金生遺跡を世界遺産 世界標準時の天文台にしよう会

回転縄文、撚糸文土器は画期では

1期--隆起線文以前の土器群--から
3b期--室谷下層式に代表される多縄文系土器 (回転縄文土器)および併行期の土器群を3b期--
 までの初期土器群の年代幅は、16,000calBP~11,400calBPの年代域を中心として約 4600年間と推定される。

 

土器の出現から縄文文化の確立期と目される早期初頭までの間に、4000年以上の長い時間が経過したことになり、
旧石器時代から縄文時代-の移行が従来考えられてきたよりもかなり長いプロセスであったことが分かる。
そして室谷下層式の年代値はむしろ縄文時代早期初頭の年代域(谷口2001・02b)に接近している。
という
これは弓矢が開発されて、弦と矢柄、石鏃の改良が進められ
矢柄と石鏃はそれなりに開発は進んだが
弓の弦を強く細くする開発はなかなか進まなかったものと考える。
多縄文の押圧縄文までは紐の開発が進んだものの、
回転縄文までに行くにはかなりの時間が掛かっていたようだ
魚釣りが出来るような細く強く、水にも強いテグスの開発にはさらに時間が掛かったものと考える。
撚糸文土器は遂に魚釣りのテグスが開発できたときになると思うので
隆起線文土器系から縄文時代早期 撚糸文土器までの4000年間というのは、
回転縄文の細い弦までと、
この魚釣りが出来る撚り糸を開発するまでに掛かった時間になるのでは無いか。
魚釣りが出来るテグスを開発するまでに、大変な努力が続けられていたのだと思う。

 

このように、押圧縄文から回転縄文、撚糸文土器までかなり長い時間が掛かったことであり、この間に作られた土器も極めて大量となり、そのため遺跡からは縄文を持つ土器が多く出て、目にするものはほとんどが何らかの形で縄目を持つものであったのだと思う。縄目の無い土器も大量に存在するが、この期間の縄文人の長期間の努力が有ったことを考えると、縄文土器という名称は、やはり正当な呼び名として尊重したいと思う。

図はお借りしました

引用ーーーーーーーーーーーーーー

2期の隆起線文系土器は 15,000GalBP前後に出現し、少なくとも1400年間程度の継続期間があったものと推定される。
隆起線文系土器に型式学的に後続する円孔文土器 ・爪形文土器 ・押圧縄文土器 (3a期)のキャリブレーション年代は、隆起線文系土器の年代域とかなり重複 してお り、2期との間に大差は認められない。

押圧縄文土器から室谷下層式-の型式変化は連続的なものと説明されているが、この年代的整理による限りでは両者の間に懸隔が認められ、室谷下層式の年代値はむしろ縄文時代早期初頭の年代域(谷口2001・02b)に接近している。
1期から3b期までの初期土器群の年代幅は、16,000calBP~11,400calBPの年代域を中心として約 4600年間と推定される。土器の出現から縄文文化の確立期と目される早期初頭までの間に、4000年以上の長い時間が経過 したことになり、旧石器時代から縄文時代-の移行が従来考えられてきたよりもかなり長いプロセスであったことが分かる。
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1期 :隆起線文以前の土器群
日本列島における最古の土器は、現在のところ、青森県大平山元 Ⅰ遺跡(青森県立郷土館 1979,大平山元 Ⅰ遺跡
発掘調査団 1999)および茨城県後野遺跡(後野遺跡調査団 1976)で長者久保 ・神子柴石器群とともに出土した無文
土器である。同石器群および類縁の尖頭器石器群に共伴して土器が出土した遺跡は、中部 ・関東 ・東北地方です
でに 10数箇所を数え、この時期には土器使用が開始されていたことを確認できる。神奈川県長堀北遺跡(大和市
教育委員会 1990)と勝坂遺跡(青木ほか 1993)では、削片系細石刃石器群と尖頭器からなる石器組成とともに土器
が出土してお り、関東の土器出現期にはまだ細石刃石器群が存続していたことを示す。

九州では、鹿児島県桐木遺跡で隆帯文土器(第 5文化層)よりも下層から細石刃石器群(第 4文化層)とともに出
土した土器片が最古期に位置づけられる(鹿児島県埋蔵文化財センター2004)。
同一層から出土した炭化物の 14C測定値は 13,550±50BP(PLD-1959)であり、これは土器自体の年代を直接示すものとはいえないが、大平山元 Ⅰ遺跡に匹敵する古さが示されている。
鹿児島県帖地遺跡(喜入町教育委員会 1999)で船野型細石刃核 とともに出土した土器も、九州最古期の一例であり、局部磨製石斧 ・木葉形槍先形尖頭器 ・石鏃が石器組成に含まれることから、長者久保 ・神子柴石器群の並行期と推定される。
鹿児島県加治屋固遺跡(鹿児島県教育委員会 1981)で細石刃石器群に共伴 した貼付文土器も南九州では最古期の一つに数えられているが、東日本との編年的対比は困難である。

