1日明大中野八王子を、2日午後に日大豊山を受験。1回目残念の場合は、4日の2回目にトライしますが、合格率は2割強程度と厳しめです。23年度以降はは日本学園の入試をどこへ入れるかもポイントになりそうです。

難度が一段高い明大明治は前年度比男女合計で2%減(15人減)の573人が出願と人気は継続。2日入試で同日発表、2回目入試は翌3日とあってダブル出願組も多く、1度目不合格、2回目合格の割合は3割程度となっています。

香蘭女学校

日大系は総じて志願者減少傾向

首都圏に9校ある日本大学系を俯瞰してみると志願者は減少傾向です。特に近年人気の男子校の日大豊山、豊山女子は1回目入試で豊山が前年比24%減(117人減、締め切り3日前)の361人、豊山女子は前半日程で一番数を集める1日午後の2科入試で11%減(17人減、締め切り2日前)の141人となっています。

豊山に関して言えば、2年まで実質倍率2倍程度だったのが、21年4.2倍、22年3.8倍(それぞれ1日午前)と急上昇。断念組が増えるのも無理はありません。ただ、入試機会が2日以降3回あり、リベンジ率は3割以上と他校より高いので、不合格でもチャレンジは必須です。

日大系ナンバースクールも現状では1回目入試で前年比減少の流れです。締め切り3日前で日大一は男女計25%減(86人減)の262人、同様に日大二は同20%減(100人減)の394人がそれぞれ出願。日大三は27日締め切りで最終集計はまだですが、男女計5%減(20⃣人減)の411人出願。安定した人気のナンバースクールでしたが、今年はあまり伸びません。

神奈川の日大藤沢では1日午後の女子の志願者が3年連続増が締め切り前に確定しました。締め切り2日前で前年比で18%増(14人増)の90人。まだ増えるとみられます。日本大学中は締め切り3日前で1日午前のA―1入試は、男女計17%減(50人減)の240人。今後どこまで増えるかが注目です。

流れが割れた大妻系3校

女子大系でも同じ系列ながら、志願者動向が分かれています。伝統校の大妻は1日の1回目入試で前年比13%減(39人減)の237人が志願。締め切り2日前の数字ですが、このままだと5年連続のダウンとなります。「良妻賢母」のイメージは昭和の昔で、最近は進学校として実績も出していますが、もう少し積極的なアピールすれば、流れは変わりそうです。

一方の大妻中野、大妻多摩は上昇傾向です。1日入試で見ると、中野は締め切り4日前にして、午前午後合わせて前年比16%増(77人増)の563人を集めました。ICT教育や英語に重点を置くなどカリキュラムの工夫が親御さんや受験生に届いた結果ともいえます。

多摩は国際進学コースと総合進学コースを設けるなど、多彩な学びの場を用意して前の2校より半分の規模ですが、23年度は締め切り3日前で、1日の5つの入試タイプの出願者は前年比計6%増(20人増)の343人となっています。

共立女子1回目は締め切り2日前で前年比6%減(21人減)の333人。このままでいくと3年連続減、556人が志願した20年より200人以上の減少となります。模試では志願者がある程度集まりますが、最後の段階で…という傾向が続いています。

白百合学園は前年比8%減の308人(24人減)。3年連続減少となっています。各女子校が改革を前面に押し出す中、古き良き伝統校のイメージのある中学は、アピールとしては弱いのかもしれませんが、それだけ熱望組が集まっているとも言えます。入試は2日。前日1日は雙葉をはじめ、頌栄女子学院、立教女学院、学習院女子などとの併願がメインとなります。

二の足踏んでいる?芝浦工大附属

模試動向では人気だった芝浦工大附属は出願の段階になって「二の足を踏む」受験生が続出。締め切り3日前の時点で1日の1回目入試で前年比17%減(81人減)の389人となっています。最後までどうなるか分かりませんが、出願ペースは鈍い状態です。

22年度1回目から男子6.1倍、女子4.0倍と高倍率になった東洋大京北は締め切り3日前の時点で男子51%減(89人減)の84人、女子も32%減(51人減)の101人の出願と大幅減。同偏差値帯の他校から東洋大進学は至難ではなく、中学受験で無理するよりは、という心理が働いているの可能性は否定できません。

女子の進学が最近目立つ東京農大一も1日午後の1回目入試は男女合計で前年比15%減(138人減)の741人が出願。締め切り4日前の数字なのでもう少し増えますが、10%減程度になりそうな雰囲気。人気校ですが、難易度が年々上昇しており、無理せず他校で将来を考えるという方針の家庭が増えているようです。

2年ぶり増加に転じたのが成城学園。男女合計で前年比14%増(60人増)の491人が出願しました。2回目入試は3日で、合格発表後の2日まで募集しています。1回目不合格、2回目合格の割合は2割前後。可能性はありますが、やはり1回目で白星が確実です。

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