二刀流 (羽生結弦と大谷翔平)

大谷翔平のMLBの試合の感想

06/02(金) A HOU 第二戦

2023-06-03 | 試合の感想
https://www.mlb.com/gameday/angels-vs-astros/2023/06/02/717926/final/box

打者大谷:4打数0安打 1三振 

投手大谷:107-69[64.5%] 6.0回 9安打(1HR) 5ER 1四球 6奪三振 2.91→3.30ERA 5勝2敗

 書きたいことは沢山ありましたが、やはり1人の選手として、休養を十分に与えていないと、本来の力を十分に発揮することは出来ないのは明白です。
常識的に考えて、ここまで59試合で公休日以外に、休養がわずか『2日』というのは、絶対的にありえないわけです。

さらに今季は、ピッチクロック導入シフトの禁止で、投手不利の状況になっています。
昨季、好成績を残した投手や実績のあった投手が、今季、軒並み成績が下降し、苦しんでいるのを見かけるでしょう。

23/06/01 Full-Count 【MLB】大谷翔平、2戦3発に指揮官絶賛「雰囲気が変わる」 休養は否定「問題ない」 https://full-count.jp/2023/06/01/post1389315/
> 5月中盤から徐々に打率が下がり、半ばには3割あった打率がこの日の試合前の時点で.263まで下がっていた。その不安を一掃するかのように5月最終日は2戦3発でフィニッシュ。
報道陣から休養日についての質問が飛ぶと「まだ彼に休養日を与えてほしいのか?」と笑いながら一蹴。

 ネビン監督は、大谷がTWPで、他の先発投手や他の野手より、不利な条件でプレーをしているのを忘れているのでしょうか?
DHとして短期的に結果を残しても(2試合で3発)、休養を与えなければ、長期の疲労は貯まる一方なのです。(チーム内で最も休養を取る必要がある)
また、CHW初戦[4日前]で右脛に今季初死球、前日の試合で自打球と、先発前に右足にダメージが残る厳しい状況だった。

 これは大谷だけでなく、エンゼルスは好調な選手ほど酷使されていることが分かります。(例えば、3B:Urshela [31-235d])
Urshelaは Rendon [32-362d] が故障離脱して以来、三塁を守り、弱点だった三塁守備を向上させましたが、最近は疲労が目立ち、HOU戦の2試合では、まずい守備を繰り返しています。
(昨日の試合は、決勝点となる致命的な捕球ミスで2点を献上。エラーはつかず)
 今日のUrshelaは初回の1outで三塁ライナーをグラブからこぼし、慌てて一塁に投げ(悪送球[E]-二塁進塁)と、絶対やってはいけない初回のミスです。
(先発投手は立ち上がりが最も不安定なため、0-0の初回エラーは厳禁)
[2outランナー無しで3番 Alvarez のところが、1out二塁 得点圏で 3番 Alvarez] になってしまった。これ以外にも今日のエンゼルスはエラーがつかない、まずい守備を繰り返していましたね。

 攻撃時の走塁と、守備時のエラーは、スランプがない、そのまま才能や実力が出るわけです。ポストシーズンに進出するチームは絶対にこのようなミスを繰り返さない。
これを招いているのは、現在のコーチスタッフと、スケジュール管理できないネビン監督なのです。
こんなにエラーが多い、あるいはエラーがつかないが守備のミスが多いチームは、ポストシーズンに値しないと言えるでしょう。

 今日の大谷投手で気になったのが、配球の単調化(SWEの多投)です。まだ投球の詳細は確認していませんが、明らかに多すぎたと思います。
HOUのラインナップが左打者が二人のみということもありましたが、我々視聴者にも予測できたということは、HOU打者にも配球が分かりやすかったと思います。
Alvarezに打たれた球は外のボールゾーンから甘い真ん中辺りに入ってくる低めのSWEでした。過去に左打者にHRされたのと全く同じ形です。

 今日は、SFもCUVもコントロールが駄目で使えず、4S/SNK or SWE/CUTという二択になっていました。(CUTも投げていたが、効果的ではなかったように思う)
痛打された大きな当たりというのは少なく、不運な当たり、守備が良ければアウトに出来たヒットが多かった。(BABIP)

[追記] https://baseballsavant.mlb.com/gamefeed?date=6/3/2023&gamePk=717926&chartType=pitch&legendType=pitchName&playerType=pitcher&inning=&count=&pitchHand=&batSide=&descFilter=&ptFilter=&resultFilter=&hf=playerBreakdown&sportId=1#717926

