nobcha23のエアバンド受信機自作ブログ DIY airband receiver BLOG

エアバンドレシーバーキットの組み立て、改造を手掛けます Assemble and remodel Chinese airband receiver kit

SINAD計(PCソフト)で受信機感度を試してみました


自作エアバンド受信機の感度がどれぐらいなのか、SN法で測ってみましたが、今一つすっきりしません。手持ちの自作測定器まがいを組み合わせ調整して使うので、結果が盛られてしまう感じです。(-109dBmでした@R909-DSP1)

 

今回、PCソフトでCOMTEKKのSINADアプリと言うのを知り、お試しさせてもらいました。SINAD法だと行ったり来たりがないのが扱いやすいところです。

comtekk-sinad.software.informer.com

 

PCのマイク入力にスピーカーから600Ω系に変換する配線を経由し入力しました。信号源はtinySAのRF信号源です。1kHz80%変調です。

 

R909-DSP1(TA2003+Si5351a+Si4732+LM386構成のエアバンド受信機です)のBB帯域を6kHzに指定すると118.1MHzで-98dBmとなりました。BB帯域を2kHzに狭めると118.1MHzで-102dBmと出ました。

SINAD

 

Si4732の21.4MHzでは感度いまいちだと思いますが、TA2003のRFアンプ、MIXER変換ゲインが補ってくれます。しかし、感度良くなると、OLEDポンピング音と、RSSIモニター音がさらに気になり、何とかしないといけません。

 

ABR-300と言うエアバンド受信機 TA7358+TR

以前紹介しましたが、東欧で設計されたらしい、RBA-03というエアバンド受信機キットの基板があります。


今回その回路をもとに部品を表面実装化したという基板をJasonKitsから入手したので紹介します。フロントエンドのミキサー局発はTA7358を使用し、局発はバリキャップでの周波数可変です。IFは10.7MHzでセラミックフィルタを使い、トランジスターで構成されています。AFアンプはLM386が使われ、スケルチはLM386の供給電源をスイッチングしています。AGCはIFの後段ベースにかけています。

ABR-300 A-side

ABR-300 B-side

さて、今回入手したものは表面実装部品のABR-300基板ですが、元のDIP部品対応RBA-03基板はPCBWAYで買えます。トルコのハムがコピーして基板のデータライブラリに挙げています。

YOUTUBEでも紹介されています。
https://www.youtube.com/watch?v=6wZL3TLj_Ug

www.youtube.com

ABR-300

まずはアナログで動かしてみるか、それとも最初からR909-VFO対応にするか迷っています。基板をよく見ると、バリキャップへの配線パターンが長く引き回されているので、組み立てて調整に苦労するより、始めからデジタルVFOにした方が良いかと思っています。

元々この基板を組み立てたいと思ったのはR909-VFOの応用先を増やすためですので、始めからデジタルVFO対応で組み立てることにします。感度がどれぐらいありそうかと言うのも興味がありますね。

ATS-25+ AIRの正体は? What is ATS-25+ AIR?

Recently I knew ATS-25+ AIR at YOUTUBE. There is the HIZ-AIR unit of the option for the current ATS-25. Also ATS-25+ AIR may be combined the HIT-AIR with ATS-25. I'm muh interedted in HIZ-AIR inside.

 

最近YOUTTUBEでATS-25+ AIRが紹介されているのに気づきました。ATS-25でエアバンドが受信できるようになったそうです。HIZ-AIRという110MHz局発(100MHz版もある)のダウンコンバーターを外付け、あるいは内蔵し周波数読み替えをするみたいですね。また150MHzまでのLNAもついているようです。

 

以前に同じようなやり方でダウンコンバーターを試作しようと、手持ちマイコン用20MHz水晶を5倍オーバートン発振させました。それを局発にSA602と組み合わせ、ATS-20の方でコンバーター周波数読み替えするスケッチ試作をしました。でもスケッチ改修がうまくいかずお蔵入りになりました。


水晶発振回路5倍オーバートーンを試してみました  I had experimented of 5th overtone crystal oscillator.


R909シリーズを展開している今となっては、次にこの機種に倣って手掛けるとしたら、ATmega328PからESP32へ、OLEDからTFTへの乗り換えなのかなと思います。

 

YOUTUBEで見つけたATS-25+AIR関連画像
NEW - ATS 25 Pro + Airband - VHF - BLUETOOTH WIFI

AliExpressで売られているHIZ-AIR


ATS25 PRO +

 

R909-DSP1の初段フィルター用コイルについて I will show you about R909-DSP1's coils.


