なぜ日本語教師になりたい?日本語のおもしろさに気付いたばあば③ 孫のかたづけ
さあちゃんは お片付けがきらい
もうすぐ4歳になる孫の「さあちゃん」は、お片付けがきらい。
ママの里帰り出産のため、いっしょに実家に帰ってきている。
遊び部屋での1コマ。
ばあば:「さあちゃん、そろそろ片付けよう。」
さあ:「ぃやっ!」
ばあば:「ママー、お片付けお願いしまあす。もうすぐお友達が来るの。」
さあ:「はあい!早くお片付けしなくっちゃ。」
ばあば:「たいへん、たいへん。ママー、このお皿はどこに置くの?」
さあ:「はいはい。お皿は、ここね。」
突然、お母さん役になった「さあちゃん」は、せっせとお片付け。
ママから聞いていた作戦、大成功!
でも、この作戦、多発するとばれちゃう。
ばあば:「ママー、お片付けしてくれる?」
さあ:「いやっ!ばあばがして!」
ばあば:(・・・失敗・・・)
「ネガティブ・ポライトネス」+ロールプレイングの成功例。
多発で失敗したのは、ロールプレイングに上手く誘えなかったからかな。
「ネガティブ・ポライトネス」とは
“言語人類学者のブラウン&レヴィンソンによれば、すべての人には「自分のフェイスを傷つけられたくない」という強い気持ちがある。その気持ちを尊重するためにポライトネスが行われる。” (『日本語教育能力検定試験に合格するための用語集』アルク より引用)
だから、そのフェイスを傷つけないように気を付けて、相手との関係を良好に保つための言葉を使うということですね。
「ネガティブ・ポライトネス」の例として、さあちゃんにどう話しかけるとよいのか考えてみました。
・「慣習にもとづいて間接的に話す」→お部屋がきれいになると、気持ちいいよね。
・「要求ではなく、質問の形で話す」→お片付けしない?
・「あやまる」→ごめんね。いそがしいよね。でも、片付けもしないとね。じゃましてごめんね。
・「負担を最小化する」→お皿だけ片付けて。あとは、ばあばが片付けるから。
みたいな感じですかね。
25種類もあるって書いてあったので、いつかゆっくり調べてみようと思います。
「ポジティブ・ポライトネス」の例としては、「いいね。」「分かるわ。」などのあいづちや、冗談を言って雰囲気をよくすることなどがあります。相手の「人に認められたい」という気持ちを満足させるような言葉を使うということですね。
どちらも自然に使っていましたが、日本語を勉強しているおかげで、「なるほど!」と思うことが次々に出てきます。
日本語っておもしろい!
まごっておもしろい!
追伸:私にはもう大人になった4人の子どもがいます。
子どもたちが小さい頃、片付けについて思い出すと、「ネガティブ・ポライトネス」も「ポジティブ・ポライトネス」も一切使っていなかったなと、非常に反省しています。
「早く片付けなさい!」と怒るだけでした。
「早く用意しなさい!」「早く宿題しなさい!」「早く食べなさい!」・・・・・
我が子たち!ごめんね。
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