【家庭果樹】レモンの栽培方法、写真記録

熟れ始めたレモンの実 果樹・果物
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実家にある種から育てた実生レモンの木。
子供の頃に何となく植えたものが今では大木になっています。

基本的には柑橘類の実生は実が付くまで10年以上かかるのでお勧めできません。
自分も子供の頃に植えて、大人になって何年か前からやっと実が付くようになりました。
木ばかり大きくなって何年も実が付かないので、家族と「もう切ってしまおうか」と本気で話していたところ、大量に実が付きました。何か感じ取っているんでしょうか?
しかし、木の勢いが強すぎたり、大量に付いたと思ったら、翌年からは生らなかったりと安定しないです。(隔年結果と言います)

このページでは、自分の勉強のためにレモンの育て方をまとめておきます。

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レモンの品種について

自分の育てている品種は何か?実生なので正確にはわかりません。
売っていた何の変哲もないレモンだったので、下記の木の特徴からもたぶんリスボンだと思います。

普通の品種改良された果物は、実生だと雑種になり、どのような実が付くか判りません。

しかしレモンなどの柑橘類は、たいてい親の品種と同じクローンになることが多いと言われています。
※詳しくは「柑橘 多胚性」などでググってみてください。

主な品種一覧

リスボン

ポルトガル原産、良く売られている代表的な品種です。
樹勢が強く直立性⇒大木になりやすい。トゲが多い。
耐寒性は強い(レモンとしては)
周年開花性(四季咲き性):やや弱い⇒うちのレモンはほぼ春しか花が咲かない…
収穫期ピーク:11~12月

だいたい自分の育てている木と特徴が一致しています。

ユーレカ

カリフォルニア原産、こちらも良く売られている品種です。
樹勢弱め、開帳性、トゲが少ない
耐寒性は弱い
周年開花性(四季咲き性):強い⇒夏や秋にも開花しやすいのでうまくやれば春にも収穫可能。
収穫期ピーク:10~12月、4~5月

個人的に四季成りが好きなのでこの品種も育てたいですね。ハウスや室内栽培にも良いかも。

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レモンの栽培方法

植え付け、植え替え時期

植え付け・植え替え時期は、3~4月(春)か9月(秋)
地植えの場合、寒さに弱いので秋植えは暖地以外避けたほうが良さそうです。
鉢植えで暖かい場所に退避できるならOKです。

排水性が良く、弱酸性(pHは5.0~6.0)の土壌が良とされています。
土壌のpHを測る測定器は以前購入しました。下記の記事を参照ください。

pHが低すぎる(酸性)場合は、苦土石灰で調整します。

苗の時期の管理について

苗を植えて3年目までは、実が着いても焦らず摘果して木を大きくするのを優先した方が良いようです。
夏秋枝も利用して育てますが、ミカンハモグリガが発生するので農薬で防除する。
幼木は寒さに弱いので防寒対策を行ったほうが良いです。(白色寒冷紗、わらマルチングなど)

そして目指すべき樹形の種類は下記の様なものがあります。

開心自然形

レモン含めた柑橘系で一般的な樹形、収穫量が多い。
木が大きくなると縦横5m、高さ3m程度の空間が必要。
家庭栽培などで、そんなに場所が取れない場合は、開心自然形よりも収穫量はへりますが、下記の樹形にすることでコンパクトに仕立てられるようです。

双幹形

主枝を2本にしてY字・U字形状にする樹形です。

主幹形

文字通り1本で上に伸ばしていく樹形です。

我が家のレモンの樹形は…主幹形が伸びすぎて手が届かなくなったので、途中でぶった切ったような形です。

肥料について

時期

春肥(元肥):3月下旬
夏肥:5月下旬、7月上旬
秋肥(礼肥):9月上旬、10月下旬

目安の量

※成木1本あたりの収穫量60kg目標とした場合、必要窒素量は500g、
8-6-6の配合肥料であれば、年間6kgを5回に分けて撒く。
割合は、元肥に5割(3kg)、最後の礼肥に2割(1.2kg)、その他1割(0.6kg)ずつ。

