『西郷どん』第21~25回―戦慄の寺田屋 | 歴史愛~歴史を学び、実生活を豊かにする~

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「温故知新」とは言いますが、世の中を見渡すと表面的な教訓ばかりでイマイチ実生活に活かすことのできない解説ばかりです。歴史的な出来事を、具体的な行動に置き換えて実生活をより豊かにし、願望を実現する手助けになるように翻訳していきます。


※こちらの記事は、平成30年8月11日に書かれたものです。

皆さんこんばんは。
今回は平成30年の大河ドラマ『西郷(せご)どん』第21~25回の感想です。
※記事下部に武家や公家の人物名の読み仮名を載せています。

まずはあらすじ。

愛加那(あいかな)(二階堂ふみ)との間に男児をもうけ、島の生活に馴染んでいた西郷吉之助(鈴木亮平)。しかし、親友大久保正助改め一蔵(瑛太)の尽力により、薩摩(さつま)に戻ることが許された。吉之助にとってもはや薩摩に戻ることは不本意であったが、一蔵の願いと、愛加那や龍佐民(りゅう さみん)(柄本明)らの言葉によって、ついに薩摩に戻る決意をした。

薩摩に戻って国父(こくふ)である島津久光(青木崇高)に謁見(えっけん)した吉之助は、久光には斉彬のような器はない、と断言してしまう。吉之助は京都(きょうと)出兵に反対するが、斥候(せっこう/ものみ)として下関(しものせき)に行くことになってしまう。一方で、吉之助の生還を祝う精忠組(せいちゅうぐみ)の面々だが、その場に駆けつけた有馬新七(増田修一朗)ら過激派の一党の説得はできず、有馬らは脱藩(だっぱん)してしまう。下関に着いた吉之助は、京で新七らが暗躍していること、弟の信吾(錦戸亮)が新七らと行動をともにしていることを聞き、国父久光の命令を無視して京に向かってしまう。

京に到着し、有馬新七らを説得した吉之助は、久光が激怒しており切腹の命が下っていることを聞く。有馬派と精忠組が仲直りしたことで弟信吾も連れて鰻取りに行った帰りに、吉之助は捕縛されてしまう。一方、吉之助が薩摩に護送された数週間後、朝廷(ちょうてい)より京の浪人鎮撫(ろうにん・ちんぶ)の命を受けた久光の命を受けた大山格之介(北村有起哉)らと、それに反発した有馬新七らとの間に悲劇が起きてしまう。世に言う寺田屋(てらだや)事件であった。

久光の命を無視した罪で遠島(えんとう)を申し渡された吉之助だが、到着した徳之島(とくのしま)は奄美大島(あまみおおしま)の近くの島であった。愛妻愛加那や息子菊次郎(きくじろう)と再会し、大島を去ってから誕生した娘菊草(きくそう)とも会い、団欒(だんらん)の日々を過ごす吉之助であったが、すぐに沖永良部島(おきのえらぶじま)への移動を命じられる。そこで待っていたのは野ざらしの刑という重い刑であったが、島役人土持政照(斎藤嘉樹)や流人川口雪蓬(石橋蓮司)の助けにより一命を取り留めた。

土持政照らの尽力によって、野ざらしではなく室内の牢に入れられることになった吉之助は、島の子供たちに学問を教えるようになっていた。一方、江戸(えど)に滞在していた久光の一行は、薩摩への帰途、大名(だいみょう)行列を横切ろうとした英国人を斬り捨ててしまった。世に言う「生麦(なまむぎ)事件」であった。この報復としてイギリスは薩摩を攻めるが戦いはたったの2日で終わってしまった。そして、吉之助には薩摩への帰還命令が下った。

ということで、




第21回は「別れの唄」。
お別れの名残惜しさ、すごくよかったですね。
二階堂ふみ氏の名演技が心にしみました。ここ数年の大河ドラマの中でも有数の名シーンだったと思います。

二階堂ふみ氏について書いた記事を読みたい方は、下記リンクをタップしてください:
『西郷どん』第18~20回―奄美編、面白いじゃないか!

ただまぁ、下記「ドラマ@見とり八段」さんもおっしゃっているようにこのドラマで西郷は「西郷吉之助は薩摩の宝でごわす」と言われるほどの活躍をしていないという難点もありました 笑

あれだけしか活躍してないのに「宝」と言われるほどか?
という主人公補正を感じつつも、次の話にいきましょう 笑


西郷吉之助について:
『青天を衝け』第9回―安政頃の西郷吉之助

同関連記事:
『西郷どん』、月照になぜヒゲが生えない?!(第17回)


第22回は「偉大な兄 地ごろな弟」。
島津久光役の青木氏、いいですね。
あれだけ志があり、立派な兄の遺志を継ごうとして必死で頑張っているのに「器がない」ということで批判されてしまうのがとてもかわいそうです。


島津久光の登場する記事:
『青天を衝け』第22回―保科俊太郎について

同関連記事:
『青天を衝け』第16回―池田屋事件について

同関連記事:
『青天を衝け』第14回―島津家について


そして、そんな雰囲気を見事に演じている青木崇高氏がすばらしい!