You shall wind the front end filter coils for R909-DSP1. There are two examples, as the one is the stagger type and the other is the 3 stages Chebyshev style. You shall wind two coils of one kind for the stagger type and three coils of two kinds for Chebyshev style. Please refer the list for those.

R909-DSP1の組み立てで必要となるコイル類について説明します。エナメル線(あるいはUEWなど)を使用して巻かないといけないコイルが5種類あります。エアバンド帯域通過フィルター用のコイル3種、FM受信用コイル1種、そしてTA2003RFアンプ負荷用コイルです。

 

エアバンド帯域通過フィルターは2種類の事例があります。一つは2段スタガーでコイルは1種類2個必要です。もうひとつは3段チェビシェフ式フィルターで2種3個のコイルを使います。コイルは0.5Φのエナメル線(あるいはUEWなど)を使います。指定直径のドリルビットとかドライバーの芯などを使い、エナメル線を巻きつけ成型しコイルにします。Φ5のビットに対し、巻き終わった時のスプリングバックを考慮すると、コイル径はおよそΦ5.5に出来上がります。そして目安インダクタンス値になるはずです。

出来上がりのインダクタンスはLCメータを使ってチェックしています。フランクリン発振回路を利用した自作設計メーターを使っています。GITHUBにこのLCメーターの基板パターン、組立、スケッチの情報をアップロードしましたので、必要でしたら、参照し自作が可能です。


また、50Ω治具を使ってnanoVNAでも測っています。

2つの回路方式で使うコイルのインダクタンスや巻き方については次にまとめました。

2段スタガー

2 stages stagger

Coils

 

 

3段チェビシェフ

フィルターの回路図

 

三段チェビシェフ用のコイルの巻き方

Coils

nanoVNAインダクタンス

 

 

R909-DSPではIFを21.4MHzにし、フロントのフィルターが効くので、イメージ帯域のノイズなどは減りました。切れがいまいちの2段スタガーでも不足はないと思います。3段チェビシェフだと通過損失がかなり増えます。また、調整は2段スタガーの方が簡単です。

 

2段スタガーのコイル実装、nanoVNAによる通過特性表示。

2 stages stagger band pass characteristics

 

 

 

3段チェビシェフの方はnanoVNAを使って試行錯誤しましたが、追い込むのはむつかしく、今のところ、設計帯域が取れていません。

 

3 stages Chebyshev

 

と言うことで無難なところで、二段スタガーの方をお勧めします。

R909-VFO基板を作り、エアバンド受信機キットをデジタルVFO化改造Ⅲ Modifying the Chinese airband receiver kit again.

I will introduce how to combine the degital VFO with the Chinese airband receiver kit. The tiny R909-VFO is suitable for remodeling the kit to incorporate the digital LO. If you would like to know more information in English, please visit below GITHUB or Hackster.

And I opened English blog.  Hatena ID

github.com

お馴染み、中国通販で買ったエアバンド受信機キットです。手軽にエアバンド通信が聞けるので、人気があります。局発がバリキャップによる可変なので、タワー、アプローチ、航路管制と周波数を入れ替えの待ち受け受信には力不足です。

中国通販で買ったエアバンド受信機キット

R909-VFOユニットを使って、局発のデジタル化、受信チャンネル制御を行います。

 

R909-VFO基板+Si5351aモジュール+OLED+エアバンド受信機キット

R909-VFO+AB kit

本ブログ記事の趣旨-前置き
今回紹介するのはデジタルVFO(R909-VFO基板)の活用試作事例です。VFO基板を作り中国製エアバンドキットをデジタル化します。

1.既にエアバンドキット(アナログVFO方式)を組み立て、使用中で、もうちょっと、安定運用(待ち受け受信やチャンネル選択)ができたら良いなと感じておられる方にお勧めしたいと思います。

