冬の太陽を背に受けて
アナタは私を見つめている
その瞳は見えないけれど
風の香りにアナタを感じる・・・
懐かしい香り
何度も何度も気を遣って
宇宙の果てを彷徨いながら包まれた
甘く優しいアナタの香り・・・
優しく髪をかきあげながら
首筋にそうっと口づける
もっと・・・
欲しいと言いかけた
私の唇塞ぐよう
風は通り過ぎていく
そう
アナタは風
思い出を運び
連れ去る風
私は、風花
気紛れな風に身を任せ
艶やかに舞い
散っていく・・・
吹きすぎる風を見送りながら・・・
懐かしき
風の香りに
振り向かば
愛しき姿
雪の彼方に・・・