2022年にマンション購入を考えている方へ【2LDK】

あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願いします!

皆さんは年明けどのようにお過ごしでしょうか?我が家は昨年末に鬼滅の刃無限列車編を家族で見た影響で、チビLDKがご飯中に「うまい!」を連呼するようになってしまい、それに影響され家族みんなで「うまい!」と言いながらご飯を食べていたら正月太りしてしまいました。2022年は心を燃やせ!ではなく、腹回りの脂肪を燃やせ!で頑張りたいと思います。(知らんがな)

さて、日頃からブログやTwitterでマンションに関する情報を発信しておりますが、過去のツイートや記事は埋もれてしまいがちです。

そこで新年一発目の記事ということで、最近マンション探しをはじめた方向けに2022年版マンション購入のポイントについてまとめたいと思います。

2022年に新築マンションを買うべきなのか?

過去記事でもまとめた通り、オリンピック後のマンション価格については「グロスは微増、単価は上昇」のトレンドとなると考えており、それは変わっていません。(詳しくは過去記事をどうぞ)

オリンピック後のマンション価格について考えてみた(前編)【2LDK】



購入を検討されている方の予算にも限界はありますので、グロスは大きく変わらない(これ以上上げられない?)ですが、面積がどんどん小さくなっていく傾向が続いていくと思います。つまり「今マンションを買いたいのに、将来の値下がりを期待して購入を先送りにするのは得策ではない」ということになります。

コロナ禍で自宅で過ごす時間が増えたからこそクオリティの高い分譲マンションで生活することのできるメリットは高まっていると思いますので、必要と感じているのであれば前向きに検討を進めましょう。

もちろんマンション価格が下がる可能性もありますが、2005年以降首都圏新築マンションの平均価格が2%以上下がったのはわずか2回。そのうちリーマンショックのあった2009年が-5.0%、東日本大震災のあった2011年が-2.9%の下落となっています。いつ来るかわからない-3%の下落を待つより、今の相場で3%お得なマンションを探すほうが現実的です。

一方で価格上昇により資産性と居住性のバランスが取れたマンションを探すハードルは高くなってきていると感じますので、しっかりと見定めることが重要になってきています。

マンションを買う目的、条件を明確にする

マンション選びの難易度が上がってきている中で、資産性と居住性のバランスが取れたマンションを探すためには、より多くのマンションを候補として見ていく必要があります。

駅距離・エリア・予算・間取り…色々な要素がありますが、「何のために家を買うのか」という目的を明確にし、マンション選びの条件設定やその優先順位付けをしていくことが望ましいです。

それぞれのご家庭で価値観や環境が違いますので、自分たちにとって本当に必要な条件を整理しましょう。周りやTwitterなどの意見を参考にするのは良いと思いますが、鵜呑みにしすぎる必要もありません。価値観や環境が違えば最適解も変わってくるためです。

エリアを広げたり、一回り小さい部屋を対象にすることで選択肢は劇的に増えます。もちろん全てが100点のマンションが見つかれば最高ですが、100点を求めすぎて結局買えなくなってしまっては本末転倒です。優先順位の低い項目を少し妥協することで優先順位の高い項目の満足度を高めてトータルの点数を伸ばすことも選び方としてアリだと思います。

資産性について

この10年は相場全体が上昇していたので、購入した価格より値上がりするマンションがたくさん出てきました。しかし今後、グロスが微増にとどまるのであれば、購入価格より値上がりするマンションは以前に比べてかなり少なくなってくると思います。

これからマンション購入を検討される方は、「住宅ローン残債<売却額」つまり売却時に残債割れしない水準を合格ラインとすることをおすすめします。

資産性の高いマンションを買うことは、引っ越しさざるを得ない状況になった時に手放しやすくなるので、安心感はありますし、おすすめもできます。

一方で資産性の優先順位を上げすぎてしまうと駅近・大規模マンションに限られてしまいがちなので、選択肢が極端に少なくなります。そういったマンションは価格も億に近いことも多いので、予算のハードルも高くなりがちです。

私は全国転勤の可能性があり・夫婦揃って東京に地縁がなく・これから家族が増える可能性があったということもあり、買い替えが必要となるリスクが高いと判断したため、資産性の優先順位を上げてマンションを探しました。このリスクは個々人で異なりますので、皆が皆資産性を重視しすぎる必要もありません。買い替えリスクが低い方は資産性の優先度を下げてみても良いと思います。

コロナ禍で在宅勤務が増えたりと自宅で過ごす時間が長くなっている人が増えたはずです。今まで以上に居住性の重要度が上がってきていますので、資産性と居住性のバランスについては見直しをしてみても良いかと思います。

10年住むと住宅ローンの残債は約4分の1減り、20年住むと約半分になります。多少資産性を妥協しても10年住めば残債割れのリスクはかなり減りますし、20年住めばさらに下がります。

物件価値(≒売却時の価格)は一般的に1.5%/年減価(坪4万/年と言われるケースもあります)しますが、保守的に2.0%/年減価した場合の住宅ローン残債と物件価値のシミュレーションは以下の通りです。

