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NHK朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第22回感想 あんこ

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「金じゃ。この家を出てるいと二人で暮らすんじゃ」

勇は安子の手にお金の入った少し分厚い封筒を手渡し雉真家を出るよう促しました。雉真家でこの先安子がるいと一緒に暮らしていくのは不可能だろうと勇は感じてしまったんですよね…。でも、安子はそれでもなお、るいがいなくなった後の美都里のことを心配している様子…。いくら心の病に侵されてしまったとはいえ、あんなひどい言葉を投げつけてきた義母のことを思いやれるなんて、安子ちゃん、どれだけ優しい子なのよ(涙)。

しかし勇は、それでも今後のことを考えて二人を引き離さずに済む方法は雉真家を出るしかないと再び説得します。たとえそれが自分の家族の心に傷を残すことになると分かっていても、勇は安子のことを第一に想いやってくれたのです。

「あとは、わしがなんとかする。急げ。朝一番の汽車で岡山を出るんだ」

勇ちゃん、泥をかぶる覚悟で…。その優しさを想うと本当に涙が出てくるよ…。

でも安子が岡山を出てしまうのもちょっと寂しいなぁ。舞台が岡山から少し遠ざかっちゃうような気がして…。今回の朝ドラは3パートに分かれてるから岡山シーンはなるべくたくさん見たかったんだよね。でも、まだ登場していないロケ地もあるからそれを楽しみに・・・(登場した後ロケ地レポアップする予定w)。

これまでの『カムカムエヴリバディ』感想レポ

カムカムエヴリバディ
カムカムエヴリバディ
2021年度後期NHK朝の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』の感想レビュー
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勇の優しさに甘えて安子はまだ陽が昇り切らない早朝、荷物を急いでまとめて雉真家を出る。駅に向かおうと歩き出した安子の背中を見送った勇は、思わず昔の呼び名で彼女を呼び止めました。

「あんこ」

あぁ…、久しぶりに勇ちゃんの「あんこ」呼びを聞いて胸が熱くなっちゃったよ(涙)。稔と安子が結婚した後はずっと「義姉さん」呼びだったからね。「あんこ」呼びは勇の初恋の象徴でもあると思う。それをここで出してくるとは、藤本有紀さん、ニクイわ。

「どうしても困ったら、帰ってくればいい。その時は、わしがお前をもらってやる」

少し冗談交じりっぽくそう告げて笑った勇でしたが…、そこには本心も少し交じっているような気がしてならなかったな。もちろん彼女に本気で再アタックしようという気持ちはこの時はないと思いますが、安子への恋心はやっぱり勇の中ではまだ灯り続けているんじゃないかなと…。だけど、最後に笑ったことでその本心を安子には絶対に悟られないようにした勇。そのいじらしさがホント泣ける…。

安子は勇の言葉に少し緊張感が薄らいだように笑顔を見せて雉真家を去っていきました。安子にとって、勇はかけがえのない大切な親友であり義弟でもある。今回のことは泣きたいほど感謝してるはず。いつか、なにかの形で勇に報いる日がくればいいなぁと思う。

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安子は幼いるいを膝に乗せ、朝一番の汽車で岡山を離れました。まだ誰も乗っていない時間帯、車両にいるのは二人だけ。安子はぼんやりと外を眺めながら、稔との思い出の歌♪On the Sunny Side of the Street♪を口ずさんでいる。その歌を歌っている時だけは稔の存在を感じることができるんだろうね。相変わらず萌音ちゃんの英語の発音がとても奇麗。

やがて、陽が昇る時間が訪れ汽車の席に座る安子とるいの顔に光が降り注ぎました。

それはまるで、これから新天地へ向かう二人へのエールの光のようにも思えて感動的だったな。安子の中で聞こえてくる優しい稔の声が背中を押してくれているようにも感じてグッとくるものがありました。

安子が辿り着いた場所は、大阪の杉川町。そこはかつて稔が大学へ通うために下宿していた土地でした。どこにも伝手がないなかで彼女が目指した場所は、稔が下宿してたところ。あのオバチャンどうしてるのかと思っていたら…、若井みどりさん演じる大家のくまさんが、再び登場!!ご無事でよかったーー!

