「JIALAI JLY2」「JIALAI JLDT2」「JIALAI JLH2」

こんにちは。今回も前回に引き続きイヤホン用のリケーブルです。
今回紹介するのは「JIALAI JLY2」「JIALAI JLDT2」「JIALAI JLH2」、少し前からアマゾンでも販売してる「JIALAI」ブランドのケーブルです。最近ではお馴染みHCK Earphonesでも取扱いを開始しています。3色のケーブルはそれぞれ異なる組み合わせの線材を使用しており、布張りの高級感のある外観とベースにOCC線材を採用しながらも低価格を実現しており、新たな定番品としてじわじわと人気が出ていいるようですね。
「JIALAI」オーディオのブランドでは今回紹介する「JLY2」(銀メッキ線)、「JLDT2」(銅線)、「JLH2」(ミックス線)の3タイプのケーブルを現在販売しています。アマゾンでは同社がショップを出しており、AliExpressではお馴染みの中国のイヤホンセラー「HCK Earphones」が販売権を取得しており、同社ストアでのみ販売を行っています。
3種類ともケーブルは布製の被膜で覆われており、プラグ部分にはクローム処理をした金属製を採用しつつ、価格は30ドル前後に抑えられているのも魅力的です。MMCX、CIEM 2pin(0.78mm)、qdcコネクタおよび3.5mmステレオ、4.4mm/5極、2.5mm/4極のバランス仕様プラグが用意されています。

「JIALAI JLY2」「JIALAI JLDT2」「JIALAI JLH2」「JIALAI JLY2」「JIALAI JLDT2」「JIALAI JLH2」

購入はAliExpressの「NiceHCK Audio Store」にて。AliExpressでの購入方法およびサポートについてはこちらを参照ください。


 [JIALAI JLY2] JIALAI JLY2 単結晶銅銀メッキ線アップグレードケーブル(ブルー)
JIALAI JLY2 Earphone Cable PP Yarn Silver Plated OCC Upgrade Wire 3.5/2.5/4.4mm MMCX/QDC/0.78mm 2Pin
【CIEM 2pin 】【 MMCX 】【qdc】【3.5mm】【2.5mm/4極】【4.4mm/5極】

JIALAI JLY2JIALAI JLY2

ブルーの被膜の「JIALAI JLY2」はおそらく最も利用範囲の広い銀メッキ線タイプ。高純度単結晶銅(OCC)銀メッキ線の線材を左右の芯剤ごとに48本束ね、その上から樹脂製の絶縁と布被膜で覆って構成しています。コネクタはMMCX、CIEM 2pinは金属製、qdcタイプは透明の樹脂パーツを使用しています。
JIALAI JLY2JIALAI JLY2
今回はAliExpressとアマゾンでCIEM 2pinタイプとqdcタイプをそれぞれオーダー。袋入りの簡易パッケージで届きました。布張りのため非常にしなやかで取り回しは良好。このケーブルが30ドル台というのはとても有り難いですね。
JIALAI JLY2JIALAI JLY2
JIALAI JLY2」の傾向は、イヤホンのバランスを維持しつつ、全体として厚みを増し、同時に見通しを良くさせるタイプ。高域の煌めきや伸びの向上を確保しつつ低域も細らずボーカル帯域もしっかり楽しめる感じで明瞭系のケーブルとしては結構使いやすい印象です。しっかりリケーブル効果を実感しつつ極端に派手になるわけではないので、多くのイヤホンと組み合わせやすいでしょう。比較的低価格の中華ハイブリッドからミドルグレードの製品でも十分に楽しめる印象です。
JIALAI JLY2JIALAI JLY2
さすがに100ドルおバーの製品のような情報量はないため、粒立ちの向上や、透明感アップなどの効果は多少限定的ですが、それらは組み合わせるイヤホン本来のポテンシャルにも当然左右されますので、特に100ドル以下、または前後のイヤホンの多くでは「JIALAI JLY2」のほうがむしろ好感を持つケースも多いかもしれませんね。印象としては「TRI TR4908」と似た方向性かもしれませんね。同ケーブルは個人的には組み合わせ例として良くお勧めしていましたが現在はアマゾンでは販売終了してますし、価格面でも今後は「JIALAI JLY2」が代替となるかなと思います。


 [JIALAI JLDT2] JIALAI JLDT2 単結晶銅線アップグレードケーブル(ブラック)
JIALAI JLDT2 Cost Effective OCC Cable Upgrade Replace Wire 3.5/2.5/4.4mm MMCX/QDC/0.78mm 2Pin
【CIEM 2pin 】【 MMCX 】【qdc】【3.5mm】【2.5mm/4極】【4.4mm/5極】