2.R909-DSPというSi4732+Si5351a+Arduino基板を開発した際、派生でR909-VFO基板ができ、それを応用します。


もともとこのブログはエアバンド受信機キットのデジタル局発化改造から始まっています。これは面白そうだと、エアバンド受信機キットを買い、組立てました。でも少し使ってみると、いくつか不満点が出てきて、改造に手を染めました。一番大きいのはSi5351a局発を使ったデジタル局発化です。その過程で、キットの組み立て方、VFOの試作と、進めるにあたり、色々な自作サイトを参考にさせていただきました。みなさんからいただいた情報に感謝します。

ところで、このエアバンド受信機キットの起源ですが、ワタシがWEBサーフィンした情報では "Electronics Hobbyist Handbook", Spring 1994. Copyright © Fred Blechmanが初出のようです。その前にも少し回路構成が異なるキット(RAMSEY ELECTRONICSのAR1C) が売られていたようです。1998年にはアメリカでVEC-131Kというコピー設計品のようなキットも売られています。そして2010年ぐらいに部品入手難でディスコンしたようです。その後だと思いますが、現在中国ECで売られているコピー設計品がたくさん出回ってきたようです。中国ECのキットの各種バージョン(フィルターがエナメル線コイルとか可変コンデンサーなど)、についてはair meterさんのブログで紹介されています。

 


当初はこのキット改善の、改造から始まりました。そのうち、更なる改良には、独自の回路設計、基板設計が必要と、自分で一から開発しました。DSPチップを使うATX-20を参考にしたSi4732を使うエアバンド受信機です。その出来上がったDSP受信機はVFO制御部とRF部に別れており、VFO制御部だけでもRF信号発生器とか、アナログ受信機のデジタル化局発改造に使えます。そこでアナログ受信機デジタル化局発改造の一例として、エアバンド受信機キットデジタルVFO改造を行うことにしました。


まずは今回の組み合わせはどういうものなのかブロックダイヤグラムをご覧ください。エアバンド受信機キットはオリジナルケースに入っています。このキットは一度改造に使った痕跡でフロントパネルに窓が開いています。また、周波数調整ボリュームも取り払ったので、穴が開いています。

ブロックダイヤグラム

Block diagram

全体部品リスト

必要な部品

R909-VFOをまず作る。


試作のステップはエアバンド受信機キットの組み立て+改造と、R909-VFOの試作です。

この改造試作のキー部品であるR909-VFOの作り方です。まずはGITHUBにアップロードされたガーバーデータZIPファイルを利用し基板を作ります。ZIPファイルはPCBGOGOのプラグインを使用して作りました。主要部品として、Si5351aモジュールやOLED表示モジュールやArduinoUNOのブートローダーを焼いたATmega328Pを使います。部品表を用意してありますので、参考にしてください。もちろんシンプルな回路なので、ブレッドボードやユニバーサル基板でも難なく作れます。


VFOプリント基板の回路図 

github.com

 

部品表

github.com

VFOプリント基板のガーバーファイル 

github.com


PCBGOGOのKiCADプラグイン利用したZIPなので、次のPCBGOGOリンク

www.pcbgogo.jpを経由しユーザー登録し利用願います。

 

R909-VFOをケースに入れる

R909-VFOをアルミケースに入れるためフロントパネル、バックパネル基板を用意しました。アルミケースは例えばAliExpressで売られている88x38x70のケースが使えます。

アルミケースと前後パネル

ケース用前後パネルの基板データは次です。

github.com

PCBGOGOのKiCADプラグイン利用したZIPなので、次のPCBGOGOリンク

から登録し、手配します。

 

エアバンド受信機キットの組み立てと改造


エアバンドキットは製作マニュアルに従い、組み立ててください。後で改造するので、はんだ付けしない方が良い部品があります。

1.外部局部発振周波数(LO)改造:バリキャップ+ボリューム制御の602A発振回路を使いません。替わりにR909-VFOから信号を入れます。

局発外部入力

2.スケルチ改造:切り替え時ポップ音がうるさいので、切り替えノイズをなくします。LM386の増幅度を上げます。

スケルチ切り替え時POP音対策


3.受信周波数近辺のノイズ低減のためにフィルターを水晶に変えます。インピーダンスマッチングのため抵抗コンデンサーを追加します。

 

エアバンドキットは元のケースに入れ、R909-VFOとの間を同軸ケーブルと信号線をつなぎ動作させます。(この時OLED基板を壊したので、替わりに32x128基板を使ってデバッグしてました)

