職員ブログ

自立支援センターまめの樹の職員ブログです。

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ひとり暮らし!独身男!無職!…いや、仕事は一応やってる。。

コロナ禍で救急搬送が出来ない、受け入れ先の病院が見つからない。。
医療逼迫のニュースを目にします。
特に持病がある人は、健康管理を十分に気をつけてほしいと思いますし、高血圧の自分も他人事ではないです。。

…20年くらい前になります。
当時、仕事が忙しくて休みが全く取れず、帰りも夜遅くになる日がしばらく続いていました。

この日も帰りが夜中になりまして、、
日中は全く手が空かず、昼食もコーヒーだけで済ませたと思います。

「あ~今日は何も食べてない。家帰ったら何か食べなくちゃ。」

「洗濯物たまってるな~。帰ったら洗濯機も回さなくちゃ」

疲労は限界でした。
もう怠いは眠いは、、

帰宅してすぐに冷凍庫のご飯をチン。

おかずは~おかず。。
冷蔵庫には何もなく。。

ふりかけでご飯をかきこもっと。。

あっ。洗濯機を回さなくちゃ。洗剤~洗剤。。

ボ~っとしながら、洗濯機のスイッチを入れ、

さて、ご飯。
ふりかけをバッバッと。


…むしゃむしゃ…。

「ん?なんかご飯が苦い。。古かったかな。。ま、大丈夫だろ。。」

…むしゃむしゃ…

口の中が妙な食感。
めちゃくちゃ苦味が。

咳も出て、むせる。
すると口から泡が。。

「はぁっ!?」

気づいてよくご飯を見ると、ふりかけではなく、洗濯用洗剤をご飯にかけて食べていたのです!

「ひ~~っ!!」

ブッブッ!オエッ!

まさかと思い、洗濯機を開けて見ると、洗濯槽にふりかけが浮いてるではないですかっ!

ボ~っとして無意識に洗濯機にふりかけを投入し、ご飯に洗剤をかけて食べてしまっていたのです!!

「何してん俺っ!逆だよ逆~っ!!」

咳が止まらなく、吐き出したら赤い。。
…出血してる!

そして猛烈な腹痛。

「何してん俺~!」←連呼。。

「嫌だな~俺!まさにひとり暮らし!独身男!無職!…いや、仕事はしてる!」←テンパってぶつぶつ。。

冷や汗、吐血。

…これは絶対にマズイぞ!

自宅から徒歩すぐのところに総合病院がありまして、病院に電話をかけましたら当直から看護師さんへ。

「すぐに来て下さい。救急車を手配しますか?」

救急車なんて申し訳ないし、こんなことで情けないし、、。

「近所なので歩いて行けます。。」

腹痛と吐き気でフラフラしながら向かったのですが、病院に着き、入口で倒れてしまいました。

処置。。
胃カメラで胃を洗浄してくれて、点滴を。。

医師から、
「処置が早くて良かったです。何故こんなことに?」

改めて詳しく事情を説明しました。

医師は、
「う~ん。。そうですか。ともあれ今日は帰れません。病棟に移って安静にして点滴を続けましょう。」と。

その日は死んだように病室でぐっすり眠り、起きたら昼過ぎでした。

ちょうど目を覚ました時、看護師さんが点滴を替えていました。

「Tさん、具合はどうですか?大丈夫ですか?」

「ご迷惑をかけました。おかげさまでもう大丈夫です。」

「良かったですね~。」

…トイレに行きたい。。

「看護師さん、トイレに行ってもいいですか?」

「自分で行けます?尿瓶をお持ちしますか?」

「いえ、歩けますんで。」

…トイレへ。。

あっ。職場にも電話しなくちゃ。。

トイレの横のナースステーションを見ると、
『精神科病棟・ナースステーション』と。

…ここ精神科なの?なんでっ?

病室に戻り、看護師さんに
「ここ精神科病棟なんですか?胃腸科じゃなくて?」と訪ねると、担当医を呼んでくるからとなりまして。。

しばらくすると、担当医が病室に来ました。

名札が『精神科医  ○○』と。

「先生、何故自分は精神科に??」

担当医から、昨夜処置をしたのは外科医だが、その後は精神科にまわされてきたとのこと。

事情を確認すると、どうやら自分が服毒自殺を図ったと診断したようでした。

俺が自殺未遂!?
いやいや、先生~!!

担当医は
「落ち着いて。自分を責めてはダメですよ。何でも話してみてください。」

いやいや、本当に誤解!

信じてもらえる雰囲気が全くなく、むしろ伝えれば伝えるほど、、
「最初はみんな本心を話せないものです。死にたかったとは今は思ってないかもですが、昨夜はその思考すらマヒしていたのでしょう。辛かったでしょう。」みたいな。。

ちょっと!先生、本当に違うんだって!!

更に相談員(カウンセラー)まで呼ばれ、
「もう安心して。大丈夫ですからね。」みたいな。。

いやいや、あんたらが大丈夫じゃねーよっ!…暴言。。

てか、職場に電話させて。無断で休んじゃってるから。

職場に電話。
事情を伝えると、
「大変でしたね~。本当に今はもう大丈夫なんですか?良かった~。」

で、病院に自殺未遂をしたと勘違いされてることも伝えると、
「ははは~!何ですかそれ~っ!」

笑い事じゃねーんだよ!
医者ら、マジだよマジ!

そしたら会話中に変な間があったのです。

「あれ…?Tさん、実はまさか本当に自殺未遂したんじゃないですよね…?」

ちょっと!急になんでアンタまで俺を疑いだすのよっ!もう勘弁してよ~っ!

同僚が病院にとりあえず来てくれることになり、一緒に改めて担当医に説明。


最終的には、患者である自分が大丈夫ということであれば、病院としてはこれ以上は治療を勧められないとなり、すぐに退院となりました。。


ちょっと先生??無理には治療を勧められませんって、ちょっとキレてません…?
誤解は解けてますかね…?

全ては自分の不注意から始まったこと。

病院側は懸命に自分と向き合ってくれました。
感謝しなくてはいけないことです。

にしても…
先生。。

「仕事が多忙で、クタクタで帰宅。ボ~っとして洗剤とふりかけを間違えて食べた??私ね、何年も医者をやってますが、そんな人と出会ったことありませんし、聞いたこともありません。真実を話してください。」て。。。

その出会ったことがない症例・第1号なんですよ、俺が!


現在の救急搬送が困難している医療逼迫の中。
もし今、あの日のような洗剤を食した過ちをやってしまったら、救急で受診できるのでしょうか。。

てか、つまらんことで絶対に迷惑かけちゃいかんな。。。


医療従事者の皆さま。
いつも本当にありがとうございます。。。

 

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