龍のように

噛むと美味いんだ     ~come to mind~ - にほんブログ村

父親がマッチ片手に 導火線に火をつける

小さな煙がフワッと立ち上がり

空に向かって 火の粉が踊り出す

生まれて初めて見た花火

直径数センチの小さな箱から

数倍のきらめきが飛び出す

まるで 目に映る全てが

万華鏡のように華やぎ

心を躍らせる

時間にして数秒の エンターテイメント

煌びやかな時は終り 

暗闇の中に煙が漂う

人生で最後の花火には

その小さな箱に

思い出を一杯詰め混んで

暗い大空に思いっきり放たれた

黒い風になりたい

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