18才のとき、従妹の家庭教師を頼まれてから40年、
仕事として英語を教えるようになって、自分も英語の勉強(英語生活)をつづけながら
高校、英会話スクール、大手予備校、医系予備校(個別)、ときどき家庭教師
大学受験用添削 ・・・
あと、息子とその友達との英語遊び
つれづれ考えたことをメモしておこうと思います
23 正確な読みは暗算と筆算の切り替えで!
新しいテーマ「長い英文もサクサク」、を始めました
長くて読みにくい文を、なるべく楽に、正確に読むコツを
ちょっとずつご紹介する予定です
そうやって取り上げる英文はいわゆる読みにくい文
そういうのが、ぱらりぱらりと入っているのが
長文問題
洋書や雑誌を読んでいても、出くわします
そんな時にはどうすればいいか、今日は
英語のまとまった文章や、洋書一冊を読み通すときに役立つポイント
をご紹介させてください~
「英文を読む」というと、すぐ「速読」をいうワードを思い浮かべる人も多いですよね
ところかまわずスイスイ、スイスイ、のイメージ
でも、実は
「速読」ってただ「速く読む」ことではないんです
ほんとうに「英文が読める」とは「速読」ではなくて、
「自分がゆっくり読むべき場所がわかっている」こと
これが英文を正確に無理なく順調に読み続けるためのすごく効果的なポイント!
計算問題にたとえるとわかりやすいんですが
スイスイ読める部分は計算で言うと暗算モードでいけるパート
さっと読んだだけではSやV、五文型のうちどの文型かもわからないような部分は、
計算で言うと筆算モードが必要なパート
暗算モードと筆算モードをうまく切り替えて緩急をつけて読むのが
「ほんとうに英文が読める」こと
日本語の文章を読むときも、そうですよね
ところが、「速読○○」というタイトルの問題集や参考書が多いせいで
スピード命!の生徒ちゃんもまだまだ多い
「なんかあやしい」「ちょっとあやふや」と思っても、
ポケモンでおなじみロケット団の「ヤな感じ~」がしても、
ブレーキを踏まずに
スピード違反で藪に突っ込んでいく人がなんと多いことか。
ところかまわずスピード出してんじゃねえよー(チコちゃん風)
スピード違反を繰り返す、ブレーキなしの車みたいになってしまった生徒ちゃんは、
読めども読めども、成績停滞…
じっと点数を見る(石川啄木風)
そんなブレーキの効かない暴走車にならないために
「速読」ができるというのは
速く読み飛ばすことではなくて
知らないうちに「速く読めるようになっていた」が正解だと知ってほしいです!
たくさんの生徒ちゃんを教えてきましたが自分にとっての筆算モード部分に出くわすと
「ちょっと変だな」「なんかあやしい」
「ヤな感じ~」(ニャース風)と、みんな思うことは思うんです
そう思いながらも「速く読まなきゃ!」とスピードを出し続ける人が結構多い
その原因は、「そこそこ読めてるから大丈夫です」とか
「ゆっくり読むと余計わからなくなる」とか
中には
「先生、文章なんて読み手によって意味は違うから、そもそも、問題なんて意味がないんじゃないんですか!」
と怒り爆発の生徒ちゃんも
いえいえ!
きちんと基本を押さえてブレずに読めば、
英語だってクリアに自信を持って一つの意味に決められるんです
さ~っと読んだだけでは構文がとれなくて意味がわからないなと思ったら
ちょっとブレーキを踏んで、文型や品詞を考えて
勘違いをしていないかポイントを指さし確認するだけ!
これが習慣になればしめたもの
「分からない」「適当に読んどけばいいか」「なんとなくは分かるんだけど」に
敏感になることで、ぐっと本当の「速読」に近づくことができます~
数学や物理と違って、英語は言葉。つまり、日用品!
ネイティブなら、誰でも使っているので、英文の複雑さにはちゃんと限度があるから大丈夫
ブレーキさえ踏めれば、あとはひと手間かけて、
SとVを特定して、文型を確定すれば、自信をもって理解できます
その時に、S Vなどの要素を書き込んだり、
ちょこちょこっとメモしておけば
読み返すときにもすごく時間の節約になって、設問にもこたえやすい!
まさに「急がば回れ」
どこが暗算モードでどこが筆算モードかは、ひとそれぞれです
それに同じ生徒ちゃんでも、緩急をつけた読み方をして
わからないところをちゃんと抑えていくことで
英語自体の実力がぐんぐん伸びて
筆算モードが必要な場所は徐々に減っていくんです
その結果が
「先生、最近、速く読めるようになってきた!」という、うれしい感想
「ちょっと変だな」「なんかあやしい」「ヤな感じ~」
これ👆に敏感になることが実は「速読」への近道
スルーしたらもったいないです
「わからないところがわかること」
それは
「暗算モードから筆算モードへの切り替えどころがわかること」
ブレーキはためらわないで
「速く読めるようになってきた!」をめざしてがんばってくださいね