 わずか1球投げたCUV以外の全球種で球速が年平均から向上しています。これはHOU戦の重要度を大谷が理解していたということ。
大きく異なるのが、SFの割合で、左打者3人のMIA戦の12球11%から、左打者2人のHOU戦では4球4%とコントロールの問題から、今日は思うように使えませんでした。
勝負どころで影響したと思います。SFのある大谷と、ない大谷では、2ストライクからの決め球で決定的な違いが出てきます。
試合後のインタビューでは、“SFは投げていたが、SNK表記になっていた” という。。
本来、求められるのは、低めのストライクゾーンからボール球になるSFです。抜けてSNKと誤解されていたのなら、これはまた別の問題です。

 あと、細かいことですが、今日の捕手 Wallachのフレーミングは酷すぎた
逆球だとミットを静止できず、ストライクがボールに。通常の投球でもフレーミングが下手で一時停止しない。
エンゼルスの捕手の問題(正捕手の不在、期待の新人の怪我)は、先発投手の成績に間接的に悪影響を及ぼしています。

 相手先発左腕のValdezは、ヒットで出塁は許すも、DP [3回も!]で後続を断つという、LAAの攻撃陣の拙攻に助けられた部分が大きかったと思います。(十分ノックアウト可能だった)
前回のホームで対戦したときのように、ボール球に手を出し相手投手を助けてしまう、というのがLAAの特徴です。(見極めが悪く、忍耐力がない)
4回表1out一二塁のチャンスでUrshelaが初球の低めのSNK[B球]に手を出し、ショートゴロで簡単にDPになったのが、その最たるもの。
野手は守備エラーをすると、打撃で力んで、精彩を欠きやすい。逆に守備で良いプレーが出ると、打撃で積極性が出たり、余裕が出てくる。

 現在のエンゼルスの攻撃陣は、主軸のTroutと大谷が結果を出さないと、まず勝てない。(打点を稼ぐ、中軸のRendonの欠場が大きい)
二人が打てなければ、自分が打てなくても仕方がない」というマインドセットになってしまう。逆に二人が打つと、打線自体が活発化し、好結果に繋がりやすい。

 今日の大谷投手は、初回の失点とLAAの拙攻があったものの、6回3失点でQSで終わる可能性が十分ありました。最悪でもそうなってほしかった。
2out一塁で8番打者に3-1になってから内角中にCUT(追記:抜けたSWE 本人談)ではなく、外角にSWEか、4Sで良かったと思います。
今日は直近の投球課題だった四球を意識しすぎるあまり、思い切りが欠けていましたね。
この2失点がLAAの反撃ムードを断つことになってしまいました。(0-3 → 0-5)

 今日の大谷投手の内容の責任は全て、酷使に次ぐ酷使のネビン監督にあります。(先発投手として酷使、DHとして酷使)
チームが5割を割り込み、負けが続くと昨季のマドン同様、途中解任されるの可能性が高いので、主力を酷使する傾向にあります。(大谷、Trout、Renfroe、Urshela、Neto)
逆に控え選手で内野控えのSotoは全く使われず、これでは呼んだ意味がありません。ネビンのマネージメントミスです。

 NetoもSSで連日出場の守備負担が大きく、ここ最近は、打撃でスランプに陥っています。

 Urshelaに関しては。明日は休ませ、(リスクはあるが) 三塁・Rengifoでいいでしょう。このままマズイ守備が続くとチームの士気が下がるので、彼個人の頭の中をリフレッシュさせる意味でも。

 大谷選手に関しては 登板翌日の試合は、今後、完全休養日にすべきです。(代打も不可)
現在、SFに関しては、コントロールの問題で、ほとんど使えない状況が続くのであれば、中期的にCH(チェンジアップ)に置き換えるべきだと思います。
負荷の大きい超一流のSFを投げられるのであれば、より低負荷の一流のCHを投げられるはずです。(右打者にもCHで空振りを取れる)。
また、CUVも爪の影響からか、コントロールの問題で全く使われず、投球の組み立ての幅が大きく狭まった状況です。

 また、先発登板時のDH放棄・投手専念も、今後、Rendonが復帰する際に有効かと思われます。
(Rendonは股関節を故障しており、守備に課題あり。彼の攻撃力を活かすDH、および大谷投手専念による「+1.0 IP」が期待できる)
 今日は、先発登板時の打撃成績の好調さのデータが現地放送局で出ていましたが、違うんです。「チームが貧打で (自身が体力を使って) 打たざるを得ない」だけです。
控え選手の出場機会とコンディション向上の為に、DHを減らして投手に集中したほうが、シーズン単位では、個人成績向上とチーム勝利につながると思います。
今は不確実性の高い先発登板時のサイクル安打のような稀な記録よりも、投手成績の向上がより重要です。
この記事についてブログを書く
« エンゼルス打撃陣 | トップ | TWPで200IPを目指すのは無意味 »
最新の画像もっと見る

試合の感想」カテゴリの最新記事