今井俊介 スカートと風景

猪熊弦一郎現代美術館

2022年10月20日(日)


 

瀬戸内国際芸術祭の秋季、伊吹島へ行く予定が、天候不順のため閉館となりましたので、急遽予定を変更して、猪熊弦一郎現代美術館に行ってきました。


西の四島を巡る宿泊地として丸亀を選んだのは、この美術館があったからです。時間を作って覗いてみるつもりが、最終日のメインディッシュとなりました。


  猪熊弦一郎現代美術館

 

美術館の前面、丸亀駅前のスペースを贅沢に使っています。個人名を冠する日本の美術館でこれほど広いアートな空間を実現しているのは見たことがないです。

 



 

 

 

 

 

常設展示スペースも、天井が高く外光が入り込んでくる構造です。現代アートの作品は高さがあるものも多いので、十分対応できるのではないでしょうか。



最上階もインスタレーション。水を使った大掛かりなものです。


 

設計は、現在、世界で最も美しい美術館をつくる建築家と評される谷口吉生です。


確かにとても心地よい、いい美術館です。空いていたんですが、地方はこんなもんなんですかね。


それでは企画展に話を移しましょう。


  今井俊介 スカートと風景



今井俊介の作品は目に飛び込んでくる明るい色彩を組み合わせて作った作品です。


違う模様なのにどこか同じに見えるは組み合わせ型にルールがあるからです。


イメージとしては明るい色彩で直線と円でデザインした布、もしくは旗を用意します。これを何枚も重ねます。時には布にシワや波をつけて境目の線を消すと、ハイ出来上がり!


実際にはそんなカンタンに完成はしないでしょうが、ルールが一貫しているので、同じ見えます。


 

 

 

徹底しているのは、具体的なモチーフを想起させることを注意深く避けているところ。

 

 

どこかの国の旗を連想させる図形や色彩は使われていません。もちろん、モノや景色を想起させる形や構図もとっていない。


 

あくまでも模様として見せている。思想、哲学、メッセージめいたものは読み取れない。

 

 

アートではないのかもしれません。

 

でも、ただただ色彩の力で、気持ちがアガル作品です。


近場に住んでいる方は、立ち寄ってみてください。

元気が湧いてきますよ。


 

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