マグネシウムとマンガンが不足すると、葉っぱが黄色くなってくる。
⇒液肥の葉面散布を検討。

整枝・剪定について

剪定の時期:3月、まだ実がある場合は、5月まで。

【ポイント】
・葉の20%~30%程度の量を切り落とす。
・間引きと切り返しを使い分ける。
・下向きの枝(下垂枝)、内向きの枝は間引く。
・剪定時期が遅いと樹勢が落ち着く作用があるとのこと。やってみようかな。
・上に伸びる性質があるので、ロープで枝を誘引して横向きにする。

レモンのトゲは切っても問題ないようです。実にキズが付きそうなトゲは切っておいた方が良いかも…

新梢管理・芽かきのポイント

・幼木以外では夏枝・秋枝は利用せず切除する。
・6月~9月に発生する秋夏枝を芽かきをして、春枝を充実させる。
・6月以降はミカンハモグリガも発生し、夏秋枝にかいよう病が発生しやすい。
・芽かきするヒマがなかった場合は、10月中旬以降にまとめて切り取る。
・直立した徒長枝は、樹形を乱すので根元から間引く。

※私はぜんぜん芽かきせずに放置でした。やってみようかな。

摘果について

摘果とは、若い実を間引いて減らす作業です。
時期:生理落果が終わった7月下旬以降に行う。

【ポイント】
・隣り合った実を間引いて密着しない程度に減らす。
・レモンの実1つあたり、葉が25枚~30枚のイメージ。
・7月以降に開花したものは品質が落ちるので摘果する。
・光りが当たりにくい場所の実⇒レモンの場合は皮がうすく良い感じになるので摘果しなくても良い。

摘果をしないと、木が弱ってなったりならなかったりを繰り返す隔年結果が起きやすくなります。

※うちではそもそも実付きが悪いので摘果しませんが…

冬の最低気温について

レモン栽培の最低気温は、-3℃とされています。

私は比較的暖かい地域で育てていますが、それでも年に1度くらいの寒波でダメージを受けます。
小さい苗木は枯れてしまうかもしれないので、保護してあげた方が良いですね。
-6℃で5時間以上で枯れてしまうそうです。

写真で見るレモンの栽培記録

一部ストックフォトのリンク(私の写真)になっていますが、栽培記録として写真を載せておきます。

ストックフォトについてはこちらで解説しています。

5月:レモンの花です。

レモンの花
レモンの花

6月:レモンの若い実
まだ生理落果の可能性があります。

レモンの若い実
レモンの若い実

7月末のレモンの実
この位で摘果時期とのことですが、もったいないですね…

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(c)picmin画像素材 PIXTA –

9月に収穫したグリーンレモン。
ちょっと早すぎですね。

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(c)picmin画像素材 PIXTA –

11月初旬のレモンの実です。だんだん熟れてきました。

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(c)picmin画像素材 PIXTA –

同じく11月ですが、ダニにやられてかわいそうな感じになってしまった果実。

ダニにやられたレモンの実

12月のレモンの実。もう収穫しても良さそうです。

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(c)picmin画像素材 PIXTA –

2月のレモンの実。
寒波が来る前に収穫したほうが良いですね。

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(c)picmin画像素材 PIXTA –

輪切りのレモンです。
鍋に入れました。

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(c)picmin画像素材 PIXTA –

2023年の1月の寒波の前に収穫した実。

木の大きさの割に実が少なかったためか、かなりジャンボサイズの実になりました。
重さを測ったところ、なんと278.5gでした。ホントにリスボン?

まとめ

なんとか安定して実を収穫したいため、レモンの育て方を調べてまとめてみました。

実生のユズは実がなるまで18年もかかり、その困難さもあって価値がありそうですが、実生のレモン(自根)はどうなんでしょうか。

本やネットで調べたところ、レモンの接木苗でも「台木を深く植えすぎて自根を発生させてしまうと、樹勢が強くなりすぎて花芽が付き難い、木ばかり大きくなってしまう」と書いてあります。
まさにうちのレモンの木の状態ですね。

やっぱり接木苗が欲しくなってきました…

参考文献

大坪 孝之(監修)JA広島ゆたか (編集)(2018):育てて楽しむレモン 栽培・利用加工:創森社

三輪 正幸(2012):NHK趣味の園芸 よくわかる栽培12か月 レモン:NHK出版

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