接続して実験

操作法とか動作例
YOUTUBE 追って掲載予定

同じ設計思想のオリジナル設計受信機では操作は次のようになっています。

www.youtube.com

 

スケッチ ATmega328Pで使うArduinoのスケッチ仕様


周波数設定:STEP周波数単位で周波数を増減 80-160MHz
STEP周波数:8.33KHz、1KHz、10KHz、100KHz、1MHz、25KHz

IF周波数:10.7MHz(スケッチで指定)

スケルチ:LEDの点灯しきい値

周波数較正設定:Si5351aの水晶発振周波数25MHzの較正

モリーチャンネル:50、自動スキャン可能

 

Rotary encoder とpush switchによる機能操作: 下表による

Mode

FUNC select

FREQ

STEP

MEM

SCN

F_COR

Rotary encoder

[FUNC/FREQ]

{FUNC/STEP}

{FUNC/MEM}

[FUNC/SCN]

[FUNC/F_COR]

To increase or decrease the frequency by step

8.3kHz, 10Hz, 1kHz, 100kHz, 1MHz, 25kHz

To increment or decrement the channel

To increment or decrement the channel

To increase or decrease the value

RE-SW 一回押し

To go to every function

To go out to FUNC select

RE-SW ダブルクリック

none

To store the parameter in EEPROM

To store the frequency in defined EEPROM

To go into AUTOMATIC scan channel mode

To store the parameter in EEPROM

SW1: To go into frequency mode

SW2: To go into channel mode

 

github.com

 

 

今回この試作で新たに入れた機能は8.33kHz対応のステップ周波数です。ロンドンとかニューヨークなどの飛行機過密地域では通信チャネルが不足し周波数間隔を25kHzから8.33kHzに変えチャネルが増やされています。日本でも同様に総務省や関係機関、会社がチャンネル増を検討中のようです。

 

 

R909-VFOとR909-DSP


いかがでしょうか。このVFOはスケッチさえ修正すれば、色々なアナログ受信機(LF-HF-VHF)のデジタル局発として使えます。この間はAD-831モジュールと組み合わせ、HRD-737を21.4MHz親機にするダブルスーパー?を実験しました。DSPチップを使ったラジオで列車無線などの業務用無線も聞いてみたいと思っています。このR909-VFOを使う実験はまだまだ続きます。

 

記事中にはアフィリエートやプロモーションがふくまれています。

 

受信感度10dBSN  To measure 10dBSN sensitivity for DIY radios

The sensitivity specificattion for VHF AM radios is measured by 10dBSN method. I tried to get the value by using tiny SA ultra, Adruino oscilloscope, and connecting circuit. I described the note how to check the value.

 

WEBの情報を参考に、受信機感度の測定手順についてまとめてみました。手持ちのDIY機器とか部材を利用し、できそうな簡易的な手順をまとめました。(自分でもいくつか間違いを見つけましたが、おかしいところに気付かれたら、お教えください。)

10dBSN受信機感度測定手順

10dBSN method

10dBSN method




10dBSN法による感度測定をまとめようとしたきっかけはtiny SA ultraにSG機能が付いていたことでしょうか。nanoVNAはゼロスパンにして周波数を自由に指定できる発振器として使えました。tiny SA ultraでは1dB単位の出力設定ができ、変調のON/OFFまで付いています。(ちょいバグがあり-60、-100dB近辺でレベル増減がおかしくなったり、110dBm以下では画面設定できるが、出力信号レベルは変わらない、AM変調度は80%固定など注意事項はあります。)

ミリバルの替わりに波形確認できる音声帯域コンパクトオシロを使います。およそ20kサンプルで、ACレンジあり、rms電圧の読み取り表示があります。

また、今回ミリバルの替わりにArduino oscilloを使ったので、10dBNQもさることながら、12dBSINADも面白そうと思いました。Arduino oscilloですが、ラジオペンチさん開発のArduino oscilloパオさんがフォローして基板を作られ、プレゼント配布されているのに出くわし、プレゼントに応募して、作りました。そして、スケッチは厚木市シリコンバレー4066番地さんにより改良されたV402を使っています。今回の10dBNQ測定にちょうど間に合い感謝しております。


測ってみて、波形から見て、受信機が信号を受信できるという限界条件の意味がなるほどなと言う感触を得ました。Arduino oscilloを使う前は、電圧表示だけでは不安だったので、クリスタルイアホンをパラにつなぎ、音を確かめながら値を観測してました。Arduino oscilloだと復調信号波形が見えます。感度近辺の応答ではダイオード検波、IC内部の検波回路、DSPチップと違う歪波形でした。