これらの最古段階の土器群は断片的な出土例がほとんどで、型式 ・器形 ・容量等の特徴を明らかにするには至っていない。
大平山元 Ⅰ遺跡 ・後野遺跡の出土土器は、無文の深鉢と推定されるものである。
隆起線文以前の段階に比較的多い形態として、肥厚口縁に単純な文様を施文する一群がある。神奈川県寺尾遺跡第 Ⅰ文化層(神奈川県教育委員会 1980)出土例に代表される刺突文(寓紋)土器、東京都多摩ニュータウンNo.796遺跡(東京都埋蔵文化財センター1999)出土の斜格子目沈線文土器などがあり、これらの肥厚口縁系の中から次の隆起線文系土器が系統発生したとみる説もある(粟島 1988)。大塚達朗(1990・91)は斜格子目紋一宿紋-隆起線紋の変遷を論じている。
胎土に繊維を混入する例もある。
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押圧縄文土器に始まる多縄文系土器は東日本一帯に広く分布し、回転縄文を多用する段階へと推移する。
新潟県室谷洞窟第Ⅰ群土器 (室谷下層式)や岐阜県椛の湖遺跡の表裏縄文土器などが代表的である。

隆起線文系土器に後続する円孔文土器 ・爪形文土器 ・押圧縄文土器を3a期、
室谷下層式に代表される多縄文系土器 (回転縄文土器)および併行期の土器群を3b期として時期区分する。 
3期の西日本の土器様相ははっきりしない。
南九州では隆帯文土器から岩本式すなわち貝殻文円筒形土器(早期初頭)-の型式変遷が論じられているが(雨宮 1994)、なお資料の蓄積 と検証を要する。
隆起線文系以後の土器群の中には、ほかにも型式学的な位置づけの困難な無文土器 ・条痕土器などが少なくない。
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阿賀野川水系の室谷川の左岸、福島県境に近い山間部に室谷洞窟がある。同じく縄文草創期の遺跡として知られる小瀬ヶ沢洞窟から、さらに6.5キロほど上流にさかのぼったところにあり、この洞窟より上流には集落はない。洞窟は室谷川に臨む流紋岩の崖面に開口し、標高は218メートル、洞窟の高さは3メートル、幅は7メートル、奥行は8メートルである[2]。

出土品
洞窟内の堆積土は15層を数え、最上部の1層から5層までを上層、6層から15層までを下層と称する。
上層・下層のそれぞれから多量の土器、石器、骨製品が出土した。
時期的には、上層の遺物が縄文早期および前期、下層が草創期に属する。
下層からは、撚糸文土器よりさらに古い縄文草創期の土器が出土したことで、小瀬ヶ沢洞窟とともに縄文土器の編年上、重要な遺跡である[4]。

上層からは撚糸文系、貝殻沈線文系、羽状文系の土器が出土するいっぽうで、下層からはさらに古い草創期の土器が出土している。
「室谷下層式」と称されるこれらの土器は多縄文系(押圧縄文、回転縄文など複数の種類の縄文をほどこす)である。
下層出土の土器は平底の深鉢形で、底面は隅丸方形に形成される。作り方は輪積法ではなく、板状の粘土を繋ぎ合わせて作っている。
下層出土の土器をさらに細分すると、10層から13層で出土する古段階と、6層から9層で出土する新段階に分けられる。前者が押圧縄文主体であるのに対して、後者では押圧縄文は減って回転縄文主体になっている[5]。

下層から出土する草創期の石器は、小瀬ヶ沢洞窟でみられた尖頭器は姿を消し、小型で茎(なかご)のない石鏃、掻器などの限られた種類になる。
上層の石器は、磨製と打製の石斧、磨皿、砥石、石錐、石垂、石匙などが加わる[6]。

骨製品は、下層ではわずか2点検出されたのみであった。上層では刺突具、骨針などの骨製品がある。獣骨はツキノワグマ、カモシカのものが多い[7]。

上層からは早期および前期の人骨7体分が出土した。うち前期の3層から出土した女性人骨は屈葬されていた。他の人骨は破片の検出にとどまっている[8]。

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食用になるものが多いヤママユの仲間でも繭が頑丈すぎて一見繊維なんか取れそうにないのがクスサンだ。

クスサン(樟蚕/楠蚕、Caligula japonica)はチョウ目・ヤママユガ科のガの一種。身近に生息する大型の蛾であり、幼虫、蛹に別名がある。

大きなものだと女性の手くらいの大きさになる蛾だが、繭の形状はクリキュラ(黄金繭)に似ているので、糸が取れても紡ぎ糸用にしかならないのではないか。
私などクスサンは編む為の繊維より、釣糸の元祖となったテグスの原料というほうが馴染み深い。
古来のテグスはこのクスサンの幼虫の体内にある絹糸腺を酢に漬けて引っ張ることで生まれた、まるでナイロンのような釣糸だ。


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