JIALAI JLDT2JIALAI JLDT2

ブラックの被膜の「JIALAI JLDT2」は高純度銅線タイプのケーブルです。3種類のなかでも最も低価格で20ドル台、2千円台の価格設定が魅力的ですね。高純度の単結晶銅(OCC)線材を使用しており、左右の芯ごとに0.08mm線を19本、0.06mm線を38本組み合わせて使用しています。このケーブルのみ、qdcコネクタは黒色の樹脂パーツ仕様となります。
JIALAI JLDT2JIALAI JLDT2
こちらもAliExpressとアマゾンでCIEM 2pinタイプとqdcタイプをそれぞれオーダーしました。厚い樹脂被膜と布張りのため太さのある芯ですが、同様にしなやかで見た目だけでは20ドル台のケーブルには見えないですね。
JIALAI JLDT2JIALAI JLDT2
JIALAI JLDT2」の傾向は、全体的な音域にたいして見通しの良さを加えドンシャリ方向で厚みを感じる印象。低価格の銅線のように低域が持ち上がるとう感じではなく、高域も細ること無くしっかり表現されます。線材の量は中家ケーブルの4芯線並ということもあり極端に情報量をアップさせるタイプではないものの音が整理され見通しが良くなる印象は好感が持てます。つまり「聞こえなかった事が聞こえた」感はあまり感じないかもですが、「音が密集してごちゃついていた音域が余裕をもって鳴ってる」感じに変化する印象ですね。
JIALAI JLDT2JIALAI JLDT2
印象としては「NICEHCK LitzOCC」にちょっと近いのですが、同じ銅線ケーブルでも線材の構成は結構違うものの銅線の量的には似ていますし、「JIALAI JLDT2」が太さの異なる2種類の銅線を組み合わせ太い被膜で覆うことで「LitzOCC」のリッツ線構造に近い印象になるのかも。そのため多ドラ系低価格中華ハイブリッドやマルチBAイヤホンと相性が良い印象です。「KZ ZAS」用などには良さそうです。またもう少し音を整理してスッキリさせたいイヤホンの改善にも最適ですね。


 [JIALAI JLH2] JIALAI JLH2 銀メッキ単結晶銅+単結晶銅線ミックスケーブル(ブラウン)
JIALAI JLH2 Silver Plated OCC+OCC Mixed Earphone Upgrade Cable 3.5/2.5/4.4mm MMCX/QDC/0.78mm 2Pin
【CIEM 2pin 】【 MMCX 】【qdc】【3.5mm】【2.5mm/4極】【4.4mm/5極】

JIALAI JLH2JIALAI JLH2

ブラウンの被膜の「JIALAI JLH2」は銀メッキ線と高純度銅線のミックス線タイプとなります。やはり高純度単結晶(OCC)銅線を使用しており、左右の芯あたりに銀メッキ単結晶銅線を24本、単結晶銅線を24本の1:1のバランスで組み合わせており、両方のケーブルのバランス良く特徴を引き出す仕様になっています。
JIALAI JLH2JIALAI JLH2
他の2種類同様にこちらもAliExpressとアマゾンでCIEM 2pinタイプとqdcタイプをそれぞれオーダーしました。qdcタイプは透明な樹脂製コネクタを採用しています。
JIALAI JLH2JIALAI JLH2
JIALAI JLH2」の傾向は、ミックス線らしく、銀メッキ線の高域の伸びの良さと、銅線の中低域の厚みをもった、全体的に「音が濃くなる」ケーブルです。とはいえ、単純に「JLY2」と「JLDT2」を足した音ではないのは興味深いですね。基本的には「JIALAI JLY2」の傾向を踏襲しており、全体的なバランスを維持しつつもリケーブル効果をしっかり感じさせる印象。高域の伸びを向上し、低域も極端に厚くするわけではないですがしっかり量感が増し全体としてより濃い音に感じます。
JIALAI JLH2JIALAI JLH2
もともとが見通しの良い印象のケーブルなので、それでも明瞭さをしっかり感じるのは好感が持てますね。フラット傾向のイヤホンでよりメリハリを向上させたり、マルチBAイヤホンの見通しを向上させる場合に最適でしょう。またTFZなどのキレのあるドンシャリ系と合わせるのもよいのではと思います。


というわけで、今回の3種類のケーブルは30ドル台の低価格帯の一気に底上げする質の高いケーブルでした。確かに2千円台、千円台という中華ケーブルをメインとするメーカーも私のブログで紹介していますし、そこよりちょっと上で、どのようなイヤホンとも合わせやすい手頃なケーブルを探している方には最適でしょう。私も今後も買い増すことが増えそうな予感ですね(^^;)。