レイラの気になる喜怒哀楽なコト

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宝塚歌劇 雪組 壬生義士伝 レビュー

生き抜いていくための”おもさげながんす”

雪組 壬生義士伝(2019年)

とっても良かったですし、これまた泣けるシーンも多いです。

幕末から数年後、新選組の隊士として生き残った最も有名な隊士である斎藤一(朝美絇)

斎藤が、誰からも好かれ、武士(もののふ)としての厚い忠義心を持った主役・吉村貫一郎(望海風斗)と新選組を回想する場面から進んでいきます。

相思相愛のしづ(真彩希帆)と結婚するも、南部の貧しい家柄では、妻と子供3人を抱えてはとても食べていけない。

そのため、家族の為に銭を稼ぐため、脱藩し新選組に入隊します。

幕末ものと言えば、必ず出てくる剣客集団・新選組であり、出てこない物語を探す方が難しい気がします(笑)

吉村は、周囲から守銭奴と言われながらも "おもさげながんす”と言いながら、周囲の信頼をあつめ、敵対していた氷の精神を持つ・斎藤一の心をも氷解させます。

おもさげながんす、は東北弁で、有難うございますや、申し訳ございません等の意味を持ってます。

新選組隊士として決して折れない忠義の心

しかし、幕府は倒れ、時は残酷で新選組も終焉を迎える時がきます。

新選組も局長の近藤勇や、副長の土方歳三等、皆が散り散りとなりどんどん追い込まれていきます。

それでも吉村貫一郎は、新選組に拾ってもらった、幕府に忠義を尽くすべく最後の最期まで戦い続けます。

吉村は、瀕死の状態で南部の幼馴染であり、20万石を持つ当主の大野次郎右衛門(彩風咲奈)と再会。

大野は、民を守る為、敵となった吉村に切腹を命じるシーン、非常に泣けるシーンなんです。

切腹を言い渡した大野の苦しい胸の内をよく分かっている吉村も切腹を受け入れる・・・二人の切なくも哀しくも心が通じている場面なんです。

”南部の花は石を割って咲きます・・・耐えて耐え抜いて咲く花程美しい花はない”

とってもとってもいい雪組公演です。