その女性(ヒト)は
あの頃と同じ顔をして眠っていた
ある週末の朝
Gさんが亡くなりました
あの頃 三人で
話題のスポットに 出掛けていた
知人からの連絡でした
どうしても
時間があわず葬儀に伺えない旨を
ご親族に伝えると
顔を見てやってください
霊安室へ案内してくださる事に。
彼女と
二言三言ラインで言葉を交わした後
一緒に行きませんか と
彼女が言った
分かりました と
私が答えた
実は
彼女と私はすれ違いから
長い間 連絡を取っていませんでした
今迄もそんな事 無かったわけではないのですが
こんなに連絡を取らないのは初めてでした
随分前
一言二言のラインは交わしましたが
お互い 気まずさからか
以前の様な関係に戻る事はありませんでした
修復しようとした時期もありましたが
どちらか一方が
無理をしたり
我慢する付き合いには限界がある
最近では そう思い始めていました
そんな時 彼女から
Gさんの訃報の連絡を受けた
向かう道中
Gさんとの約束を
私は思い出していました
喧嘩をしても必ず仲直りをしようね。 離れ離れは寂しいよ
彼女とは
葬儀場で待ち合わせました
Gさんは2年以上も入院してたようには見えず
本当に綺麗なお顔で
眠っている様でした
そのお顔を見つめながら
あの頃の光景が浮かび 涙がこぼれた
言葉少ないその人は
いつも頷いて話を聞いてくれた
母より
母の様に慕った
菩薩の様でもなく
仏様の様でもなく
小さな小さなお地蔵様の様な人だった
ようやく逢えたね・・・ こんな形だけど
あの頃
ご主人が先立ち
病院で一人で逝くのは嫌だなー と 言ってたね
約束が守れなくて ごめんね
Gさんは変わらないね
彼女と私の事 心配して
いつまでも 意地を張ってちゃ
つまらないよ
仲良くしなさい って
私達をこの場に呼んだのかな
年上で優しい母のような存在
周りを大切にしてくれるGさんに
背中を押された気がした
今 この場は
Gさんがくれた最期のプレゼントだと思うんだ
ゴメンね あの時私も言い過ぎた
意地を張らず仲直りしなさいって
ここに呼ばれた気がするんだ
声を掛けてくれてありがとう
私がそう言うと
彼女も 泣きながら
うんん うんん と頷いた
霊安室で彼女と二人
手を合わせながら
ありがとう と さよなら を伝えた
覚えて置いて。 今ここにある幸せで充分なんだからね
帰宅して
改めて彼女からLINEをもらった
今日はありがとう
ぐうちょびちゃんは言い過ぎたと謝ってくれたけど
私の方こそ子供っぽかったね
嫌な思いをさせてごめんね
今日は来てくれてありがとう
Gさんは
口数の少ない 物静かな人でした
それは
あの頃も今も変わらない
彼女と私の手を取り そっと握らせてくれた
彼女と私に最期のプレゼントをくれたのだと想います
いつもありがとうございます
これからも ぐうちょびを宜しくです (๑◔‿◔๑)~♡