なぜ日本語教師になりたい?日本語のおもしろさに気付いたばあば⑦ 「まじゅ、どうぶちゅえん」
じょうずに言えないのが、かわいくてたまらない
もうすぐ4才になる 孫のさあちゃん。
ママの里帰り出産のため、一緒に実家に帰ってきている。
さあちゃんの
「とうころもし」や「コップコーン」、「スーカーパック」のようなかわいい間違いに、ばあばの胸はきゅんきゅんしている。
「まじゅ、どうぶちゅえんに行く。」
このダブルパンチに、ばあばはノックアウトされてしまいました。
「まず、どうぶつえんに行くのね。」
と、一応 リキャスト(正しく言い直してあげる)してみました。
「うん。どうぶちゅえんに行くの。」
きゅん!
小さい子の間違いって、なぜこんなにかわいいのでしょう。
さあちゃんだけでなく、よくある間違いですよね。
小さい子にとっては、間違いではなく、普通に通る道なのかもしれません。
音声学的に考えてみる
日本語教師をめざしている私は、そのかわいい発音の間違いについて、音声学的に考えてみました。
「まず」と「まじゅ」
「ず」は、有声歯茎摩擦音。「じゅ」は、有声後部歯茎摩擦音。
おしい!少しの違いです。
音を出す方法(調音法)は、「摩擦」です。
できています。
ただ、音を出すために舌が接近する場所(調音点)が、少し違います。
声に出してみてください。
「まず」と「まじゅ」
「ず」の方は、舌が歯茎にほぼ接しています。
「じゅ」の方は、舌が歯茎より少し離れますね。
次に、「どうぶつえん」と「どうぶちゅえん」
「つ」は、無声歯茎破擦音。
「ちゅ」は、無声後部歯茎破擦音。
おしい!
音を出す方法(調音法)は、「破擦」です。(破裂と摩擦がくっついた感じ)
「ず」「じゅ」と同じく、音を出すために舌が接する場所(調音点)が、少し違います。
「つ」の方は、舌が歯茎に接しています。
「ちゅ」の方は、舌が歯茎より少し離れます。
小さい子がうまく言えないということは、舌を歯茎に近づける方が難しいということでしょうね。
そう言えば、
「せんせい」を「しぇんしぇい」
「ぜんぜん」を「じぇんじぇん」
と言っちゃうのも、聞いたことがあります。
さあちゃんのおかげで、調音点の違いで、音が違ってくることを、実感できました。
まごっておもしろい!
日本語っておもしろい!
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