で、初めて出会った時と同じように「鈴木君」についての情報を勝手に盛大に暴露し出すくまさん(笑)。どうやら女性にモテモテだった鈴木君は戦争を生き抜き結婚したようですね。ところが復員してきて奥さんを探しても見つからずに派手な女性と知り合って付き合うことになってるらしい(笑)。姿は現さないけど、相変わらずなんだな、鈴木君はww。

安子のことは鈴木君が探していた奧さんだと勘違いしたようでした。たしか前回は”彼女”だったよなww。安子はなんとかくまさんのマシンガン大阪おばちゃんトークの切れ目を見出して事情を説明することができたようでした。久しぶりに笑えるシーンが出てきてホッとしたよ。

くまは、下宿の物置小屋を安子に提供してくれました。身寄りのない彼女にとってはたとえ物置小屋でもありがたい。安子の事情はあえて聞かないという優しさをみせたくまさんでしたが、各々が生きていくのに精いっぱいなため援助することはできないと告げました。安子はそのことも覚悟の上でしたが、くまさんとしては親子二人きりでの今後に不安を覚えていたようです。

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同じころ、稔は父と母に安子を自分の一存だけで岡山から出す決断をしたことを説明し謝罪していました。それを聞いた千吉は「無茶させたものだ」と不満げな顔をしていましたが、勇の行為をそれ以上責めるようなことはしませんでした。
ところが、美都里は焦点の合わないような目をしながらフラフラと立ち上がり「孫を誘拐されたのだから警察に通報する」と言い出す。勇はそんな母の前に立ちはだかり「母さんのそういう態度がみんなを追い詰めていることが分からんのか!?」と苛立ちをぶつけてしまう。

勇はなんとか母に立ち直ってほしい一心でああ言ったんだよね…。彼自身の気持ちももう限界近かったと思う。本当はこういうことは千吉さんに言ってほしかったよ…。勇ちゃんが全部背負ってしまっているように見えて可哀そうで仕方がない。

その翌朝、提供してもらった物置小屋は片付け上手な安子の手によってきれいに整理し終わって生活できるような部屋になっていました。るいに食事を与える表情は雉真家にいた頃よりも穏やか。ようやく解放された気持ちになれたのかな。稔の居ない雉真家にいるよりも、稔がいた空気を感じられる大阪での新生活のほうが彼女にとっては幸せだと思う。

とはいえ、これから娘と二人生きていくためにはお金を稼がなければならない。安子は父に少し教わったお菓子作りのことを思い出し、闇市まで買い物に出かける。しかし、小豆は高額すぎてとても手が出ない。勇からもらった資金を大切に使わなければならないしね。なんとか購入できそうだと目を付けたのは、サツマイモでした。

少し値切ってもらいあるだけのサツマイモを購入した安子は、小豆を焚く要領でサツマイモを溶かし、芋飴を作って売ることを思い立つ。るいの世話をしながらの大変な作業でしたが、何とかやり遂げ町に売りに出る。

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出来上がったばかりの芋飴を売りに出た安子でしたが、通りかかった男性はそれを食べてはくれたもののお代は払ってくれませんでした…。「あんたがいりませんかと言ったから食べただけだ」というとんでもない屁理屈を叩きつけてその場を去ってしまう男。そりゃあんまりな仕打ちじゃないか!!
安子はなんとか払ってもらおうと食らいつきますが、投げ飛ばされてコイン一枚を投げつけられただけだった。あまりにも苦すぎる商売デビューだったね…。

その後も世間の風は冷たく、なかなか思うように芋飴は売れない。それでも安子は夜なべをしながら必死に作り続ける。
しかし、日が経つにつれて商売がうまくいかない現状に心がささくれ立ってきて、ぐずってしまうるいを思わず大声で叱りつけてしまった安子…。全部一人で背負ってるんだもの…、仕方ないよね。慌ててるいに謝り抱きしめてやる安子でしたが、精神状態はかなり限界まで近づいている様子…。

さらに翌日町に売りに出ると、荒くれ者が近づいてきて「ショバ代払えいうとんじゃ、こらぁ!!」と脅されてしまった。当時、闇市で商売をするには元締めさんみたいな人に許可を取ってお金を払わなければ場所を提供されなかった、みたいなことがあったようですからね(汗)。
安子はそんな暗黙のルールを全く知らずに芋飴を売り歩いていたので目をつけられてしまったのでしょう。あのままあそこにいたら最悪売り飛ばされて体を…ってことになりかねなかった(汗汗)。

なんとか893者から逃げきって見知らぬ路地裏に辿り着いた安子。民家の中からは幸せそうな家族の声が聞こえてきて彼女の心を絞めつける…。優しかった安子の家族はもうどこにもいないわけで、あのシーンは本当に残酷だったよなぁ(涙)。

ところが次の瞬間、向かいの民家がつけていたラジオから聞き馴染みのある音楽が流れてきた。それはかつて子供の頃に厨房で働く祖父や父を見つめながら歌った♪証城寺の狸囃子♪の旋律だった。

思わず音楽が流れている方に吸い寄せられる安子。耳をそばだててみると、♪証城寺~♪の音楽に合わせて聞こえてきた歌声は日本語ではなく、英語だった。

”Come Come Everybody, How do you do and how are you”

ついに安子は、カムカム英語と出会ったのでした。いよいよ次回はあの人の声が登場しますね(あくまでも声のみの出演とのことですw)。楽しみです。

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