前置きが長くなりましたが、手持ちエアバンド受信機の感度測定データです。(アマチュア自作機材、手法を利用しており、あくまでも目安値です)

測定データ

感度のリスト






測定つなぎ

つなぎ

 

 

 

 


10dBSN法は追い込み方式で値を取得するので手間がかかります。SINAD値だと観測し、達成で感度が判り、行ったり来たりしなくて楽そうです。次には12dBSINADの方もやってみたいと思ってます。

 

R909-DSP1/2のTA2003各端子デジタルテスター測定電圧値を比較し不具合要因を探る Comparing the measuring value with the data sheets.

I could not find the cause of backgound noise from TA2003 or the former section. I shall compare the measuring value with the TA2003 data sheet listed. I measured all nodes of R909-DSP1 and R909-DSP2. However I could not claer this isuue. 

After then I finally noticed that the trace of i2c-SDA was neibouring BGA2851. I cut it, dropped it on ground, and changed i2c-SDA trace into jumper line. I could decrease the  backgound noise from the RF section.


R909-DSP2(BGA2851+TA2003+Si5351a+Si4732+TDA2822)のデバッグで苦戦しています。R909-DSP1(TA2003+Si5351a+Si4732+LM386)の設計を元に、バッテリー電源駆動対応で、電源は全3.3V化(バッテリー接続時は3.9Vで動かす)し、AMPは2822、RF利得を補うためLNAを追加しました。(TA2003の替わりにCD2003を使ってます)
現在残されている不具合症状は、電源入れるとアンテナつながなくてもザーッと言うバンクグラウンドノイズがRSSI値で20から30ぐらいあることです。Si4732はそのノイズで受信状態になってします。R909-DSP1ではそんなことはありませんでした。

R909-DSP2のRF部回路図

R909-DSP2回路図

 

あっちこっち、コンデンサーやら抵抗を外したり、チップセラコンをパスコンとして追加したりしていますが、少しマシになったかなぐらいで効果はいま一つです。

切り分けしてみようと、CD2003を外すとノイズはなくなり、Si5351aを外しても変わらずです。消去法ではTA2003のFMミキサーから出ていることになります。CD2003のRFアンプ負荷をいったん1kΩにし、更に抵抗からトロイダルコイルに変えてみました。利得は増えたが、ノイズは変わらずでした。

こんな時の原因究明方法としてデジタルテスターでの各信号端子電圧測定と言うのがありました。それで東芝のカタログを見てみると「端子説明」と言う表の中に無信号時端子電圧(標準値)が記載されています。早速デジタルテスターを使って、R909-DSP1,R909-DSP2の3.3V供給と5V供給における各信号端子の電圧を測りました。

テーブル

TA2003各端子電圧リスト

 

 

この実験の結論ですが、際立っておかしい電圧値は見当たらずです。

 

そこで、もう一度基板パターンはどうかと比べてみました。R909-DSP1とR909-DSP2の大きな違いはi2cインターフェイスにあります。R909-DSP1ではレベルコンバーターが入っていたが、R909-DSP2では全部3.3V電源のために直結です。そのため、基板のあちこちを引き回しており、まずいことにBGA2851の隣を抜けていました。BGA2851の入出力信号線がグラウンドで両側ガードされていず、SDAラインが隣接してました。早速SDAの信号トレースを切り、グラウンドに落としたら、効果ありました。弱受信信号でかすかな寄生発振みたいな挙動がなくなりました。しかし、バックグラウンドノイズはまだ少し残っています。R909-DSP1に対し、R909-DSP2ではフィルターロスが増え、BGA2851の増幅で補っているが、フィルターロス+BGA2851でのNF悪化がその差だと思われます。受信感度はR909-DSP1と同じぐらいです。フィルターロスとかVCC低下での利得減少をBGA2851で補ったかと言うところでしょうか。


ということで、R909-DSP2が大体動き出し、次は感度測定とか、スケッチ改良をやってみようかと思います。

 

基板とケース

 

一息ついて次はスケッチのバグつぶしと思ってましたが、感度測定をやったら、また粗が目立ち、もう少し検討必要となりました。