また、寺田屋での吉之助と有馬新七のやり取りも緊張感があってよかったですね!
しかし、吉之助がヒーローになりすぎ 笑

あと、錦戸亮氏。まだまだ演技はうまくないのだけど、「役者でやっていこう」という気合が感じられてよかったです!

第23回は「寺田屋騒動」。
鰻取りのエピソードは、あり得ないにしてもつい感動してしまいましたね。
自分も単純だなと思いました 笑

そして、そのあとの凄絶な寺田屋事件。
あんなに迫力のある描写は近年まれに見る名シーンだったと思います。
最初の、刀トン!で血が吹き出るのはリアルでしたね(本物見たことありませんが)

刀って要するに大きな包丁ですから。

そのあとの、NHK放送コードギリギリを狙ったかのような血みどろの殺し合いのシーンと、緊迫した有馬の増田修一朗氏の最期、そして必死に戦いを止めた大山の北村有起哉氏の演技が最高でした。

ただ、その場にいたと思われる大山巌と三島通庸が登場しなかったのはちょっと残念。
(その場にはいなかったのか?とりあえず、このときに二人ともつかまっている)

第24回は「地の果てにて」。
ドラマ全体としてはよかったと思うのですが、まず、一橋慶喜(松田翔太)が久光をいじめ過ぎ。
上にも書きましたが、器は小さかったかもしれないが久光は決して悪いことをしたわけではないし、偉大な兄の遺志を一生懸命継ごうとしているのにあれはかわいそう 笑

まぁ、のちの伏線とかで必要な場面だったのかもしれませんが。
それに、慶喜が「牛男を連れて来い!」というのは若干主人公補正かかりすぎのセリフだと感じました。



第25回は「生かされた命」。
やはり、薩英(さつえい)戦争そのものの描写がまったくなかったのが不満でしたね。吉之助が直接関わっていなかったとはいえ、鹿児島(かごしま)県一県がイギリス一国を迎撃した事件ですからね。薩摩人の気合いの凄まじいこと。

あとは、ちょっとしか出ませんでしたが、やはり二階堂ふみ氏の愛加那はよかったですね。
ほっとします。

というわけで、いろいろ文句はありながらもとても面白く見ています!
ようやく半年分終わりましたが、後半戦も楽しみにしています!

今回登場した人物のフルネーム(参考:「武家や公家の名前について」)
・西郷 吉之助〔吉之介〕 藤原 隆永〔隆盛〕
さいごう きちのすけ〔きちのすけ〕 ふじわら の たかなが〔たかもり〕
・大久保 一蔵 藤原 利済〔のち利通〕
おおくぼ いちぞう ふじわら の としずみ〔のちとしみち〕
・龍 (通称不明) 源 佐民(奄美大島の一族なので、本来、本土の名称表記には当てはまらない)
りゅう (通称不明) みなもと の さみん
・島津 左近衛権少将〔通称は三郎〕 惟宗〔源〕 朝臣 久光
しまづ さこんえごんのしょうしょう〔通称はさぶろう〕 これむね〔みなもと〕 の あそん ひさみつ
・有馬 新七 (氏不明) 正義
ありま しんしち (氏不明) まさよし
・西郷 信吾 藤原 隆道〔従道〕
さいごう しんご ふじわら の たかみち〔じゅうどう〕
・大山 格之介 源 綱良
おおやま かくのすけ みなもと の つなよし
・土持 (通称不明) 田部 政照
つちもち (通称不明) たべ の まさてる
・川口 俊作 (氏不明) (諱不明)〔号は雪蓬〕
かわぐち しゅんさく (氏不明) (諱不明)〔号はせっぽう〕
・大山 弥助 源 巌
おおやま やすけ みなもと の いわお
・三島 弥兵衛 越智 通庸
みしま やへえ おち の みちつね

※写真はイメージです。

参考
第21回
雑記帳
ブログ 敬天愛人
ドラマ@見とり八段
第22回
雑記帳
真田のよもやま話
坂の上のサインボード
第23回
真田のよもやま話
ドラマ@見とり八段
坂の上のサインボード
第24回
雑記帳
真田のよもやま話
坂の上のサインボード
第25回
雑記帳
真田のよもやま話
坂の上のサインボード

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