7,000万のマンションをフルローンで購入、金利0.5%、物件価値は2.0%/年で減価*売却時の手数料や税金は未考慮

・10年住んだ場合 ローン残債:5,123万 物件価値:5,600万 売却時の手残り:477万

・20年住んだ場合 ローン残債:3,150万 物件価値:4,200万 売却時の手残り:1,050万

「長く住むこと」は残債割れに対するリスクヘッジになります。好きでもない駅近のマンションよりも街の雰囲気を気に入った駅遠のマンションを選ぶということも選択肢に入れてみても良いかと思います。

住宅ローン減税の延長

規模は縮小されますが、2022年以降も住宅ローン減税が延長されることとなりました。(今後の国会で関連税制法が成立する必要はあります)

簡単にポイントをまとめます。詳しくは国土交通省のサイトをご確認ください。
  • 控除率は0.7%
  • 控除期間は新築13年、中古10年
  • 住宅の環境性能等に応じて対象となる借入限度額が4段階で設定される
  • 新築住宅の床面積は50㎡以上*2023年以前に建築確認を受けたものは40㎡以上に緩和/合計所得金額1,000万円以下に限る
  • 適用対象者の所得要件は2,000万円以下
以下が借入限度額のサマリになります。控除率と控除期間は一定のため、入居年と住宅性能が変数となります。

国土交通省報道資料より画像引用


2023年までに入居かつ長期優良住宅であれば5,000万円×0.7%×13年=455万円が減税額のMAXとなります。従来が5,000万円×1%×10年=500万円だったので、2023年までに入居する方は約10%減税額が下がることになります。

省エネ基準適合住宅とは「断熱等性能等級(断熱等級)4以上かつ一次エネルギー消費量等級(一次エネ等 級)4以上」が条件です。7割近くのマンションはこの基準を満たしているようなので、省エネ基準適合住宅がマジョリティであると考えて良いかと思います。そうすると多くのマンションは4,000万円×0.7%×13年=364万円が減税額のMAXとなります。従来が4,000万円×1%×10年=400万円だったので、2023年までに入居する方はこちらも約10%減税額が下がることになります。

2024年〜2025年入居の方はさらに減税額が下がります。長期優良住宅だと409.5万円、省エネ基準住宅だと273万円となり、従来と比較すると20%〜30%下がることになります。(他パターンは計算を割愛します)

全体としては縮小されますが、省エネ住宅の限度額(≒減税額)を引き上げることによって、省エネ住宅購入を促進するような制度変更となっています。縮小はもちろん残念ですが、縮小幅も小さいですし、これが購入を辞める大きな理由にはならないかなという印象です。むしろ2022年〜2023年→2024年〜2025年にかけて限度額が下がってきていることを見ると2026年以降はさらに縮小される可能性も十分にあるように見えます。待つことが得策とは思えません。

また購入においては、長期優良住宅やZEHに安易に飛びつかないことにも注意が必要です。いくら減税で有利とはいえ100万程度の差です。何千万もするマンションを適正価格で買えることの方が何倍も重要です。

SDGsの観点や税制上の追い風もあるため、デベロッパーとしても今後長期優良住宅やZEHのマンションを増やしてくると予想しますが、省エネ住宅を造るためにはよりグレードの高い設備が必要となります。そこには当然ながらコストが発生し、価格に転嫁されますので、減税でお得になる以上にマンション価格が高くなる可能性は十分にあります。

環境に優しいマンションを否定するつもりはないですし、気に入ったマンションが結果的に省エネ住宅であれば嬉しいのですが、木を見て森を見ずで、「住宅ローン減税で有利だから省エネ住宅を買う」という判断にならないようにご注意ください。(環境に優しいマンションに住みたいという思いを持って選ばれるのであれば良いと思います。)

さいごに

賃貸も購入もそれぞれ良さがあるので、全ての人にマンション購入がおすすめできるものでもないと思っています。しかし、自分自身が実際にマンションを購入してみてとてもQOLが上がったことを実感しました。だからこそ多くの人にこの感動を味わっていただきたいと思い日々発信を続けています。

マンション選びの難易度は上がっていますが、探せばあなたにピッタリのマンションはきっとあります。これから何十年も生活する家です。めんどくさい、また今度でいいや、と諦めてしまう前に今年は少し気合いを入れてマンション探しをしてみませんか?

この記事を読んでいただいたすべての方が最高のマンションを見つけられるようにTwitterやスムラボを通じて私は応援します!!!個別のご相談はこちらからどうぞ!

次回は文字数の都合でカットした2022年に気になるマンションをドドドッとご紹介します、お楽しみに!→記事化しました!

2022年気になるマンション【2LDK】

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ABOUTこの記事をかいた人

首都圏エリア担当。記事を見てマンション買いました!と言っていただくことが最近の生きがいです。読者の方のマンション探しのお役に立てるよう日々発信しています。

[寄稿] マンションコミュニティ:スムラボ派出所スレ

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