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テーマ:今日の出来事(287433)
カテゴリ:放浪日記
生まれは久留米、育ちは筑後(両方とも福岡県南部に位置します)であり、福岡県柳川市には親戚もおり、幼少の頃からよく訪れていたものです。
柳川周辺は、ウナギ料理が有名であり、特に、セイロ蒸し(あつあつのご飯にタレを混ぜ、じっくり蒸らしたものをセイロに入れ、蒲焼と錦糸卵をのせて、蒸気で蒸す)が美味しかった記憶が蘇ります。昭和の時代もやはりウナギ料理は滅多に食べられるものではなく、お祝い事の時ぐらいしか振舞われない貴重な料理でした。 「柳川のウナギは絶品やね!」 などと他県の人とウナギに関する話題の際は自慢げに話していたものです。 ですので、幼少から県外へ出る前はウナギといえば、「柳川」のことであるという固定観念に囚われていたのです。 就職し、静岡県の浜松でウナギ料理を食べましたが、美味しさに感激しつつ、自分の中にあった 地元愛からのウナギ=柳川ナンバーワンの「誇り」にも似た感情が失われたのを感じたものです。 水郷の柳川は、ウナギだけではない、ドジョウ、そう、ドジョウ料理といえば、柳川で作られた 柳川鍋があるじゃないか! そう信じて54年間生きて参りました。 実は、この柳川鍋、江戸で生まれて、柳川という名が元で、福岡の柳川に広まったと言われています。 柳川では、ドジョウがよく獲れるので、同じ名前をもつ柳川鍋が、名物料理として定着したといいます。 ショックでした... よく、牛肉と卵をとじた「柳川風煮込み」なる創作メニューを目にしたり、都内で柳川鍋をメニューに出しているお店などを目にして「柳川鍋は柳川でしか食べれんけんね」などと今となっては赤面ものの発言をして参りました。 そういえば、ウナギは食べたけど、ドジョウの入った本物の柳川鍋って食べたことがないなと54年間生きてきて思い立った次第であります。 「福岡県民として、ぜひ、柳川で柳川鍋を食べなくてはならない」 そんな使命感を胸に秘めてやって参りました。柳川へ! 西日本鉄道にて柳川へ移動したわけですが、最近の西鉄電車はお洒落になりました。 大宰府行きの専用列車らしいのですが、他県から来た人は喜ぶのではないでしょうか。 電車から降りてすぐのお店にて念願の柳川鍋に対峙することができました。 柳川鍋は、ドジョウとゴボウを甘辛い割り下で煮こみます。 そこに、長ネギを入れ、玉子でとじたものであり、かなり、ぐつぐつと煮込みます。 ドジョウってあっさりしていて食べやすい感があります。 そんなにくどくない! ゴボウもシャキシャキ感があり、GOOD! ドジョウもゴボウも実は少々クセのあるティストなのですが、卵とじなどで全体的にまろやか感が出ております。 ぐつぐつの熱々をハフハフして頂く...これぞ、「わが県自慢の柳川鍋バイ!」などと悦に入った次第でした。 関東の方ですと、都内に有名店がメニューとして提供している模様。 たしか、浅草に柳川鍋ではないですが、「どぜう鍋」を扱っているお店を何軒か見ました。 全国的にもウナギ料理はあるけど、柳川鍋はあまり聞いたことがない。 もしかすると、柳川よりも美味しい地域のお店があるのでしょうね。 しかしながら、福岡県民としては、「ウナギは浜松のほうがうまかばってんドジョウやったら 柳川よ!(ウナギは浜松のほうが美味しいけれど、ドジョウだったら柳川が美味しいですよ。しかし、もっと美味しい地域があるのかも...)って心の中で叫ぶことにします。 水郷柳川は川下りが有名です。 急流下りとは趣を変えた超スローペースで漕ぎ行く船に乗った後は、柳川鍋(セイロ蒸しも捨て難いが)を召し上がって頂きたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.08.02 22:12:45
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