鯛づくし 3日間 <姿造り・鯛めし・唐揚げ・かぶと煮・塩焼き・鯛茶漬け> ー津本式 究極の血抜きー

久々の釣行で、30-50cmの真鯛をゲットしたので、これまた鯛づくしを楽しんだ。先日から鯵で姿造りにハマってしまったので、今回も外せないメニューになる。ちょうど釣行から帰った日に、満天☆青空レストランで高知の生姜真鯛の回をやっていて、そこで紹介していた唐揚げを参考にさせてもらってメニューに加えてみた。

目次

津本式 究極の血抜き

これまで鯵とかは自作のポンプで血抜き処理をしていたが、今回40㎝と50cmともなると、ベランダのシンクでホースを使って血抜き処理をした。50cmのほうはいつも通りヒレをすべて落としたうえで尻尾も切って血抜きをして、40cmのほうは姿造り用にヒレも残した状態でトゲに気をつけながら実施した。初めて津本さんの動画を見たときに衝撃を覚えたのを思い出した。ホースを突っ込んで水で圧迫しなら血を抜くなんて、、、と。実際やってみると、中心の血管からだけでなく皮目のほうからも血が抜けているのが尻尾の断面から確認でき、この血抜き方法の効果があると納得できる。

3枚おろし

姿造り用のほうは頭も尻尾も残したままにするので、少し難しいのだが、おろした半身をもう一方の半身をおろすときにも下敷にしておいて包丁をいれる。通常のものは、頭も尻尾も落として頭は梨割りにしておく。今回、梨割りがうまく出来なくて、上あごの前歯のところからまっすぐいれると意外に包丁ははいっていくのだが、少し斜めにしてしまったことで、途中で斜めに落とさないといけなくなった。結構立体的なかぶと煮になってしまった。

鯛づくしメニュー

1日目

姿造り(刺身&炙り刺し)

手前が削ぎ切りの刺身で、奥が皮つきの炙り刺し。姿造りの立体感を出すために、頭と尻尾の下には大根を土台にして割りばしを立てて頭と尻尾をそれぞれ支えるようにしている。お店では姿造り用の専用の金物の支えを見たことがある。お店だと仕入れサイズもほぼ一定だろうし、そのほうが飾りつけるバラツキも少ないだろう。家でやる分には大根や人参などの、ツマの材料でつかうものを用いて工夫すればいい。食べ終わったら、切り分けてお味噌汁の具材にする。

味はいうまでもない。1.釣って、2.究極の血抜き処理をして、3.一晩寝かせて、4.盛り付ける、という4段階の自己満足を経て気分も違う。

刺身のツマは今回、下記のラインナップ。人参は桂剥きのあと5㎜幅で切り分けて、棒に巻きつけていくと立体的になる。

  • 大根(桂剥き後細切り)
  • 人参
  • 大葉
  • みょうが
  • ワカメ
  • レモン
  • すだち

唐揚げ

2尾分のハラスと柵取りするときに出た中骨周りの身を唐揚げ(竜田揚げかな)にしてみた。やはりハラスの腹骨周りは脂がのっていてホロホロとした中にゼラチン質の滑らかな食感がある。生姜ニンニク醤油の香ばしい香りで食欲が出る味である。番組で紹介された中でも、すぐにある材料で手軽にできるメニューなのだが、これまで意外にこういったハラスの部位を狙って唐揚げにするという発想がなかった。これは今後もリピート確定となったメニューだ。

作り方は簡単。醤油とみりん1:1の中に生姜とニンニク*のすりおろし、またはチューブを適量いれて、20分程度漬け込んでおく。その後、余分な漬けダレをとってから片栗粉にまぶして油で揚げて出来上がり。

*番組では生姜のみで、ニンニクは思いつきで追加

かぶと煮

50㎝の真鯛ともなると頭も大きくて、頬骨周りや胸ヒレ周りのカマにも身がたくさんあって食べ応えがあったい。はじめは煮つけにしようか、酒蒸しにしようか悩んだ結果、ごぼうがあったので煮つけに決定。豆腐も追加して少し甘辛の濃いめの味付けにしたが、骨回りや皮目から出てくるゼラチン成分とあいまって、少しトロッとした煮つけダレに仕上がった。身や付け合わせのごぼうとの絡みもよく、お酒の進む仕上がりとなった。

煮汁の材料を沸騰させて、具材をいれたら落とし蓋で10分程度にて、あとは煮汁を回しかけながらお好みのところまで煮つける

  • 頭・カマ 1匹分を梨割り
  • ごぼう(1/2本分)
  • 豆腐 1パック(半丁くらい)
  • 煮汁
    • 醤油 大さじ4
    • みりん 大さじ4
    • 酒 大さじ4
    • 砂糖 大さじ2
    • 水 150ml
    • 生姜スライス3枚

鯛めし

炙り刺しで残した柵と焼いた背骨や尻尾で一緒に2号ほど土鍋で炊き上げた。味付けは醤油・酒・みりんを大さじ2杯づつ。中強火で沸騰したら弱火にして15分。その後20分ほど蒸らして出来上がり。骨の周りの身もほぐして混ぜていただく。三つ葉や刺身のツマで使った薬味などと一緒にいただく。

2日目

1日目に余ったかぶと煮の残り半分と鯛めし約1合分を再加熱していただいた。刺身の柵も1尾分(背側を腹側で各2枚づつで計4枚)残っていたので2枚分を炙りにして食べた。残りの柵は漬けにしておいて、姿造りをした飾りのアラと合わせて次の日のメニューとした。

3日目

かぶと塩焼き

姿造りで使ったアラの頭の部分はカマと合わせて塩焼きにした。最後はやはり塩焼きがシンプルで魚の美味しさを引き出す一番の料理のようだ。皮目の香ばしさや目の周りのゼラチン質の旨味。カマは筋肉でしっかりした身になっているが、ハラスに近いので脂ものっている。3匹釣ってきた初日に30cm未満の一番小さいものは、そのまま塩焼きで食べたが、これは釣った日から3日後となるのだが、個体が大きいのもあるのか、3日ほど寝かせた状態になったのか、切り分けはできないが、身の旨味が多いというのと、身の焼き上がりがふっくらしていると感じた。

鯛茶漬け

この真鯛づくしの最終メニュー。骨でとった出汁で漬けを御飯の上に乗せたらぶっかけて薬味と一緒に、サラサラーっといただく。味がしっかりしみ込んだ身と米と薬味で幸せな一杯になった。昔からすり込まれているのもあると思うが、鯛の出汁は旨味もそうだが何か特別感のある味だ。茶碗蒸しを作っても美味しいだろうなと、もう次回の想像を膨らませてくれる。

出汁をとったり、柵取りした身を漬け込んだりと、数日間かけて余すとこなくいただくことで、達成感はもちろん、今回は釣りも絡んでの料理だったので、命をいただく有難みを再確認させてもらった。

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